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暇な時間が人間をどうさせるのか

 これまでにいくつかの仕事をしてきた。アルバイトから始まり、派遣社員や正社員としても働いてきた。残業が当たり前の職場もあれば、やるべきことが少ない暇な職場もあった。時間を持て余しているのをひた隠し、さも忙しそうにしている人がいたことを懐かしく思う。そういう暇な時間は、ビジネス視点からみると、お金にならない非効率で無駄な時間だといえる。

 仕事をするために出勤していたはずが、いざ職場に来て業務がないとき、人間は何をするだろうか。実際にそういう状況の人間を観察してみると、大きく2パターンの傾向があった。

 1つ目は、真面目なタイプだ。自分の作業が終わり手が空いていることを上司や周囲に伝える。「私、手が空いたので手伝うことはないですか?」と言える人は、真面目な人間だ。お金をもらうだけが仕事ではなくて、何かの役に立ちたいという思いがその人を突き動かしている。受け身ではなく、自分から能動的に仕事を求める。
 ただ暇な職場は、仕事がないから暇なのだ。その人に与える仕事はない。真面目な人は、周囲から仕事や業務を与えられないとわかると、業務に関する資料を読み、仕事に関する勉強を始める。それでも、やるべきことがない時間が続くと、自分で仕事を生み出そうとする。

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当たり前だと思っていたことを疑うと、新しい発見があるかもしれない。繰り返しの毎日にスパイスを与えるエッセイ集

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