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子どもたちの『ウクライナ支援プロジェクト』レポート①じぶんごと編【アリストテレスの窓】
【1】ニュースから自分ごとに
先月、ウクライナ に住む子どもたちとzoomで交流をした。
これがはじまりだった。じぶんの世界と繋がり、自分たちにできることはないかという話に。
みんなであれこれ考えてみて、知らな過ぎることがわかった。
「実際にウクライナの子どもたちに聞きたい!」
交流会に参加してくれたウクライナの子どもたちにアンケートをとったら、
「平和」
彼らが求めているものは圧倒的にこれ。我々はあまりに無力だった。
ただ、継続的な交流や笑顔を希望する声も多かった。
「笑顔」
少なくとも、知り合いになったこの子たちを笑顔にすることはできるかもしれない。
笑顔をテーマにプロジェクトを進めていくこととなった。
加えて、ターニャさんの話から、とりいそぎカイロを送ることにした。
【2】笑顔にするために、我々に何ができるのか
まずはブレスト。ひとり30個アイディアを持ち寄ろうとなった。
別のクラスで、だったら35個!40個!45個!とまるでセリのごとし。
そして、ブレスト発表の日。浮かない顔の子がいた。
「45個書けていない・・・」
ハードルを上げた張本人!笑
でも、授業がはじまるまでの数分、最後の最後までアイディアを振り絞っていた。
そこから、最終候補に残ったものが、
【日本の食べ物系】
・カップラーメン(※非常食になり、食べてみたい日本食のアンケートにあった)
・もち(※非常食になり、食べてみたい日本食のアンケートにあった)
・うどんのレシピ(※ウクライナの小麦、日本の出汁文化の融合。現地調達できるものなら、自分たちで作り続けられる)
【命を繋ぐ系】
・ケアパック(※お楽しみプレゼントも入れる)
・水(※水がなくて困っていたとき、水が届いてお祭り騒ぎだった話をターニャさんから聞いた)
※カイロ
【パフォーマンス系】
・ビデオレター
・ウクライナ国家を歌う
・パフォーマンスで楽しませる
・一緒に遊ぶ(zoom)
・絵を送る
【3】現実問題
それぞれが、実現するために調べていく中で、送料や送れるものの制限に気づいた。
「水の会社ですら、水ではなく寄付金を送っている。」
水や浄水装置を送りたいといってくれた子が、自分でできることを考えてサントリーに電話してわかった。
同様にケアパックとして何が送れるかを調べた子も、同じ結論に至っていた。
「日本から物を送るよりも、お金を周辺国で物に変えたほうが効率的」
それでも、送りたいものはあるか?
お金を集めたほうがいいのでは?
物ではない支援のありかたは?
対話をする中で、
「自分たちの想いのつまった絵は現地では買えない。カタチが残る。」
「絵は廃材を利用したら、材料費は節約できる。その分で送料を生み出せばいい。」
「絵とパフォーマンスをくっつけたらどう?」
寄付するにしろ、何かしらを送るにせよ、お金を集める必要がありそうだ。
そこで、クラファンチームが立ち上がった。
【4】我々の想いや価値
ウクライナ全体の支援が目的であれば、リンクのような信頼できる団体に寄付をする選択もある。
そんな中、こういった団体に寄付するのではなく、我々の力になってくれる人はいるのだろうか?我々もこれらの団体の支援にまわったほうがいいのでは?我々の活動にある想いや価値はどこにあるのだろうか?
子どもたちから出てきた言葉は、
「本当はウクライナ全体を支援したいけれど、まずはあの子たちを笑顔にしたい」
「自分たち小学生がやることで、他の人たちもやれるってなったらいい」
「自分たちだけでは背負いきれないので、たくさんの人を巻き込みたい」
「日清がカップ麺を支援しているが、あの子たちには届いていない。だから自分たちであの子たちに届けたい。」
(それぞれが具体的に何を想っているかは、今後、発信していく予定)
【5】支援内容の最終候補
まずは「実際に対話をした人とそのまわりを中心に物とメッセージを送り、笑顔にすること(心に少しでも平和を)」を目的に、
それ以上にお金を集めることができれば「信用できる団体に寄付をすることでウクライナ全体を支援する」ということが決まった。
具体的実現方法を含めてまだ対話中ではあるが、最終候補は、
・カイロを送る(120個は発送済み)
・カップ麺を送る
・うどんとそのレシピを送る
・絵を描く
・支援団体に寄付する
・メッセージを伝える
など
そのためにクラファンやパフォーマンスをする。
なにより、交流を続ける。
2022年の授業は全て終わったが、正月明けに各自がアイディアをカタチにして持ち寄ることになっている。
子どもたちの想いをカタチにして、ウクライナに笑顔を届けたい。
To be continued.
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