2度のM&Aを経験してまた起業しました
2023年1月31日をもって、子供服D2Cブランド「pairmanon」を運営する株式会社オープンアンドナチュラルの取締役を退任しました。
2022年3月のM&A発表時には社内にも社外にも1年以内に退任することは伝えていましたので、この1年は粛々と引き継ぎやPMIでの対応をしていました。在職中は社内、グループ内の皆様、お取引先の皆様には大変お世話になり、ありがとうございました!事業としても売却時の売上20億円、営業利益1.7億円から成長させることができ、ある程度よい形で引き継ぐことができたのではないかと思います。
今後についてはpairmanon運営時から感じていた課題解決のためにECコンサルティング事業からスタートしていますが、この決断に至るまでは結構悩んでいました。
次のキャリアについての悩み
この1年ほどは引き継ぎをしながらも次のキャリアについてあれこれ考えて、色々手を出したりしていましたが、「これだ!」と思える事業に出会えるわけでもなく悶々と過ごしていました。一方で仕事をせずにプラプラするのは暇に耐えられそうにないので何らかの仕事はしたいと思っているものの、誰かが立ち上げた会社にジョインするイメージは沸かず、自分で起業してなにかするんだろうけどどうしたもんかなと考えていました。
色々悩んだのですが、「事業を作るための試行錯誤のプロセスが好き」、「仕事しないと暇すぎる」、「イチかバチかの博打は好きではない」といった自分の性格を考えると「柱となる事業のキャッシュで新規事業を立ち上げ続ける体制の構築」が一番チャレンジとして面白いだろうと結論づけました。
2度のM&Aを経験して、M&Aで組織ごと売却してしまうと、積み上げてきた組織や仲間を失ってしまうことを痛感したのも上記のゴール設定の背景にはあります。
あんまり大きいこと言うタイプではないんですが会社でいうとリクルート、サイバーエージェント、1度目のM&Aでお世話になったネオキャリア、DMM.comなどの会社を漠然とイメージしながらどうやっていけばいいのか試行錯誤するのを楽しみたいと思っています。
ECコンサルティング事業から始める理由
「柱となる事業のキャッシュで新規事業を立ち上げ続ける体制の構築」とゴールが決まってしまえば、自分の持ちカードと現在の市場から勝てる領域を見出して、柱となる事業を考えるので自然とECコンサルティング事業から始めるのがよさそうと考えて、株式会社Bizgemという会社を立ち上げてました。(gemはプログラミング言語Rubyのライブラリからきており、Rubyにおけるgemのようにビジネスにおける便利なライブラリのようなサービスを展開していきたいと思って名付けてます。)
子供服D2Cブランド「pairmanon」の経験から、モノづくりをする事業においては消費者がほしいモノを生み出すクリエイターの仕事が最も重要な点である一方で、組織を継続的に拡大していくためには在庫管理・資金管理を筆頭とする「経営管理」が重要であることを実感しました。
クリエイターの中には月次の決算締めや資金繰り管理などが苦手が故に、必要な時に必要な資金がなく成長スピードが遅くなったり、逆に売れている時に仕入れ管理が徹底できずに仕入れすぎて過剰在庫により経営が傾くといった事例を数多く聞いてきました。また昨今はインターネット環境の変化が激しく、いいモノは作れているにも関わらずチャネルやSNSの変化に対応できず、売上を伸ばしきれていない企業がいることもよくわかりました。
このような状況を市場の中にいる中で見聞きし、まさに僕自身が「pairmanon」にて培ってきた経験で多くのモノづくりをするクリエイターに貢献できるのではないかと思ってスタートし、幸いなことにいくつかの企業様向けにサービス提供を始めています。
今後について
まずはECコンサルティング事業に全力を注いである程度の規模に成長させながらも、「柱となる事業のキャッシュで新規事業を立ち上げ続ける体制の構築」というゴールに向かって今まではできてこなかった権限移譲しての会社拡大に挑戦したいと思っています。
将来的にはEC事業向けのSaaSやEC担当者の育成スクール事業、EC担当者の人材紹介事業、M&Aに関するWebサービスなどやりたい事業はかなりたくさんありますが、焦らずに一つ一つ形にして生まれたキャッシュと時間で次々に事業を生み出す体制を試行錯誤する、そのプロセス自体を楽しみたいです。
まだ始まったばかりの会社ですが業務委託を中心に採用も開始しており、「柱となる事業のキャッシュで新規事業を立ち上げ続ける体制の構築」というプロセスそれ自体を楽しむということに共感いただける方はぜひお気軽にお声がけください。
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