観察力が半端ない

父娘ケンカシリーズ三部作で僕の対応が褒められていますが、皆さん冷静になって考えてください。孫をダシに入居を強要しているんですよ、どう考えても鬼です。鬼殺隊に狙われるレベルだと思います。

こんにちは、コッシーです。

さて、うちの入居施設の食堂の窓は排煙窓になっており、窓を開ける時はボタンを一押しすると全ての窓が自動で開きますが、それを閉めるときはハンドルをグルグル回して閉めます。

こんなイメージ

コロナウイルス感染予防には室内の換気が非常に大切なため、１日１回は必ず窓を開けるようにしています。

開ける時はボタンを押すだけですので全く手間はかかりませんが、閉める時はなかなか大変で窓の数も結構あるのでハンドルをたくさん回す必要があります。

さらに窓が完全に閉まったかどうかは特に合図みたいなのはなく、目で見て判断するかハンドルの重さから察するようになっています。

ある日の朝食時のことです。食堂で「寒い寒い」とずっと言っている入居者がいました。エアコンもついているし、なんならストーブもついています。体調が悪いのかなと聞いてみると、「隙間風が入ってくる」と言います。

僕らはいつもと変わらないように感じましたが、その入居者曰くいつもよりも風がピューピューと聞こえると言われます。

絶対に窓が開いてると言われますが、見た目では開いてる感じしないし、スタッフがハンドルを回そうとしてもそれ以上回らない様子です。

その入居者には「そういうもんだから、少し我慢してね」と伝えますが、「いや絶対にいつもと違う！」と聞きません。

あまりのしつこさに「多分、今日は寒いからそう感じるだけだよ。窓は閉まっているからどうしようもないよ」と伝えました。

入居者は納得していませんでしたが、渋々引き下がりました。

食事が終わり入居者が居室に戻った後、念のため窓のハンドルを回してみました。すると本当に僅かですが窓が閉まった感じがしました。

先ほどハンドルを回したのが女性だったため、その僅かの部分が閉まりきらなかったんだと思います。ただ閉めた僕自身も本当に隙間があったかどうかが判断できないほど微妙な感覚なため、あえて先ほどの入居者に伝えなくても問題ないかなと思いました。

そして昼食時です。朝食の時に「寒い寒い」と言っていた入居者が「風無くなったね」と言いました。

え？分かるの！？とめちゃくちゃびっくりしましたが、ここで認めてしまうと朝食の時に隙間風があった事になってしまうため、「そうかなー？さっきと変わらないと思うよ」なんて誤魔化しました。

すると入居者が、「いや絶対に風は無くなった」と言い出しました。いくら「気のせいだよ」と言っても納得しないので、なんでそう思うの？と聞いてみました。

「あそこにカレンダーあるでしょ。朝食の時は揺れてたけど、今は全く揺れてない。風が止んだ証拠だよ」

と、まるで名探偵みたいな事を言われたため、観念し実は窓が少し開いてたかもしれないと正直に自白しました。

「私の目は誤魔化されないよ」とニヤリと笑っていました。#すんごいドヤ顔

高齢者だからと言って甘く見てはいけません。その観察力は迷探偵コッシーよりも鋭く、この世の全てを見透かすほどで、誤魔化そうものなら僕のように恥をかくのでくれぐれも気を付けてください。#いやウソつくからだろ

現場からは以上です。それではまた。

コッシー