4. 痛みを伴う「改革」とはー不良債権処理の国際比較ー
はじめに
株価や地価の下落傾向が続いています。不況も深刻さを増してきました。すると、マスメディアに登場するのは、税金などの公的資金を使ってでも、さっさと金融機関の不良債権を処理しよう、といった論調です。
この10年来続いてきたこうした論調に欠落しているのは、そうした政策の帰結やいかん、つまり国民や消費者の利益はどうなるのかについての具体的な回答が用意されているとはいないことです。
仮に市場原理や民営化の徹底を主張するなら、困ったときの税金依存や日銀依存といったルール違反