見出し画像

「自分だったら電話に出ない」から考えるインサイドセールスの今後

これはEventHub Advent Calendar 2023の15日目の記事です!
昨日の浜口さんの【超有料級】おとなの沖縄の歩き方~那覇編~
もまだ見ていない方はぜひそちらもご覧ください!

こんにちはEventHubでインサイドセールスマネージャーをしております加藤です!

唐突ですが、皆さんに質問です。

突然かかってきた知らない番号からの電話。あなたはその電話に出ますか?

今日はそんな問いから今後のインサイドセールスってどんなことが求められてくるのか?というテーマについて考えを巡らせてみたいと思います!


さて改めてに質問です。

突然かかってきた知らない番号からの電話。あなたはその電話に出ますか?

①自分が電話を受ける立場だったら

いろんな見解があると思いますが、自分が電話を受ける立場だったら状況によって少し回答が異なると思います。

  1. 直近資料請求やお問い合わせをした記憶があり、おそらくあの件だなと察しがつく場合は40%くらいの割合で出るかもしれません。

  2. 全く心当たりがない場合は多分絶対でません。留守電を聞いてからもしくは電話番号をメーラーやSFA,Webで検索してからお話ししたい相手なら折り返すと思います。

そうなんです。必要がないと電話は出ないのです。
これは業界や職種によって傾向は異なるかとは思いますが、こと私が身を置くSaaS業界の方は特に私と同じような回答の方が多いのではないでしょうか。

②電話で一度も会話せずに商談化した受注企業

たまたま最近、受注に繋がったお客様がWeb流入から受注に至るまでどんなジャーニーを辿っていたのかを振り返るという取り組みをしてみたのですが、受注に至ったお客様でも、数年前の初回CV時から何度か定期的にISがアプローチをしていたにもかかわず、IS段階では一度もお電話に出られず、商談の場までは全てメールベースでヒアリングを重ね商談セットしていた。という面白い気づきもありました。

今後、必要なシーンしか電話に出ない傾向や、必要なシーンでもテキストコミュニケーションで完結する手段を選択するケースはどんどん加速すると思います。

現状の傾向

「今後」という表現をしましたが、「現状」ではどうでしょうか?

⓪顕在層と潜在層の定義

ちなみに顕在層・潜在層は個人的には次のように定義しています。

潜在層・顕在層というワードを使うと少し厄介で、定義は人によってまちまちですし、もっと細かく「明確層・顕在層・準顕在層・潜在層・非認知層」などと分類することもあります(そしてその分類や定義も人それぞれ)。そのため前提の認識がズレやすいワードでもあるのです。泣

ここでは独断と偏見で、ざっくりと次のように定義させてください!!(勢いで押し切ります笑)

顕在層
「ニーズがはっきりしており、悩みを解決したい層」

潜在層
「ニーズがあるが、タイミングが今ではない。またはニーズがあるが、コストをかけて解決するほどのペインはない層(nice to haveの状態)」

ターゲット外
「サービスを通してお役に立てるところが無いと双方が思う層」
※今回は触れないカテゴリですが、この層を潜在層に含んでいない意図を明確するためにカテゴライズしました。

①顕在層はどうか?

現段階では顕在層においてはそこまでコミュニケーションの手段は意識しなくて良いと思います。

株式会社マツリカさんが公開している「Japan Sales Report2022」レポート(下記ご参照ください)にあるように、顕在層の方は日本においては比較的早期の段階で接点を求めてくださるので、インサイドセールスがしっかり機能さえしていれば、手法はさほど問わずとも接点構築はできるなと思っています。

②潜在層はどうか?

一方で、潜在層の場合は既に変化の兆候が見えている気がしています。
(ただしあくまで業界によります。オフィスに固定機があり、出社勤務をされていて、受付の方が取り次いでくれるケースなどはその限りではないと思います。)

上記の定義の場合、「潜在層」の方に対して「信頼の積み重ね」をして「然るべきタミング」がきた時に、「あ、あの人(あの会社)に相談してみよう!」という相手になっているかが大事になってきます。

そのため、潜在層の方々がどんなコミュケーションだと不快ではないのか?を考えることを大事にしたいなと思っています。
(「求めている」ではなく、「不快でない」という点も個人的なこだわり表現です笑。 背景にある思想は下記noteでお話しています👇)

二極化してくるコミュニケーション

ではどんなコミュニケーションが求めれるのでしょうか?
こちらも個人的な見解ですが、二極化が進んできているのかなと考えています。

どんな二極化というと、「人となりを知った信頼できる相手の話なら聞きたい」ケースと「可能な限りテキストコミュニケーションで完結したい」の2つの相対するケースです。

①「人となりを知った相手の話なら聞きたい」

アトラシアン株式会社の野崎さんの投稿の「日本は「まず人となりを知ってから」なんです」というワードから影響を受けた表現(というかそのままの表現引用です笑)ですので、ご興味ある方はぜひ下記リンクもご参照ください。

ご自身がサービスの紹介を受ける側として想像してみてください。
例えば、野崎さんも投稿にもありますが、最近Linkedinなどで営業メッセージを受信した際のコミュニケーションの例をあげると分かり易かいと思います。

例えば、知らない方からのつながり申請があり、承認した後にお相手から営業メッセージが来るという体験の時、日本人の場合スルーして返信しないケースが多いのではないでしょうか。

もちろん内容と送付相手の選定が適切であれば効果はあると思うので手法自体を否定するわけではありません。面識のない相手へのSNSアプローチでも建設的なコミュニケーションはできないわけではないと思います。

ただ実際に自分や企業の「人となり」を直接伝えられる場があるケースと比較した場合はどうでしょうか?

イベントなどで参加中に声をかけられたり、会話をした後にメッセージが来た場合の方が、先程の例よりもスルーするせずきちんと返答・返信しようかなと思う可能性は高まりはしないでしょうか。
(打ち合わせを承諾するか否かはさておき)

やはり同じ関心事項をテーマとしたイベントに参加している者同士ですとオンライン・オフライン問わず人とりなりが見えやすくなります。

最近ではイベントマーケティングとインサイドセールスをテーマに取り上げた発信も増えてきています。

株式会社カミナシ金さん/株式会社ジェイタマズ主催のインサイドセールス研究会

そして、こういった場でのインサイドセールスの量と質を両立しようとする普段の業務スタンスが非常に効果的に働きます。

例えば展示会を例に挙げると、弊社でもリアル展示会出展をした際、ブース対応者全員に「名刺獲得枚数」と「その場での商談獲得数」を目標を設けていたのですが、どちらも上位はインサイドセールスのメンバーがほとんどでした。

普段のコール業務を行う中で培った、行動量マネジメントで”量”の意識と、量だけではダメでお相手の関心度合いに合わせて「商談機会の提案」をした方がよいか?それとも関係構築に努めた方がよいかといった判断基準の”質”を意識がはまりやすいのだと思います。

コミュニティイベント・交流会・セミナーなどではより一層「関係値を崩さないコミュニケーション」と「商談機会の提案」のバランス感覚が大事になってきます。
そしてお相手によっては対応者がISでは無い方が良いケースもあります。その際の対応者差配もISが主体となってしっかりできるかなどもとても大事になってきます。
(イベントの趣旨に反した自社都合の売り込みは逆効果ですし、主催者・参加者にご迷惑もかかるので誤解なきようにお願いします)

②「可能な限りテキストコミュニケーションで完結したい」

もうひとつの「可能な限りテキストコミュニケーションで完結したい」お相手もとても増えてきている印象です。

ただでさえ情報過多の昨今ですが、ことBtoBのシーンにおいては、例えば一括資料請求をすると各社から電話とメールが沢山きます。

自分が資料請求した側だったら、どう行動するでしょうか?
私だったら検討の主導権は自分自身で握っていたいですし、効率的に必要な情報だけ欲しいと思います。

冒頭に記載した「受注先のジャーニーを調べたら、商談獲得まで全てテキストコミュニケーションのみだった」方がいらっしゃるものまさにそのケースです。

このようなケースでは、Web導線上で相手にとって有益なコミュニケーション手段や情報をサジェストする設計構築や、メールやテキストの発信セグメントの選定・個別性のある有益な情報提供ができる設計がとても重要になってきます。

インサイドセールスはこれからますます面白くなる

①従来からある行動量と質の管理
②イベントマーケティング等のウェットかつ緻密なコミュニケーション設計
③テキストコミュニケーションで完結させたい人に向けたコミュニケーション設計

今までも当然全てISの業務領域としてありましたが、従来は①の比重がメインに置かれていたかと思います。

それに対して現在は全て同じくらいの比重になってきており、
今後は①の比重を超えてくるかとも思っています。

さらに昨今では新しいセールステックサービスも沢山出てきますし、👇のようにAIを活用した生産効率を上げるトライをしていく必要性もどんどん増していきます。

つまり今まで以上に変数が多いのです。
変数が多いと研究領域としては面白さが増していきます(少なくとも私は笑)

色々な新しい技術やトレンドが生まれる中で、インサイドセールスはどんな仕掛けやトライができるのか?
施策によっては、そもそもインサイドセールスに閉じずに各チームに協力依頼して効果を最大化させる判断を大胆にできるのか?

各社さんの取り組みや発信も増えてきており、本当に勉強になる領域だなと再認識をする今日この頃です。

道半ばだからこそのISチームミッション

ここまでに記載したような綺麗なコミュニケーションをEventHubでは構築できている!!とい言えればカッコいいのですが、残念ながらまだまだ未完成部分は沢山あります。特に営業組織ですので、目標のコミットもしっかり考慮すると、残念ながらこれまでの話と逆行するような行動量でなんとかカバーをする選択しなければいけないシーンがあるのも事実です。

同時に量からしか質に転換できないという側面も普遍的な考えだとも思うので行動量を担保して動きながら考えていく必要があります。

そのためEventHubのインサイドセールスチームではその事実としっかり向きうために次のようなチームポリシーを掲げています!

「顧客主語」と「数字コミット」の両立

EventHubのISチームミッションとポリシー

以上、今回はここまで「手段」の話を中心にしてきましたが、
前提として「この方・企業にはぜひ自身のプロダクトを提案したい!」「役に立てると思う!」という気持ちとスタンスが一番大事です。

ですので、手段はミッションやポリシーに沿わないものでなければ何でも良いんですけどね。と、最後にちゃぶ台返しをして今日は終わりたいと思います(笑)。

EventHubではチームメンバーを募集しています!

ISチームを一緒に牽引してくれるISリーダーはもちろん、各職種でメンバーを募集しています!今日のお話に共感してくださる方がいらっしゃれば、まずはカジュアル面談でEventHubをご紹介させていただくお時間をいただければと思っていますので、ぜひご覧ください!!


いいなと思ったら応援しよう!