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こたろうトマト2022 全39種 その4 シシリアンルージュ

「生で食べるなんてもったいない」というキャッチフレーズのシシリアンルージュ。

就農2年めくらいから毎年作り続けているトマトです。
桃太郎に次いで長く作っている、愛着のあるトマト。たぶんこれからも必ず作るトマトなんだろうなと。

なんでかというと、シンプルです。
おいしいから!!!

基本加工向けのトマトではありますが、生で食べても非常においしいのです。ゼリー部分が少なく、もちろんその分果肉部分が多いので、ある意味食べごたえもあります。

食べごたえといっても、実はこのシシリアンルージュはミディトマト(中玉トマト)。

ハウスで作るとそれなりの大きさになりますが、こたろうファームでは露地でこのトマトを作っています。一部ハウスで作る場合もありますが、それはハウスのどこかに隙間があるときに植える程度(笑)
なので、基本露地栽培です。

露地栽培だと風雨や暑さにさらされ、トマトにとって厳しい環境になる。そして、ソバージュ栽培という、脇芽を取らずにブッシュ状にして育て上げるのでひとつひとつが小粒になります。小粒といっても普通のミニトマト程度。

ちょっと専門用語になってしまいました。
トマト栽培の経験がある方ならおわかりと思いますが、茎と葉の付け根から芽が出ます。脇芽(わきめ)といいます。これは放っておくとどんどん成長して花がついて実が付きます。
たくさんとれそうですが、たくさんとれるということはその分栄養が分散されるので、ひとつひとつが小さくなってしまいます。
なので、トマトは脇芽が出たら全部とって、中心の樹だけを育て、ひとつひとつが大きくなるように仕立て上げます。一本仕立てといいます。

ソバージュ栽培とは、その脇芽ととらずにのびのびと育てる栽培方法。
一本のトマトの樹が扇状に広がっていくイメージ。

栽培の手間があまりかからない、露地栽培でもできるのでハウス建設のコストがかからない、一株あたりの収穫量が多いなどのメリットがあります。

ただ、天候に左右されるし、樹が大きくなったときはちょうど台風シーズンど真ん中。大きく成長したソバージュ栽培のトマトは、台風のような強風で横倒しになる場合もしばしば。
リスク高いですが、他のコストや育てやすさを考えると、決して悪くはないやり方かと。

そんなお日様をおもいっきり浴び、のびのびと育ったシシリアンルージュ。
リコピンは通常の大玉トマトの8倍、旨味成分は3倍とのこと。

そして「生で食べるなんてもったいない」ぐらい、火を通したほうが断然おいしいです。

写真のようにトマトパスタ。ソースにしなくてもカットしたトマトをパスタと一緒にオリーブオイルで軽く炒めるだけ。

もちろんトマトソースもうまいです。
ゼリー部分が少ないこともあり、短時間でトマトソースにできます。
きちんとなめらかにということでなければ、小さい鍋やフライパンで軽く炒めるだけで簡易的なソースに。

おすすめは、肉巻き。
豚バラがいいかな。もちろん他の部位でも牛肉でもお好みで。

豚バラのスライスで巻いたシシリアンルージュを金串にさして炭火で肉に火が通るくらいに焼きます。あまりじっくり焼くとトマトが熱くて火傷するのでご注意を(笑)

トマトの旨味が肉とからみあって、BBQには欠かせないメニューとなります。

後日紹介する「サンマルツァーノリゼルバ」という品種も同じように火を通したほうが美味しいトマトで、実はこのリゼルバの肉巻きはさらに上を行くおいしさ。

シシリアンルージュを畑に植えるのは5月下旬か6月上旬の予定。
ですので、収穫は早くて7月中旬ごろ。

那須高原の夏はキャンプ、そして、その食材はこたろうファームのシシリアンルージュでよろしくおねがいします!!!



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