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【気づき】セミナー講師をしたら、鍼灸師の役割&他職種へ情報共有での注意事項がまとまった。
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特別セミナーを担当しました
こんにちは。くっしーです。
先日、在宅鍼灸まなび場で特別講師を担当させていただきました。
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講義は、脳卒中患者さんを担当した際に課題となる、運動麻痺の病態についての理解を深め、ワークを通じて、病態の理解を知る手がかりを提供させていただきました。
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\参加者の声/
本日の脳卒中のセミナーありがとうございました✨🙇♀️
— To-moxa(とーもぐさ) (@moxa_to) February 28, 2023
机上で学んだ事が如何に現場に出る時の基礎知識に過ぎないかが感じられて、学びは資格取得後からだという気持ちになりました!
PTやリハの方との関係性のリアルに迫る質疑応答も興味深く参考になりました。
次回待ってます✨#在宅鍼灸まなび場 https://t.co/UEKmCTXPxa
今夜の #在宅鍼灸まなび場 は脳卒中についてお話頂いたのですが、くっしーさんの落ち着いた語り口&説得力のある解説に引き込まれながらあっという間の60分でした。
— 白石哲也|鍼灸PT (@physio_tetsuya) February 28, 2023
同じPT×鍼灸師でも、”餅は餅屋”という言葉があるように知らないことばかりで学びの多い時間になりました。 pic.twitter.com/1iTpxL7ytv
本日開催💻
— 山口トモヒサ (@sousi0312) February 28, 2023
毎回素晴らしい講師の方々によるセミナーです!
参加されてる鍼灸師さん、学生さんからもいろんなことに気づかせてもらってます🙇♂️#在宅鍼灸まなび場 https://t.co/mU8rfwApRM
\毎月無料開催/
↓ 鍼灸師向けリハビリ講習会 ↓
運動麻痺に鍼灸がどう関われるのか?
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Q:受講生の質問
「運動麻痺に関して鍼灸がどう関わっていけるのか知りたいです」
A:私の回答例
「運動症状の改善のためにも、目に見えない症状の改善が根底に大切」
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脳卒中患者さんの多くは運動障害の改善を希望されています。しかし、運動機能のパフォーマンスを最大に発揮するためには、精神状態、睡眠、胃腸機能障害等の不定愁訴の改善も同様に大切であると考えます。
これらの症状に関しては、鍼灸師が十分に関われる領域です。問診での聴取に加えて、服薬状況を聴取することでも患者さんの全身状態を把握できる場合があります。
患者さんは担当者によって話す内容、関わり方が変わる可能性があります。
鍼灸師に期待していること、医師、看護師、リハビリ、ケアマネージャーに期待していることは、それぞれ異なるかもしれません。機能改善に加えて、私たち鍼灸師の強みを活かした関わり方ができるといいですね。
他職種への情報共有はどうすればいい?
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Q:受講生の質問
「他職種にどのように情報共有をすればいいですか?」
A:私の回答例
「前提として、鍼灸師が治療で何をしているのか?他職種の方は理解できていない可能性があります。」
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例)訪問では訪問鍼灸をしつつ、介護保険を併用して訪問リハビリが入っていることもあります。目標の共有はどうする?
ここで課題となるのが情報共有です。お互いの治療は何を目標に実施しているのか。方向性が全く違っていれば、不利益を被るのは患者さんです。
私は脳梗塞リハビリセンターで、鍼灸師・理学療法士として勤務しましたた。実体験から言えることは、そもそも、「お互いが何を提供しているかを知らない状態」であることを認識しなければなりません。
【例:鍼灸師と理学療法士が介入している場合】
◾️鍼灸師は、理学療法士が何を目標に治療を実施していて、何を解決しようとしているか知っていますか?
◾️理学療法士は、鍼灸師が全身症状の把握や不定主訴に対してアプローチできることを知ってますか?
東洋医学と西洋医学、両方の利点を活かした連携ができることが最高ですが、情報共有が不十分であれば、鍼灸師が機能訓練で余計なことをするから悪くなっている。と誤解される可能性も少なくありません。まずは自分から相手に歩み寄る努力が必要なのかもしれません。
【例:鍼灸師→リハへ情報共有する】
「こたつからの立ち上がりで膝が痛くなる」という訴えが鍼灸では聴取できました。鍼灸師としては膝の痛みをとるために、膝へ施灸して膝関節運動をしています。
一見、鍼灸師の目線から見ると問題が無いように見えますが、理学療法士の視点では、「施灸」の意味を理解できていません。もしかすると、お灸=火傷をさせるイメージを持っているかもしれません。言い換えの例として、膝関節周囲をお灸で少し温めることで疼痛の緩和を目指しています。など置き換えてもいいと感じました。
また「膝関節運動」はどんな姿勢で、具体的に何を実施したかをリハの先生は知りたいと思うかもしれません。経穴・経絡ではなく、内側広筋や大腿筋膜張筋へアプローチしています。など共通言語にすることで理解は格段にしやすくなります。
\参加者の声/
本日の #在宅鍼灸まなび場 脳卒中セミナーで学んだこと。
— あたぼー (@ataboih) February 28, 2023
1.ポジショニングでアライメント整えると非麻痺側の緊張が緩む
2.「施灸」は鍼灸師以外通じない!
3.鍼灸✖︎脳卒中後遺症は、非運動障害までカバー出来ることが強み
常々思っていた事だったので、後押ししてもらえて嬉しかった!
リハビリの先生はどんな情報を必要としている?
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Q:受講生の質問
「リハビリの先生は鍼灸師からどんな情報があると助かりますか?」
A:私の回答例
「鍼灸では、何に対して介入を実施していて、結果、患者さんの反応はどうだったか?」
先ほどもお話ししたように、患者さんは担当者によって話す内容、関わり方が変わる可能性があります。鍼灸の問診は、不定愁訴を含め患者さんの生活を包括的に把握する内容であるだと思うので、鍼灸師の先生にだけに話している内容もあるかもしれません。
【例:鍼灸師→リハへ情報共有の例】
夜間の不眠症状に対して、鍼灸では、鍼やお灸を用いて全身へのアプローチを実施しています。服薬の調整もさえていると思いますが、少し夜間の覚醒時間が減少してきているとのお声をいただきています。よろしければ、リハビリの方でも症状に関して、少し聞いていただけると助かります。
このような内容であれば、私は本当に嬉しく思います。そしてリハビリの先生も気づかない内容を共有できて、お互いにメリットとなり、最終的に患者さんにいい影響が出るのではないかと感じます。
まとめ
私は鍼灸師&理学療法士の立場から言えることは、鍼灸・リハビリそれぞれ治療の考え方、方法が異なるのは当然です。無理に足並みを揃えようとするとお互いの良さが消えてしまします。
しかし、患者さんが望む目標、治療者が目指す関わり方を共有しておけば、より良いサービスが提供できると感じています。
そのためには他職種の方が、何を求めているか?
医師、看護師、ケアマネージャー、リハビリそれぞれ求めている内容は異なります。そのためにも他職種の理解を深める関わりが重要だと考えます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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この記事を書いた人
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