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意外と分かりずらいGDPを再確認!-今一番勢いのある国はどこ?-

こんにちは!コタニです!
早速ですが今回のテーマは『GDP(国内総生産)』です!
GDPという言葉、聞いたことはありますか?

GDPは国の経済力を表す指標(ものさし)です。国の経済がどれくらい成長しているか、景気が上向いているかどうかや、他の国と比べてどれくらいの経済規模なのかを知るになります。
言葉自体はニュースやメディアで取り上げられたり、小学生の教科書にも出てきます。ですが意味がイマイチわからないという人も多いと思います。

今回はそもそもGDPとは何なのか、どうやって見ていくのかを調べていきます!経済を知るための大事なヒントの一つ、ぜひ覚えて帰ってください!


1.GDPって何?

私たちがモノを買うと、モノを売った人たちに儲けが入ります。GDP(国内総生産)は国で生み出されたサービスや商品の儲け(利益)の合計のことです。図の例でわかりやすくしてみたいと思います。

例えば農家さんがつくったお米を流通業者に売る場合、お米を作るのにかかった費用に、自分たちのお給料などを確保するため利益を上乗せして販売します。流通業者が小売店(スーパーなど)に売るときも同じように、利益を上乗せします。そういった国で一定期間に生み出された利益の合計をGDPといいます。

私たちの給料や会社を大きくするための投資資金などは、利益から支払われます。GDPが多い(大きい)国ほど経済がうるおっていると考えられ、一定期間のGDPがどれくらい成長しているかで、景気を予測することができます。

2.何を見ればいいの?

①名目GDPと実質GDP

GDPには2種類あります。単純に価値の総額で算出した「名目GDP」と、名目GDPから物価変動の影響を取り除いて算出した「実質GDP」です。名目GDPはその時点の経済規模を知ること、実質GDPは成長の度合いを時系列で比較することができます。まずは二つの違いについて、例をあげながら確認していきたいと思います。

以下は、それぞれの年に販売されたメロンパンの個数と市場価格です。それらをもとに名目GDPと実質GDPを計算してみましょう。

※ 本来GDPは市場価格に含まれる原材料費等を差し引く必要があります。この例では単純化のため市場価格そのものをGDPとして計算します。

・名目GDP
名目GDPは市場価格に販売個数をかけて計算します。
2021年→1,200万円(10万個×120円)
2022年→1,560万円(12万個×130円)
2023年→1,800万円(12万個×150円)

・実質GDP
実質GDPは、名目GDPから価格の変動による影響を除いて計算します。今回は2021年の価格を基準とし、計算します。
2021年→1,200万円(10万個×120円)
2022年→1,440万円(12万個×120円)
2023年→1,440万円(12万個×120円)

名目GDPを見るとメロンパンの経済規模が確認できます。
2023年の名目GDPは1800万円なので、それくらいの経済規模の市場だと認識することができます。
それに対して実質GDPは価格の影響を除き、売れた個数を重視します。2022年から2023年の結果を見ると、名目GDPでは経済規模が成長しているように見えます。しかし、販売個数は変わっていないため、実質GDPでは経済成長が全くありません。

このように名目GDPは経済規模の比較、実質GDPは経済成長の時期ごとの比較に適しています。特にGDPの発表においては、景気の先行きや経済の成長力を知るために「実質GDP」の方が重視されています。

②経済成長率

景気の先行きを予測するうえで、特に重視されているのが「経済成長率」です。経済成長率とは一般的に“一定期間の間に実質GDPがどれくらい成長したか“をパーセントで表したものです。

日本の結果で見てみましょう!

日本の経済成長率(対前年度比)を確認してみると、

2021年4月-3月→3.1%
2022年4月-3月→1.6%
2023年4月-3月→0.8%

という結果でした。(内閣府:GDP統計より)
経済は成長し続けているけど、伸び率は下がっています。これからのことを考えると、経済成長の速度は遅くなりそう……???などと、結果を見て自分で予想することができます。

3.世界で一番成長している国はどこ?

では最後に「今一番勢いのある国」を探してみたいと思います!
IMF(国際通貨基金)の2023年度統計をもとに、実質GDPの成長率から世界で一番経済成長している国を確認しました。

圧倒的1位は………マカオ!!!
経済成長率は80.53%です!!とんでもない!

マカオの国旗

マカオは香港と同じ中国の特別行政区の1つで、高度の自治と資本主義制度が認められている地区です。マカオ本島とタイパ島の二つの島で構成されており、人口は約69万人、東京と比べると4%ほどの人しかいません。ですが地区自体が狭いため、人口密度は日本の3倍以上あります。
まさかの一位が国じゃない…という点はありますが、成長率が2位と50%近く違う圧倒的1位だったのでそのまま掲載しました。

マカオといえば、やっぱりカジノ
マカオではカジノ・観光産業がGDPの約4割を占め、インバウンドによる経済発展の影響でこの経済成長率になっています。中華圏で唯一ギャンブルが合法の場所であり、「アジアのラスベガス」としても知られています。

このように、経済成長率から日本や世界の経済を考えてみると、面白いかもしれません。

まとめ

今回はGDP(国内総生産)について解説しました。
GDPは景気や経済について考える時に欠かせない大切な指標の一つです。
アメリカや日本のGDPもこんなふうに発表されているので、ニュースで見たらぜひチェックしてくださいね!


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