アデュカヌマブ
お早うございます😊
今日も医療ネタ、
いってみたいと思います!
アデュカヌマブとは?
アデュカヌマブは
バイオジェンとエーザイが
開発、臨床試験を行って来た
アルツハイマー病の治療薬で、
2021年6月8日に
米FDAに承認されました。
日本ではまだ
承認、発売の
予定はありません。
どんな薬?
現在、アルツハイマー病は、
簡単に言えば
脳内に蓄積する
「アミロイドβ」という
たんぱく質が、
脳神経を死滅させる
と考えられています。
アデュカヌマブは、
この「アミロイドβ」を
除去する作用を持つ
抗体医薬品です。
臨床試験では、
CDR-SBという
認知症スコアの低下を
有意に抑制したと言います。
認知症が改善するの?
薬理作用から、死滅した
脳神経がよみがえる
わけではありません。
初期のアルツハイマー病、
あるいは軽度認知障害(MCI)
の患者さんに限って
使用出来る薬になると
思われます。
日本では発売されないの?
発売を止めるほどの理由がないので
近いうちに日本でも発売になると
いうのが大方の見解です。
問題点①効果に対する疑問
そもそも、「アミロイドβ」が
アルツハイマー病を
起こしているかは、
仮説の域を出ません。
何らかの原因が他にあり
脳神経が死滅して
「アミロイドβ」の蓄積は
その結果かもしれないのです。
多くの、同様の効果を期待した
薬の開発は失敗に終わりました。
実はアデュカヌマブも、
効果が期待出来ず
2019年3月に
臨床試験を途中で中止した
経緯があります。
しかし、今回新たな症例を
追加し、
解析を行った結果、
うち1件の臨床試験で
「高用量群」と
「プラセボ群」で
差が出たというのです。
なので、
今後の臨床成績次第では
承認を取り消す、
という条件付きで
承認されているのです。
問題点②副作用は大丈夫?
ちょっと説明しにくいのですが
アミロイド関連画像異常(ARIA)
という副作用があり、
通常あまり問題がないのですが
頭痛、錯乱、めまい、
振戦、歩行障害などが起こり
一部重篤になると言われています。
ですので、定期的にMRIを行っていく
必要があります。
問題点③薬価が非常に高い
標準用量で一年間治療を
行った場合、
600万円かかると
報じられています。
医療保険制度がありますが
1割負担で18000円/月程度
3割では80000円/月以上になり
かなりな出費になります。
始めた薬をどこで止めるかなど
問題になりそうです。
また保険が利くということは
医療費の高騰を招くこと。
アルツハイマー病の方は
たくさんいるので…。
個人的には
費用対効果は
かなり悪いのではないか
と思っています。
問題点④使用出来る患者は限られる
ここまででお話したように
初期の患者さんにしか
効果が期待出来ないこと、
また薬価が高いことから
開業医が
ほいほい処方するような
気軽な薬には
ならないでしょう。
まとめ
認知症の新薬、
アデュカヌマブについて
分かっていることを
まとめました。
多くの人が期待している
ような効果はたぶんなく、
わずかな効果のために
現役世代の負担が増える
事態にならないか心配しています😢
おまけ
今日のYahooに、
こんな記事もありましたね…。