船に乗ってヲタ芸を世界に広めてきた話 -ヲタ芸から得たモチベーション論-
テスト勉強やべええ!ってなりながらも、noteの毎週更新を止めたくないので今週も書いてます、にっしーです。
今回は船に乗ってヲタ芸を世界に広めてきた話と、その経験から垣間見えたモチベーション論について書いていきたいと思います。
世界船の説明とか前置きがめんどくさい人は、船でやったこと = ヲタ芸を世界に広めること から読んでください。
内閣府世界青年の船とは?
世界船について詳しいnoteを書きたいと思っているので、ここではざっくり書きます。
現在、国際社会において、グローバル化が急速に進展する中、あらゆる分野で国境を越えた協力・調整・交渉が不可欠となっており、国際社会のみならず、地域社会等においてもグローバル化対応を牽引・指導するリーダーが必要となっています。
このため、「世界青年の船」事業は、多様なバックグラウンドを持つ青年が参加し、世界各地から集まった外国青年とのディスカッションや文化交流、有識者によるセミナーの受講や参加青年による自主活動の企画、参加青年主体のワークショップの開催等を通して、異文化対応力やコミュニケーション力を高め、リーダーシップやマネジメント力の向上を図るとともに、相互理解を深め、参加青年の国際的視野を広げ、国際協調の精神を育てることにより、国際化や多様化の進展する各分野でリーダーシップを発揮して社会貢献を行うことが出来る青年を育成することを目的としています。あわせて、国境を越えた強い人的ネットワークの構築を図ります。
(内閣府HPより)
要は日本人約120人と10カ国から集まる外国人約120人の合計240人で、グローバルリーダーとか異文化理解、国際関係なんかについてディスカッションする事業です。
このように書いたら、内閣府が主催している事も相まってめっちゃお固い事業に聞こえるんですけど、実際は多様性の宝庫みたいな人々がすごい綺麗な船に乗って共同生活を送る、非常にエモい事業です。
(そのうち詳しくnoteに書くので、興味のある人はまっていてください、、。)
僕が乗船した理由
事業の説明は重要ではないので、長く語らず先に進みます。
なんで僕が世界船に乗船したか簡潔に言うと、単にめちゃくちゃ楽しそうだと思ったからです。
僕が大学1年生のころに、先輩が世界青年の船に参加されていて、その時の話を聞いたらめちゃくちゃ楽しそうだったんです。
自分も当時は国際協力とか語学が大好きだったんで、お話を聞きながらワクワクしっぱなしで、大学在学中に船に乗ろう、と心に決めました。
船でやったこと = ヲタ芸を世界に広めること
筆記試験や面接など、乗船までに必要なステップを終えていよいよ正式に乗船が決まりました。
そんな僕が船でやったことは、一言で言うと『ヲタ芸を世界に広めること』でした。
もちろん細かく言えばディスカッションしたり、委員会やったり、イベント大好きマンを発揮していろんなイベントやったんですが、1番思い出に残ってる、かつ全力を注いだと思えるのはヲタ芸でした。
なぜヲタ芸? -”日本文化”発信とは-
当然の質問として、「なんでヲタ芸?」といろんな人に聞かれます。
全然日本文化をディスりたいわけじゃないし、むしろ奈良県奈良市出身在住で、東大寺から徒歩10分のところに住んでいる自分は日本大好きです。
でも、普段馴染みのない日本文化を発信する事には抵抗があるんです。
例えば、どのくらいの日本人が普段から太鼓を叩いているんでしょうか。
何%くらいの日本人が着物を着付ける事ができるんでしょう。
学校の授業以外でソーラン節を踊る人とか、日常的に畳の上でお茶をたてて飲む人ってどのくらいいるんでしょう。
実際僕は、それらのうちどれも普段からはやらないです。
築50年の日本家屋に住んでいて、部屋は障子だし土間もある家ですが、そんな僕でもそれらのことにはせいぜい学校の授業とかで触れた事がある程度です。
もちろん日本の文化としてリスペクトはしているし、誰かが発信していくべきなのは理解できます。
でも、だとしても自分に馴染みのないことを、自分が当事者として発信することはできないと思ったんです。
太鼓とかちゃんと勉強もしたことないのに、自分が日本人だと言う理由だけで発信するのは違うと思う。
じゃあ僕にはどんな日本文化を発信できるだろう?
ヲタ芸だ。大好きなヲタ芸を発信したい。
そう思い、ヲタ芸を発信する事にしました。
念のため、僕がヲタ芸にはまった経緯をお話しします。
僕は別にめちゃくちゃなヲタクと言うわけではないんですが、高校生くらいから乃木坂46が大好きです。
僕の青春は乃木坂ちゃんとともにあると思っているし、実際大学受験の時期には「乃木坂ちゃんが頑張っているんだから、僕も頑張ろう」とガチで思ってました。
そんな流れで自然とヲタ芸や、mixと呼ばれるコールなどについて調べるようになっていました。
そこでギニュ~特戦隊という、YouTubeやニコニコ動画でヲタ芸をパフォーマンスする集団に出会い、ヲタ芸に魅了され、はまっていったのでした。
ズブズブのヲタクではないにしても、ヲタ芸には日常的に触れる環境にあったのです。
だからこそ、僕の中で1番身近な日本文化とは、ヲタ芸だと思ったのです。
(補足ですが、そもそも1970年代ごろに始まったアイドルの応援という位置付けのコールやダンスは 一般的に2000年ごろから「オタ芸」という呼称で呼ばれるようになり、今では「地下芸」とも呼ばれます。一方でパフォーマンスとしての動きは「ヲタ芸」と呼ばれることが多いです。)
NP活動
世界青年の船事業には、各国が自国の文化を発信する活動、通称NP(National Presentation)活動がありました。
僕が参加したSWY30では、そのNP活動にヲタ芸のプログラムがあり、そこで自分はヲタ芸リーダーズ3人の一角として関わることになりました。
ヲタ芸を世界に広めるには仲間が必要です。
ヲタ芸を一緒に世界に広める仲間を 参加青年の中で募ると、意外にも約30名の仲間が集まってくれました。
その30名の仲間とともにヲタ芸を世界に広める挑戦が始まりました。
(最前列でハチマキをしている男3人がヲタ芸リーダーズです。)
指導 -乗船前編-
しかしながら、集まってくれた仲間たちはそのほとんどがヲタ芸未経験者。
みんなにヲタ芸を指導していく必要がありました。
自分を含めたリーダーズ3名はヲタ芸経験者だったので、その3人を中心にフリを作り、指導していくことになりました。
まず乗船までの期間で、全国バラバラなところに住んでいる仲間のために、実際にヲタ芸を打っている動画を共有することで振り付けの共有をして、自主練習をしておいてもらいました。
さらに、東京と大阪の主要な場所ではオフ会を開催し、みんなでスタジオを借りてヲタ芸の練習に励みました。
その甲斐あって、約1/3のメンバーはある程度ヲタ芸が打てる状態で乗船を迎えることができました。
指導 -直前研修〜乗船編-
しかし、地方に住む仲間や仕事などで時間を作れなかったメンバーはほぼ未経験のままで出港直前の研修を迎えることになりました。
乗船までは約1週間。ここでペースをあげて仕上げていく必要がありました。
そこでリーダーズは、3人での指導を効率よく行うために、メンバーを次の3つのグループに分けました。
・ムラマサ選抜(すでにある程度ヲタ芸を習得しており、次の技<ムラマサ>を覚えるグループ)
・研修生①(ヲタ芸初心者だが、少しは踊れるもの)
・研修生②(ヲタ芸完全未経験者)
この取り組みは非常にうまくいきました。
まず3つのグループに分けて指導を行なったことで指導が効率よく行え、非常に好ペースでヲタ芸の習熟度が上がっていきました。
さらに、習熟度別に3段階に分けたことである種の競争を生み出すことができ、メンバーのモチベーションをあげることにも成功したのです。
ヲタ芸から見るモチベーション論
モチベーションについての話がちらっと出ましたが、モチベーションの管理って難しいですよね。
多くのマネージャーや経営者の方も悩んでいることと思いますが、僕はこのヲタ芸指導を通じて、モチベーション維持についての考察を得ました。
ヲタ芸を世界に広めていく仲間たちがモチベーションを高く保てていた理由は、以下に集約されます。
①明確なビジョンを共有できていた。
②1歩ずつ着実に進歩している感覚があった。
③刺激しあえる仲間たちがいた
④純粋に楽しかった。
①明確なビジョンを共有できていた。
「世界にヲタ芸を広める」
このシンプルかつ壮大でワクワクするビジョンの元に集まったメンバーは、自然とゴールが見えていました。
一緒に乗船している外国人120人に、ヲタ芸の素晴らしさを伝えたい。そして世界にヲタ芸を広めたい。
皆で同じビジョンを見ていたため、ゴールに向かって一緒にくじけず一緒に進んでいけたのです。
②1歩ずつ着実に進歩している感覚があった。
ヲタ芸にはいくつかの技があり、その組み合わせで構成されています。
(1番有名なのは通称「ロマンス」と呼ばれる技で、もしかしたら皆さんも名前を聞いたことがあるかもしれません。)
つまり、1つ1つ技を習得していけば どんどん完成に近づいていくことができ、成果が目に見えてわかるのです。
大きなゴールがありながらも、まずはOADを習得する、次にロザリオを習得する。などの実現可能かつ少し難しい、達成感のある短期目標があったので、常にダレたり諦めることなく、向上心を持ちながら進んでいけました。
③刺激しあえる仲間たちがいた
とはいえ、それらを1人でやるのはしんどいです。どうしても1人では長続きできません。
でも僕らには最高の仲間がいて、仲間同士で時に励まし合い、時に厳しく指導し合えたのです。
日本人特有のチームプレーの強さを遺憾無く発揮して、皆で進んでいけました。
④純粋に楽しかった。
でもやっぱり「楽しい!」と言う感情でできたのが1番大きいでしょう。
普段やらないようなことに取り組み、普段動かさない筋肉を動かし、普段なら関わらないようなメンバーと一緒に頑張る。
このある種青春のような活動が本当に楽しかったんです。
「楽しい」がベースにある活動で、本当に心から活動を楽しんで進んでいけました。
大きなビジョンを設定し、そこに到達するまでを細かいステップに分け、それを仲間と、楽しみながらやる。
モチベーション維持のヒントがここから伺えます。
本番
このように、みんなで楽しく、モチベーションを高く保ったまま練習を続けることができました。
そしていよいよ、本番を迎えます。
このようにパフォーマンスは大成功。
外国人参加青年からの評判も上々で、船の上でヲタ芸ムーブメントが起こったのは言うまでもありません。
ヲタ芸の人気が高まりすぎて、船に持ち込んだサイリウムの価格が高騰し、ドンキで1本100円で購入することができるサイリウムが1本700円で取引されるようになった、「ヲタ芸から得た経済論」はまた別の機会にお話ししましょう。
最後に
はい、テスト勉強やばいとか言いながら約2時間かけて意味わからない文章を生み出してしまいました。
全部実話やし書きたかったことではあるんですけど、深夜に書いたから構成も雑やしなんか申し訳ないです。
世界青年の船事業について興味を持った方、もうちょっと詳しく改めてnote出すので、そちらもよろしくお願いします。
駄文に付き合ってくださってありがとうございました!
note読んでいただき ありがとうございます! 頑張って執筆していきますので、よかったら次の記事も読んでみてください!