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黄昏フリーライター日記(2024.9.1-9.15)
9月2日(月)
快晴。きょうも暑い。二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)に単独取材するため、ひたち野うしく駅へ向かう。ちょうど10年前に遠藤関にインタビューした経験があるので、これが人生二度目の相撲関連取材。ただし前回の取材場所は「巡業」だったけど今度は「部屋」。ドラマ「サンクチュアリ」にがっつりハマったクチなので、やや緊張。しかも上野東京ラインが遅延し、部屋についたのは予定時刻の正午を10分ほどオーバーしてしまった。やばい……と思ったが、部屋はちょうど昼飯時でのんびりムード。
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オンタイムではもともと始まらない感じで親方もゆったり登場した。まだ38歳と若く、温和な方で、ホッ。話もとても上手で楽しい1時間。二所ノ関部屋はまだ新しく、広々としていて、とてもきれいだった。玄関にはコアミックスが寄贈したラオウの化粧まわしも。ちょうどこのころコアミックスに通って漫画の教科書作りをしていたので、とても懐かしい。
タクシーでひたち野うしく駅まで戻り、電車が来るまで駅前の西友のなかのフードコートで昼食。担当編集のM君、カメラマンのS村女史と他愛ない話に花を咲かせる。コロナ禍以降地方取材に行っていなかったので、なんだか久しぶりの感覚で楽しかった。
9月3日(火)
井上尚弥の防衛戦をLeminoで視聴。タイトルを狙うのでもなく、とくに因縁もなく、勢いのある超強敵でもなく、30代後半のロートル選手との単なる防衛戦である今夜の井上の試合は全くわくわく感がなかった。あとは年末に一戦くらい? 数年後などと言わず、来年はフェザーで暴れてほしい。実質のメインは武居由樹×比嘉大吾。胸が熱くなる。
9月4日(水)
このクソすぎるインフレ時代にあって、中野新仲見世の喫茶maroはコーヒーが350円(税込)。一服しながら「ビッグコミックオリジナル」の最新号を読むことができる。
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ここで渋谷直角『サテンdeサザン』を読むのが至福のひと時。なんでもないようなことが当たり前だと思ってはいけない。大切にせねば。深夜。「アンナチュラル」全10話完走。夜。AV対談の著者校正。
9月5日(木)
「水曜日のダウンタウン」の他者に圧をかけるタイプのドッキリがキツい。先輩が後輩を叱って泣かすやつとか。昨夜オンエアされた、ひょうろくのやつも途中で見るのをヤメた。あの手のやつが好きな人にあれこれ言いたいわけではないです。まぁ観なきゃいいだけの話。
9月6日(水)
「ラストマイル」を観たいので、ネトフリで未見だった「アンナチュラル」と「MIU404」を今月に入ってからぶっ通しで視聴しているが、全体的な出来のよさでは圧倒的に前者。両作に共通して言えるのは、面白いエピソードもあるけど、ラスボスがしょぼいという点。
9月7日(土)
娘を連れてダンス教室へ。課題曲は「走れ!」続行。子どもたちが歌詞を覚えて口ずさんでいる。ジーンとする。終了後は高円寺へ出張り、イマジナスでたっぷり遊ぶ。帰宅後、近所の一楽一縁で2杯だけ。プロボクサーの田村亮一選手がやってきたので、少しだけ森川ジョージ先生の話などをする(田村選手は森川先生が会長を務めるJB SPORTSボクシングジムの所属)。
9月9日(月)
野木亜紀子脚本にどっぷり浸っている最中なので、見逃していた映画『カラオケ行こ!』をネトフリで視聴する。序盤で綾野剛が「紅」を歌唱するシーンが出てきて、作詞・作曲YOSHIKIとなっているのをチラ見。そういやXの曲でTOSHIやTAIJIが作った曲ってあるのかなって調べ始め(少ないけど、いくつかあります)、やがてTAIJIのWIKIを熟読し、YouTubeで第三期ラウドネスなどを見て「うわっ、カッケー!」となっているうちに午前中を消化してしまう。映画は序盤で止まったまま。何をやっているんだ俺は。仕事しろよ。
9月11日(水)
早起きして新宿へ。ピカデリー午前8時からの回で「ラストマイル」を観る。チケット代がお安い水曜日なので、朝イチなのにけっこうな数のお客さん。2000円ってけっこう高いもんね。1300円で観たいよな。でもってシェアード・ユニバースとやらを大々的に謳った本作なのだけど、「アンナチュラル」と「MIU404」の主要キャストは1日仕事の低カロリー。あくまで友情出演。まぁこれは仕方ない。
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ただ映画の出来自体はすごくよくて、野木×塚原タッグのすごみを改めて実感。これだけギチギチに情報量を詰め込んでいるのに、イッキに最後まで駆け抜けるのはお見事だわ。「アンナチュラル」も「MIU404」も面白いエピソードてんこ盛りなのにラスボスの動機がショボすぎるという難があったけど、今作はとくにモヤらず納得のいく展開だった。映画では最後まで明かされないけど真犯人はバレバレ。そのあたりの考察の余地も残していて、観終わったあとも楽しス。
9月12日(木)
そういえば全然「埼玉」に行ってないな…と思いたち、意味なく「川口」まで。用事がないので滞在1分で引き返す。
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9月13日(金)
恐ろしいことにまだ暑いんですよ、奥さん。“真夏のピークは去っていなかった。10月まで暑いと天気予報士がテレビで言ってた~♪” もうすぐ敬老の日ということもあって1人暮らしの母の様子が気になり、何気なく娘の動画をラインしてみると、衝撃の返信が。先日歯科へ行った際、「7:3で口腔がんの疑いあり」と言われたそうだ。「3割は大丈夫ってことですよね?」と先生に問うと、ため息交じりに「降水確率70%だったら傘持って外出るでしょ? 大きな病院に行ってください」と嫌味っぽく言われたと愚痴る。がんと聞くとこちらは恐ろしいのだが、本人は「80過ぎて進行も遅いだろうし、切らずに治療できればいいなぁ」と楽観視しているが……さて。なんにしても、ちょっとドタバタしそうだ。
9月15日(日)
口腔がんの疑いのある母の様子を見ておこうと18時過ぎに国立へ。駅から母にラインするもなかなか既読にならない。どうやら入浴していたようで、「これから夕食をとって今日はもう休むから…」と、やんわり来ないでくれと言われてしまった。仕方ない。軽く飲んで中野に戻る。