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涼をいただく

毎日毎日とても暑い。
確実に私が子どもだった頃の夏に比べると
驚くほど暑くなっている。

今朝、玄関の外に足長蜂がお亡くなりになっているよ、と娘から教えてもらった。
暑いからからな?
暑いよね。
窓を開け換気をしたら熱風がヒリヒリと皮膚に触る。
「暑すぎる!! あかん温度!」
二人で外の暑さに恐怖を感じあった。

夏が来るといつも冷やし抹茶を作る。
暑いときのお楽しみになっている。

まだ娘が生まれていない頃、夏の飛騨高山に旅行に行った。
旅行に行くとき、夫はいつも念入りに下調べをしてくれる。
ここのお料理がいいみたい!
カフェはここが美味しそう!と、旅のしおりを作ってくれるのだ。
高山につき、旅のしおりを見ながら
あちこちと観光を楽しみ、休憩をかねて
夫が調べてくれたカフェで冷やし抹茶を注文した。
可愛らしいカフェの中をキョロキョロと見ていると涼しげな器に氷の入った抹茶が運ばれてきた。
目にした瞬間、涼しさを感じ
さっきまで暑くてヘトヘトだった体が急にシャキッとした。
両手でガラスの器を持ち、一口飲むと体中に冷たい抹茶がスーっと流れていく。
美味しくて、
涼しくてなんて素敵なんだろう。
冷たい濃いお抹茶を飲むのは初めてだったのでとても感動してしまい、旅行から帰宅して、すぐに涼しそうな器を購入し、カフェと同じように冷たい抹茶を作ってみた。
目で見ても涼しく、
飲んで身体もひんやりとする。

あの旅行のあとから、毎年夏になると冷やし抹茶を用意するようになった。
今年も飲むことができ、涼しさを感じながら夏を楽しんでいる。
もう20年近く前のことなのに、カフェで冷やし抹茶を飲んで
「美味しいね」って
笑っていた夫のことも思い出す。

冷やし抹茶のように、どこか旅行にでかけて素敵!と思ったことを自分流にアレンジして生活に取り入れている。
きっちりかっちりじゃなくて、
ゆるく自分ができる範囲でおこなうことが
楽しめるポイントだと思う。


こんな暑い日は
旅行の思い出とともに、
冷やし抹茶をいただいて
心と体を冷やして過ごしている。




最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

心から感謝の気持ちを込めて。

横山小寿々

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