人間は唯一ゴミを出す生き物、解決できるのも人間だけ
ゴミ問題と聞いて何を思い浮かべるだろうか
私の中ではこの3つ。学んだこと、調べたこと、考えたことをまとめる。
最終処分場
フードロス
海洋ゴミ
1.最終処分場
ゴミは燃やしても無くならない。灰・燃えカスが残り、最終処分場に埋められる。最終処分場の容量にはもちろん上限があり、あと約23年でいっぱいになると言う。まだ自分も生きてて、子どもたちは働き盛りな頃。
最終処分場に行くゴミは燃えるゴミ(の灰)と、燃えないゴミ(埋め立てゴミ)。燃えるゴミとして出されるものの中には、紙やプラなど正しく分別すれば資源になるものも多く含まれている。府中市のサイトが可燃ごみの組成割合について分かりやすいグラフを出してくれていた。ぜひ自分の自治体の情報もチェックしてみて欲しい。分別が大切な理由がよく分かる。
物を作る工程でもCO2は排出され、運搬するにもCO2が排出され、ゴミとなり焼却してもCO2は排出される。そして焼却炉を稼働させるにもお金がかかっている。無駄なものを買ってゴミにしていると、まるでお金を燃やしてCO2を量産しているような気がしないだろうか。捨てる時のことまで考えて買い物をしよう。
この問題、気になって、自身の住む佐久市の可燃ごみを処理している佐久平クリーンセンターという焼却炉の見学に行ってみた。ここでは焼却灰などの最終処分物が(県外の業者の力も借りて)100%再利用されていて、最終処分場には埋め立ててないということだった。嬉しい事実を知ることが出来た。
2.フードロス
ゴミ問題を考える時、食品ロスも見逃せない。2022年度の日本の食品ロスは約472万トン、WFP国連世界食糧計画による食糧支援量は約480万トン。日本の食品ロスのすごさが分かる。(参照:消費者庁)
別の数字で見てみる。
世界の穀物生産量は約27億トン(2021年、参照:農林水産省)、世界の人口は約81億人、つまり計算上は一人当たり330キロ以上あり、本来は十分足りている量である。しかし、実際には世界に7~8億人もいる飢餓に苦しむ人には食料は届かず、先進国で食品ロスになっている。(出展元によって多少数値に差がある。参照:世界食糧デー、農林水産省)
3.海洋ゴミ
ゴミを正しく捨てないとどこへ行くか、海である。海洋ゴミの約65%がプラスチックゴミで、既に世界の海に存在しているといわれるプラスチックごみは、合計で1億5,000万トン。そこへ少なくとも年間800万トンが、新たに流入していると推定されている。海洋プラスチックゴミは増え続けており、2050年には海洋プラスチックごみの量が海にいる魚を上回る、という予測は聞いたことがある人も多いかもしれない。
よく聞く話だが数字が大き過ぎてなかなか実感がわかないので、日本の場合をもう少し調べてみた。①日本のプラスチックの消費量は2022年で910万トン(参照:プラスチック循環利用協会)、②毎年海に流出するプラスチックごみのうち2〜6万トンが日本から発生したもの(参照:環境省)、この2つの情報を組み合わせてみると、海への流出割合は0.22~0.66%となる。1%未満、少なく感じるだろうか。②を6万トンだとしたら、2Lペットボトル(約30g)20億本分、少ないとは言えない。実は前者の計算も、1日1本ペットボトルを買う人が1年に1回だけ海辺でポイ捨てしてしまったら、1÷365×100=0.27% これと同程度。割合で見てはいけない。少しでも流出してしまうのであれば、やはり総量を減らすしかない。
ありきたりではあるが、マイボトルやマイバッグを使いたい。私個人としてはすっかり定着してきて、忘れると残念な気持ちになる。以前は外出すれば当たり前のように1日1,2本のペットボトルを購入していたが、マイボトルを持ち歩くようになってからは、ほぼ買わなくなった。
人間は唯一ゴミを出す生き物、解決できるのも人間だけ
よく言われるリデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)の3R、中でもReduceとReuseが重要。それを実践するには、買う時には捨てる時のことを、捨てる時には捨てた後のことを考えることが大切ではないかと思う。
※この記事は、エシカル・コンシェルジュ講座14期 第4回マシンガンズ滝沢さんと考える「ゴミ」問題 ~ゴミは捨てて終わりではない~の受講を経て書いたものです。
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