ごめん、今日は英国の勝ち。
いっときは日本語教師だったくらいだから、日本語が好きだし、愛国心があるほうだと思っている。
けれど。
今日は、思った。
「英国の勝ち」だと。
今日は、愚痴です。
イギリスの永住権は、バイオメトリックカード(生体認証カード)と呼ばれる写真付きのIDカードで証明され、永住権を申請した時に提出した指紋情報と紐づけされている。
すでにイギリス政府は、2024年でカードを廃止しネット上で証明する方法に移行とアナウンスをした。
詳細を知りたくなってグーグル検索すると、結果の一番上に最初に出てくるのはイギリス政府サイト(GOV.UK)の該当ページ。
それをクリックするとでてくるのがこのページ。
ご覧のように、一番上にGOV.UKと明確に「英国政府のウェブサイト」であることが示されている。
そして、その下には「Home > Visas and immigration > What you need to do」ともしも上流の情報に行きたい場合にリンクを遡れるよう配慮された構成。
そして、ページにどんなことがカバーされているのかをリストアップした目次があり、読みたい情報にすぐジャンプできる。
年末調整の提出、
運転免許証の申請、
ワクチン方針。
どんなトピックでも、政府方針ならばそれは全て「GOV.UK」にある。
このドメインに記載されていることで、情報が公認のものだという確証も持てる。
なんでこんなページについて話しているかというと、日本政府の情報提供があまりに対照的で、ガッカリしたから。
♢
もうすぐ年末の帰省をするにあたって、あることを調べたくなった。
「海外居住者の消費税免税制度」が改正になった、とロンドン日本人仲間がいっていた、とおぼろげに思い出したのだ。
そう。海外に住んでいる日本人は、外国人旅行者同様、日本では消費税を免税して買い物ができる。
これは、日本人がフランスなどで買い物した時と同じ考え方。
一時的に旅行できた外国人は、消費税を投資した施設やシステムから恩恵をうけないから、税金も取りませんという考え。
だったら海外に居住地を移した日本人も同じ、ということだ。
これまではパスポートに入国のスタンプが6か月以内の日付で押してあれば購入ができた。
そして購入したもののレシートがパスポートに張り付けられて、「出国の時に品物とレシートがあわないとだめですよ」ということになっていた。
つまり、消費税を払わないで買ったものを、ちゃんと国外に持ち出しているというチェックをしますよ、ということ。
そのルールが、2023年に変わった、らしい。
おそらく不正に安く買い物をするひとたちがいたのだろう。出国の時に確認しますよという出口コントロールから、買うときにもっとタイトに確認しますという入り口チェックに変わった。
それはいい。
当然だと思う。
でも、まずね。
どうしたらいいのかの情報提供をもうちょっとしっかりしてほしい。
「海外居住者 免税 改正」で検索すると、一番最初にあがってくるのは、なぜか在ドイツ日本大使館のサイト。
これは検索ワードを幾つか変えても、あまり変わらなかった。
そしてそのあと2つ目に国土交通省。
3つ目が国税庁。
そして4つ目に外務省のサイト。
一番上にある在ドイツ日本大使館のサイトをクリックすると、冒頭に「観光庁のウェブサイトを呼んでください」となっている。
2つ目にあがっているのはなぜ国土交通省なんだろう、と不思議に思いつつリンクを開いたら、「観光庁」は国土交通省の下だからのようだ。
結局在ドイツ大使館が教えていたのと同じサイトにいった。
でも、このページ、たとえば日本政府の共通したページの下なわけでもないし、上流にたどっていけるページ構成でもない。
3つ目の国税庁のリンクはいきなりPDFへ。(どうでもいいけど、どうして官公庁が出す書類ってフォントが丸文字なんでしょうね)
冒頭の英国政府の統合サイト「GOV.UK」を思い出してほしい。
すべて同じところ。
上流の情報に遡っていけるし、担当省庁の区別なく横断的に情報がまとまって調べられる。
どうして、日本は、「省」「庁」でまったく別のサイト、別のフォーマット、別のフォントで情報をだしているんだろう。
まるでお互いに大きな壁を立てて、
お互いを指さしあって、
これは、うちのじゃないんで、といいあっているようだ。
◇
日本の一人当たり労働生産性は、西欧のなかで比較的労働生産性が低いほうである英国(101,405ドル)やスペイン(97,737ドル)より2割ちかく低い。
そればかりか、最近どんどんと経済力をつけたポーランド(85,748ドル)よりも低い。
愛国心がある。
でも、愛していることと、改善できるところを指摘するのは別のこと。
どう考えたって、今の日本は、生産性が低いし、不必要に重複した仕事のやり方や、時間の使い方が多すぎる。
正直この、政府関連のウェブサイトはその象徴に思える。
♢
話を戻そう。
私が知りたかったのは、免税で買い物するために追加で必要な書類が何なのか、だった。
だから結局、観光庁のサイトで必要な書類を確認した。
戸籍は日本に行かないと取れない。(これはこれで不満の残る点だけれど、それはまた別の話。
そして免許証からも見えなくしたはずの本籍地、を買い物する店で毎度開示させられるというのもどうかと思うが、これもまた別の話。)
ロンドンにいる間に手配するなら、在留証明だよな、と考える。
住んでいるのはイギリスなので、検索であがった在ドイツの日本大使館ではなく、イギリスの領事情報を調べねばと、「在英国日本国大使館 在留証明」といれて、グーグルで再度検索。
トップにあった「証明|在英国日本国大使館」のところをクリックし、在留証明の発給条件以降を読み進む。
が、領事窓口の予約のあたりでふとおかしいなと思う。
で、ページトップをみたら。
「在エディンバラ」なんですけど。
おかしいな。
在英国日本国大使館て書いてあるリンクを押したよな。
どう考えても、エディンバラよりはロンドンのメイフェアにある建物のほうが自宅からも職場からも近い。
なので、しかたなく「在英国大使館」だけをグーグルに入力してまたまた検索。
領事情報、そこから在留証明のページへいく。
で、読み進むと、「在留届はオンライン化したので、そこからであればオンライン申請ができます」とある。
お、意外とやるじゃん、日本も。
そう思いながら、いや待て、と、もう一回太字を読み返す。
おーい!
オンライン申請を希望した場合、「受領される際には、アップロードしたすべての書類持参で来館する」って。
オンライン申請するメリットを教えてくれ!
それでも、試しにとオンライン申請のクリックをしてみた。
こういうチャレンジ、
嫌いじゃないから。
と、すぐに「いただいたメールアドレスは登録されていないか、帰国届を提出したため削除されている」という返信がきた。
えっ。
在留届は出している。
在外選挙人登録もしていて、選挙は皆勤賞で大使館まで投票に行っているくらいだ。
だいたい、つい先月にも「これは在留届を出しているかたにお送りしています」というメールが来てたぞ。
「領事サービスに関するアンケート」に回答してほしいって。
どうなっているんだ、私の在留届!
だったら、大使館にいって、お話ししながら、私の在留届をちゃんと確認したほうがいいと思い、会社を早退し来館で申請しようと決意する。
朝の5時。
それまでベッドの中でやっていた検索をちゃんと起き上がって、
携帯からパソコンに切り替え、
姿勢を正して必要書類を読み始める。
そして、さらに愕然とする。
必要書類の3つ目。
「現在の本籍が確認できる、戸籍謄(抄)本または住民票」って…。
じゃあ「戸籍の附票の写し」取るのと同じじゃね?
ボードゲームの「ふりだしにもどる」のステップが目に浮かんだ。
ここまでおよそ1時間半。
敗北者の気持ちをせおって、日本にいる年老いた母にメールした。
「あのさ、出張所にいって、私の戸籍の附票の写し取ってきてくれる?」
日本の戸籍の附票の写しの手数料は300円。
イギリスの場合、そもそも300円かけてその書類をとって、郵便代を掛けて日本から送ってもらったうえに、さらに大使館に手数料7ポンドを払うらしい。
どう考えても、プロセスエラーになっているとしか思えない。
外務省が在留届をオンライン化しているんだったら、国土交通省はなんでそのデータベースにあるパスポート番号画面とパスポートを合わせて提示、と情報活用しないの?
コロナ時の入国はみんなアプリでやるんだと、ものすごいお金を費やして大騒ぎをやったじゃない。
それとも在外邦人に簡単に免税させたくないから?
しかも、観光庁が出している、お店やさん向けのフローによると。
この「戸籍の附票の写し」もしくは「在留届」は
じゃないといけないらしい。
つまり、この先毎回、
限定された帰省の時間をぬって、
しかも平日の午前8時半から午後5時の間に、
区役所か出張所まで行き、
300円を払って、
「戸籍の附票の写し」を取り続ける必要がある、
ということ。
ここまでして、たった10%(イギリスの消費税は20%)の消費税を節約したいのか、わたし?
いや、経済的ベネフィットというよりも、ここまできたら意地になる。
ぜったいに、日本でなにかを免税で買うことにしよう。
ふむ。ロンドンでお留守番するお猫さまのために、
ちゅーるの爆買いでもしようかな。