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花の様に
コロナから一年。去年の春にパンデミックになり、そこから自粛生活が始まった。世間でよく言われている様に、身近な幸せに気付きやすくなったかもしれない。
花もその一つ。
こんな時代にも関わらず、花達は例年通り、春になると迷いもなく芽をだし、ぐんぐんと背を伸ばしていく。その姿は清々しく逞しい。
水やりを数日忘れると、ショボンとなる鉢植えのラナンキュラス。
「ごめん!」と思ってお水をあげると、翌朝には「シャキーン!」と背筋が伸びていて、その素直さに「なんなん、めっちゃ可愛いやん」と思ってしまう。
秋に植えたチューリップ。
芽を出し始めた頃、何者か(多分リス)にかじられ、せっかく芽を出したのにまた小さくなった。周りをネットで囲んで守ってあげると、今ではすっかり大きく成長し、もうすぐ開花しそう。「頑張ったね」と言ってあげたくなる。
青空に映える満開の桜。
この感動は言うまでもない。一年でたった2週間くらい、期間限定の美しさ。儚い。桜吹雪を見ると泣きそうにすらなる。日本ではここまで桜に思いを馳せる事はなかったのに、海外にいると日本の象徴である桜には、特別な思いがこみ上げる。そして色んな思い出も蘇る。切ない。
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そこにあるだけで誰かの気持ちがふわっとなり、可愛いだけじゃなく、力強い。ゆっくり確実に成長し、適切な時期が来たら顔を出す。時期が終わったら姿を消し、じゃ、また来年。そして期待を裏切る事なく、また顔を出してくれる。
変わりないシンプルな一年のサイクル。自然の流れに沿って生きている。
そんな、花の様に生きていきたいなぁ、と、思うのです。
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そしてこんな風にも思います。
世の中色んな花があり、それぞれの花には特徴があり、その花にあった環境を整えてあげれば、しっかりと元気に育つ。
花は、育つ力を備えている。
子供もきっと同じだろうな、って、そんな風に思うのです。
色んな子がいるのは当たり前で、その子にあった環境を与えて育てるのは、ごく自然な事なんじゃないか。
子供も、育つ力を備えている。
だから私たち大人は、ガーデナーの様に子供達の環境を整えてあげる事が仕事なのではなかろうか。
私たち大人は、やたら複雑に考え過ぎていないだろうか。
物事の本質って、実はとても自然でシンプルなのかもしれない。
幸せな生き方について、自然界から学ぶことが、たくさんありそうな気がする。
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昔はそうでも無かったのに。最近花が愛おしい。