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社員のウソに騙されて、危うくチームが崩壊するところだった話

こんにちは、越です。

今日は、数年前に僕の会社で起こったある事件について、ある意味とても学びになったのでnoteにも書いてみたいと思います。海外や異言語のチームマネジメントをされている方の参考になればと思います。


2017年、共同創業者が全員抜けて新卒中心にチームをゼロから作り直してた頃のこと。

30代前半で僕に歳も近く、タイ大手通信会社の新規企画室などで働いた後に日本に留学して日本語も学んだマーケター、というレアな経歴のJ君が入社しました。

彼は入社翌月、自社の求人サービスWakuWakuの求職者登録を倍にし、3か月後に4倍にするという、それまであり得なかった偉業を成しました。求職者が増えても売り上げは上がらないんですが(笑)、弊社事業のコアな価値の一つの急上昇だったので、とても評価していました。

年齢的にも、他が新卒・インターンの中、一人30代の経験者で、兄貴的な感じでみんなにも笑顔で話しかけ、mtgなどでもリードしてくれる。「これは幹部候補・将来を任せる人材に出会えたかも」と思っていました。

が、半年後、1年近いインターンの末「正社員になりたい!」と入社してくれた営業担当のG君が初月で退職を申し出ました。彼は「J君がいる限り辞めたい」と。

「マーケのJ君と営業のG君は連携必須で、折り合わないならどちらか辞めてもらうしかない...。G君はインターンから正社員になったものの給料分もまだ売れないし、当然残すならJ君。仕方ない。タイ人、派閥とか好き嫌いですぐ辞めるからな。」

と思った自分は浅はかでした

彼の退職に関して、1年社歴の長いPさんにも聞いたところ口をつぐむ。もう一人のインターンJさんも。

「おかしいなぁ」と思いながらJ君にも聞くと「彼はまだ若く、あれはこれはいやだ、など言い訳して結果を出せない。仕方ない」と。

「そうかぁ」と思ってG君の退職を受理しようと思った矢先、インターンJさんに非常階段に呼び出されて、目を真っ赤に泣きはらしながら「私は何も言えないけど、越さんが今後会社をみんなに公平なものにしてくれることを願います」と言われて「なんのことか分からない・・・」と真っ白になりました。

「これはもっと深く掘るべき」と思い、一人一人会社下のカフェに呼び出して、日本語も出来たJ君と違い、PさんもG君も英語で50%の意思疎通でしたが、時間をかけてゆっくりと「信用してほしい、言いたいことを言ってほしい、決してそれを無駄にしないから」と懸命に伝えたところ、少しずつ事実が見えてきました。

  • 僕の不在中、J君はYouTubeを大音量で社内みんなに聞こえるレベルでコメディなど見てサボっていること

  • 僕の不在中、年上の影響力を使ってみんなをコンビニに誘ってサボるのを先導していたこと

  • 僕にはいい顔をするけど、マーケと営業の連携で結果が出ないことで営業がやらないから、と嘘をついていたけど、本当は彼が冷たいコミュニケーションで非協力的だったこと

もちろん彼に直接問いただしても解決はされないので、一旦彼とチームの間に距離を作って、G君の退職を思い留まらせました。

その後、僕もチーム連携の現場に関わるようにしたり、問題解決に取り組もうとしたところ、3か月ほどしてJ君が自分から退職を申し出るという逆転現象が起きました。

日本の外資系でも「英語だけ出来て仕事できないやつが米国本社から評価される」という話を聞きますが、日本人が海外で仕事する時も、タイ語など自分が全く理解できない状況や、英語で理解できる状況でさえ、自分が毎日身を置いているオフィス内の状況が全く見えていない、という恐ろしい事態になると改めて学びました。

この出来事から学んだこと
・異言語のチームマネジメントでは思っている以上に「見えてない」部分があることを意識しておく
・問題は両サイドから聞く(言語差があって手間が違っても両サイドから等しく聞く努力をする)
・ウソをつく人はチームに置いてはいけない

ほかにも学びに溢れた事件はたくさんあるので、TalentEx事件簿としてシリーズ化するかも知れません。「もっと聞きたい!」という方や、共感してくださる方はぜひリアクションやコメントいただけたら幸いです!

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