一日のスタートである「朝」を完璧にするための方法とその科学
このブログを見て頂いている方は、どちらかというと何かにチャレンジしたいとか、日々を充実したものにしたいという方が多いのではないでしょうか?
それか、私のことを知っている、もしくは知ろうとしている人間であるか……。
もし、前者であるならば、スタートを意識することはとても重要です。
例えば、アメリカの研究では、学校の始業時間を遅くしたところ、集中力やモチベーションがあがり、高校卒業率が11%以上上がり、生徒の自動車事故数が70%以上下がり、成績も向上したとのこと。
一日のスタートを変えるだけでもこれだけの効果があるのです。
ということで今回は一日のスタートである「朝」を完璧にするために、ダニエル・ピンクさんの著書『When 完璧なタイミングを科学する』を参考に、ご紹介していきたいと思います。
完璧な朝とそのポイント
まずは一日のスタート、「朝」を完璧にするための方法をまとめておきます。
・早く起きすぎない
・コップ一杯の水を飲む
・コーヒーはNG
・朝日を浴びる
・朝の習慣
・運動
それを理解し、より活用するためのポイントは以下になります。
・体内時計
・コルチゾール
・集中力の曲線
朝、何が起きている?
ということでまずはポイントの解説から。早く方法を知りたい! という方は、次の章をご覧ください。
―――体内時計―――
人間には体内時計があるのですが、24時間から若干ずれているのをご存知でしょうか?
その周期は約24時間11分となっていて、例えば時間が一切わからない場所に隔離するとこの周期で一日を過ごすようになると言われています。
つまり、その周期をリセットする行動が、朝必要なわけですね。
―――コルチゾール―――
朝を迎えると、人間は「コルチゾール」という物質を分泌して目覚めようとします。
このコルチゾールは有名なストレスホルモンの一つで、朝が憂鬱な理由はこれがたくさん分泌されるのも一つの理由です。
コルチゾールが分泌されるのは、昔々の狩猟時代、肉食獣などに襲われそうになったときなどに素早く覚醒できるようにという理由があります。
ですので、コルチゾールはストレスホルモンであり、目覚めを助けてくれるだけではなく、学習効果を高めたり、恐怖心に強くなったり、エネルギーを与えてくれたりします。
一方、短時間で覚醒するためのドーピングみたいな側面があるので、長時間大量のコルチゾールにさらされると、疲労、老化、ストレスによる病気の原因にもなるので注意が必要です。
―――集中力の曲線―――
集中力は、朝から昼頃にかけてぐんぐん上がり、昼過ぎに一回落ちて、夕方に再上昇します。
楽しい気分や喜びなどの感情も、この曲線にほぼそって推移しているので、それにそった行動が重要です。
また、人間には「クロノタイプ」があって、人によってこの曲線の位置がずれる場合があります。
例えば朝集中できる人、夜集中できる人など、様々ですので、例えば1時間ごとに自分の集中度合いをメモするなどして、一回自分のクロノタイプを見つめ直すのが良いかと思います。
それでは満を持して朝気をつけるべきことについての解説です。
クロノタイプと早起き
起きる時間が早すぎると、コルチゾールが長時間分泌されてしまいます。
また、クロノタイプにそった活動ができない人がほとんどなので、集中力も落ち、良いことはほとんどありません。
「早起きは三文の徳」な人は、朝型なクロノタイプの人だけなので、少なくとも7時以降に起きるようにしたいものです。
体内時計のリセット
体内時計がくるってしまうのを防いで朝を気持ちよく迎えるために必要なことは、胃に何かを入れることと、朝日を浴びることです。
身体に「さぁ朝だよー」と教えるために、この2つが重要なのです。
ここでのポイントは3つ。
まず、胃に何か入れるという部分についてですが、朝ご飯は賛否両論です。割とまだ意見が分かれているようです。
朝ご飯を抜くと集中力が保てるという研究や、またその逆もあるそうですが、朝ご飯推奨派には「観察研究」が多く、相関はあるものの因果関係ははっきりしないそう。
私は朝抜く派ですが、皆さんはどうでしょうか?
ただ、胃に何かを入れるべきなのと、寝起きは脱水状態に近い状態にあるのはたしかなので、目覚めの水分補給はしっかりしましょう。
その際、コーヒーはNGです。
カフェインはコルチゾールの分泌に干渉するので、目覚めの効果がほとんどないどころか、カフェインへの耐性を高めてしまうデメリットがあります。
ですので、純粋な水や炭酸水を飲むのが、おそらく一番です。
朝の習慣とモチベーション
朝起きるタイミング、朝起きてすぐすることときて、最後にその後すべきことについてです。
実は朝は一日のうちでも習慣化がしやすい時間だと言われています。
習慣は「もし~をしたら、~をする」というように、何かのきっかけで始めるものが一番続きやすいのですが、朝であればやることは決まっているので、そこに新たな習慣を付け足すことも簡単なわけです。
また、朝の習慣は、幸福感を増してくれます。
例えば毎日ベッドをきれいにするだけで鬱の発症率が下がるなどの研究があるのですが、毎日続けられる何かがあることは、自信につながり、そして幸福感につながるわけです。
また、その朝の習慣に運動を加えれば最強です。
軽い有酸素運動は一日の気分を良くしてくれますし、筋肉を作るのに役立つテストステロンという物質が一番分泌されるのも午前中なので、朝の運動は一石三鳥も四鳥もあるくらいです。
朝が早くて運動なんてできないという方は、通勤通学中に早歩きをするだけでも効果があります。
ということで、朝を完璧にする方法集でしたが、完璧な朝には「睡眠」も重要ですので、いずれ睡眠についてのまとめも行う予定です。
もっと完璧な朝を、そして一日を送りたいという方は、ぜひフォローをお願いします。
また、途中で話に出た「もし~をしたら、~をする」という習慣術「if thenプランニング」については、こちらの投稿で詳しく解説しているので、もしよければご活用ください。
それでは、今回紹介した方法、ぜひとも明日から実行していただけることを祈っています。
良いスタートを切るタイミングは、誕生日の日や月曜日、月初めなど、何かのきっかけがあるとき。この投稿がそのきっかけの一つなら、すぐに始めるが吉です。
参考文献
ps
私の休日の朝のルーティーン
朝日と水→顔洗う→ステッパー踏みながらスマホのブルーライトで目覚まし→歯磨き→ピアノ→本読むorブログ→……