時を超えて、君を愛す【新しい趣味】

共有する時間を通じてお互いの絆を深めていた美咲と陽斗は、新しい趣味を見つけることに決める。
これは、二人の関係に新たな刺激を与え、智也と絵里の物語から受けたインスピレーションをさらに広げる試みだった。

美咲が提案したのは、陶芸のクラスに参加すること。
手を動かして何かを創り出す過程には、創造性と集中力が求められ、二人にとってはまったく新しい経験となる。
最初は形の崩れた皿やカップを作りながらも、美咲と陽斗は、土をこね、形を作ることの楽しさに魅了されていく。

一方、陽斗が選んだ新しい趣味は星空観察。二人は、週末の夜になると、都会の喧騒を離れた場所へと車を走らせ、星空の下で過ごす。
最初は星座の名前や星の配置を覚えるのに四苦八苦するが、徐々に星空の美しさと宇宙の神秘に心を奪われる。美咲と陽斗は、星空観察を通じて、人間の営みがいかに小さなものであるか、そして同時に、一瞬一瞬がいかに貴重であるかを改めて感じる。

新しい趣味を通じて、美咲と陽斗は互いに別の一面を発見し合い、それが二人の関係をさらに豊かなものにしていく。
陶芸では、創造的な表現を通じてお互いの感性を理解し合い、星空観察では、宇宙の壮大さの前でお互いの存在の意味を考える。これらの活動は、彼らにとって、智也と絵里の物語を日々の生活の中で体現し続ける新たな方法となる。