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【コソリテおすすめ本】『乳幼児から高校生まで!管理栄養士パパの親子の食育BOOK』
コソリテスタッフのひはゆきです。
料理が苦手な私。
産後、手伝いに来た身内から「あなた、ごぼうのささがきとかやらないの?冷凍野菜なんか使ってるの?何が入ってるか、分からないじゃないの。今まではそれでよくても、もうこの子がいるんだから」
と言われ、料理に対するハードルが上がってしまい、どうしたらいいか分からなくなったことがあります(ちょうど、心身不安定な時期でした)。
そんな私が、子どもの食事に対する力のかけどころ、抜きどころをつかむ良いきっかけになったのが、この本です。
(私が読んだのはメタモル出版から発行された旧版ですが、リンクは新装版の方に貼ります)
この本は、管理栄養士の成田崇信さんによる著作です。
子どもの食に関する「ニセ科学」「トンデモ」による情報が氾濫している現状を踏まえ、何に本当に気をつけなければならないのか、科学的な観点から書かれています。
例えば、
・バランスのよい食事ってどんなもの?
(→厚生労働省と農林水産省が公表している「食事バランスガイド」をもとに、説明されています)
・子どもに不向きな食品は?
(→意外にも、ヒジキは発がん性のある無機ヒ素を多く含み、昆布はヨウ素の過剰摂取が心配されるので、成長期には勧められないそうです)
・化学調味料や食品添加物がこわくて……
(→データに基づき、安全性が確立されています)
・ファーストフードは食べちゃダメ?
(→他の日の食事でバランスを調整しつつ、週1~2回程度なら心配することはない。キレやすくなるということもない)
というような、「あるある」な疑問に1つ1つ回答されているのです。
なお、私が身内からダメ出しされた冷凍野菜は「薬品を使用しているので危険」という説があるけど、有害な成分は残らない製造工程になっているので心配はいらないと書かれていました。時間があるときは栄養価が高い新鮮な野菜の方がよいけど、調理時間を確保できないときは便利な食材として使うのも選択肢のひとつだと。
この記述のおかげで、どこか後ろめたさがあった冷凍野菜の利用を「こういうものだけでなく、他のメニューで生鮮も使っているのだし」と堂々とできるようになりました(とはいえ、生鮮の方がおいしいと感じることが多いのも事実ですが)。
各章の間に挿入されている「コラム」も、科学的な観点から書かれています。
「5つの「こ」食はダメと言われていたけど、本当なのか」
「輸入食品は危険で、国産は安全なのか」
「腐敗と発酵は違うのか」
「遺伝子組換え食品の安全性は」
など、科学的根拠に基づいた学説と一般的なイメージが乖離しているテーマを取り上げているので、この本のスタンスが分かりやすくなっています。
子どもの食事は、育児をする上で避けて通れません。どうしたらよいか悩む方は多いでしょう。
そのようなときに、基本的な考え方を提示してくれるものとして、この本を推したいと思うのです。