【HAMT】脳卒中の動作介助〜歩行編〜
こんにちは。”くっしー” こと櫛引翔太です。
これまで鍼灸師・学生を対象に、脳卒中に関する「姿勢・動作・予後予測」を特別ライターで担当しました。初めて脳卒中患者さんを担当した時の悩みを解決するアイデアをまとめています。
この度、HAMTの本ライターとなりました。
今回から新シリーズの記事を担当します。
シリーズ:「脳卒中の動作介助」
コロ「介助方法って多くありますよね?」
先輩「自立を促す介助が大切なんだ。」
民間の介助講習では「安全に介助する方法」が指導されます。限られた時間で介護サービスを提供するには効率的です。しかし、リハビリ視点では、どうすれば自立できるかを評価します。
機能訓練で、動作をどう介助すればいいのか?この疑問に対して、鍼灸・理学療法の観点から「自立を促す介助方法」をお伝えします。
第1回:「脳卒中の歩行介助」
【どの方向に転倒しやすい?】
先輩「脳卒中患者さんは歩行中、どの方向に転倒しやすいと思う?」
コロ「うーん。麻痺側かな??」
【疑問の解答】
麻痺側前方への転倒に気をつける
脳卒中患者さん34名の転倒研究で、麻痺側前方の転倒割合が最も高く全体の55%となっています。
【転倒ポイント】
両側ともに片足になる瞬間が転倒しやい
まず歩行は大きく2つの相に分けられます。
1:立脚相:足が床に接地してる
2:遊脚相:足が床から離れている
先程の報告から、1:麻痺側下肢の荷重が最大になる時期、2:麻痺側下肢を前に振り出す途中で、前方に転倒する可能性が高いことに気をつけておくことが大切です。
脳卒中患者さんは麻痺側だけでなく、非麻痺側も片足立ちになる瞬間が課題となります。動作介助・治療では、これらを正しく理解し転倒予防に努めていくことが大切になります。
【なぜ麻痺側へ荷重できない?】
コロ「麻痺側への荷重上手くできません」
先輩「力いっぱい床を踏んでもらってない?」
【疑問の解答】
力いっぱい荷重させようとしない
脳卒中患者さんは、「運動・感覚」両方の障害を伴っている場合があります。「もっと踏ん張ってください」という指示は注意が必要です。
感覚障害で、踏ん張っている感覚が認識できない場合、もっと努力的になって踏ん張ろうとする場合があります。結果、足がつぱってしまったり、膝折れが出現してしまう要因になりかねません。
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