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第五章 貯まらないお金。溜まっていく不安とストレス。

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  2018年7月某日、ファームでの3ヶ月間の修行と、ひとり旅を終えて、再びブリスベンの地に戻ってきた。

  ここからはいよいよワーキングホリデーの、ワーキングがメインになってくる。気持ちは、あくまでもホリデーだけど。

  ブリスベンでの滞在先はすでに決まっていた。語学学校に通っていた時に住んでいたシェアハウスに戻るのだ。バッパー生活の時、幾度となく夢にまで見た快適なあの部屋に。
  ちなみに2019年5月のこの時点でも、その家に住み続けている。正直な話、今の家が快適すぎて、引っ越す気にもなれない。

  家はもうあるので、次にしなければならないのが、仕事探し。
  オーストラリアで仕事を探す方法と言えば、レジュメ配り。

  日本でいう履歴書(レジュメ)を、働きたいお店に直接持っていって、面接をこぎつけるのだ。日本のように、求人雑誌を開いて、電話をしてみたり、事前応募をしてみたり、そういったことはあまりしない。
  無いわけでもないのだが、ワーホリビザで働くのであれば、直接出向いたほうが早い。ちなみに、メールや電話をしたところで、返事は来ないし、電話で話しても先に進まないので、あまりオススメはしない。電話での英語は、本当に分からないし。(英語力の問題。)

  当然、僕もレジュメ配りを……したくない。

  そんなしちめんどくさい事はやってられないし、この仕事がしたい!という仕事があって、オーストラリアへ来ているわけでもないので、働きたいお店も特に無かった。

  それに飲食店では働かない人生を生きると決めている。定番のジャパレス(日本食レストラン)や寿司トレイン(回転寿司)はおろか、ラーメン屋もローカルのカフェも嫌だ。

  とにかく飲食店で働きたくない。まかないは魅力的だけど、それを差し引いても、嫌だ。

  となると、絞られてきてしまう。

  日本語のように英語を使えるわけでも無いから、日本の時のようにインテリアショップで働くことは諦めた。北欧系のお店も少しあるようだったけど、インテリアからは一度完全に離れてみたいという気持ちもある。
  日本にいた時はずっとその業界にいたから、違う世界を見たいと思った。それでも好きならきっといつの日か戻ると思うし。

  オーストラリアにいるのだから、日本とは違うことをしてみたい。

  接客業は選択肢から外した。

  と、なると必然的に残ってくるのが、ビルや個人宅、ショッピングモールのクリーナー、マッサージといった仕事になる。

  掃除も好きだし、マッサージの仕事は日本にいる時に挑戦しようかと、面接をした事があったので、興味があった。

  その2つで探そう!と思ったのが、まだファームジョブをしていた5月頃のお話。

  結果的にマッサージの仕事をするのだが、決めた理由は2つある。

  1つは、「手に職」ということ。
  オーストラリアではもちろん、どの国にいってもマッサージのお店はある。リゾートに行こうと、発展途上国に行こうと、マッサージのお店はある。 

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