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『室井慎次 敗れざる者』ネタバレ感想,重厚な人間ドラマ,犯人と黒幕の正体を考察

あらすじ

室井慎次(柳葉敏郎)は「現場が動きやすいように組織を改革する」という青島俊作(織田裕二)との約束を果たせなかったことに失望し、定年前に退職した。
秋田に帰った室井は2人の里子をとる。母が暴行されて殺された森貴仁(齋藤潤)と、父が強盗で服役中の小学生・柳町凜久(リク/前山くうが&前山こうが)だ。里子を迎えてから1年。湖の向こう岸に埋まった死体が見つかる。死体の身元はレインボーブリッジを封鎖できなかった事件の犯人・瀬川だった。なぜ室井の家の近所に死体が埋められたのか?犯人は誰なのか?
さらに最悪の猟奇殺人犯と呼ばれた日向真奈美(小泉今日子)の娘・杏(あん/福本莉子)も室井のもとにやってくる。彼女の目的は一体なんなのか!?
あらすじの続きと考察はコチラの記事へ↓↓

ネタバレ感想:踊るシリーズというより北の国から

室井慎次が事件の被害者の息子と加害者の息子を引き取って育てている日常のシーンがすでに神々しい(青島こと織田裕二は回想シーンのみの登場になるが、別にそれでよかった)。囲炉裏と薪ストーブがある昔ながらの木造家屋。目の前に広がる湖と家庭菜園。ロケーションは完璧。ロケ地は新潟県十日町市の山あいにある集落らしい。いつか行ってみたい。
室井と子供たちの葛藤が主軸となるヒューマンドラマで、今作では母親を殺された高校生の貴仁が犯人と面会するシーンが衝撃的かつ感動的だった。被害者と加害者の問題についてディープに描かれている。続編の『室井慎次 生き続ける者』では犯罪の加害者であるリクの父親が登場するので、加害者の家族についての問題も描かれるのだろう。プロットとしては後編で事件を解決する過程で青島との約束も思いがけない形で果たされるのだと思う。
「レインボーブリッジを封鎖した事件」「封鎖はしていないが」みたいな笑いも何度か差し込まれるが、全体的にはかなりシリアスで見応えのあるヒューマンドラマだった。
次のページでは過去作の犯人である日向真奈美の娘・杏の目的や、死体を埋めた犯人について考察していく↓↓


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