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雀のメモ帳 孫悟空 スポーツを見直す

 最終的にはスポーツの話になるけど、始まりは飲み会から。

高校同期の新年会
 1月末、高校同期の忘年会があった。私の希望で西国分寺でやってもらった。私にとって新宿や渋谷は、人が多いのと常に工事中で、歩きたくない、降りたくない場所の上位になっている。これは若い頃からそうだった。行くなら、深夜バイクで走り抜ける場所。

 また人混みは避けたい、何故って、老化による免疫低下で風邪をひきやすくなっているからだ。爺が地元の常連店で飲みたがる。その気分ようやく理解出来る。

 私の高校時代の友達は音楽系、スポーツ系、バイク系、ビーパップ系など色々いる。私は好奇心旺盛で中途半端な人間だったので、全部に関わっていた。後、アルバイトは皆やっていた。

 現在の高校生と比較して、あの時代(1973年で高2)の高校生は貧乏だった。
バイクのガソリン代がなく、100円分ガソリン入れてくださいとスタンドで言ったりしていた。流石にスタンドのお兄さんも可哀想だと思ったのか、結構な量を入れてくれた。そんな貧乏話が多い。そんな時代だったけど、誰もが同じだったので、全く気にならなかった。

 今の子どもは、金がない、時間がない、アルバイトは可哀想だから高校無償化だと政治家が言うけど、その辺りがよく分からない。これはメディアの「1/Nの物語」の気もする。

 生きる力は、ぬるま湯では育たない。私の大学の友達はだいたい奨学金申請しているが、精々返済額は合計100万程度(1980年当時)だ。私は10年間で返済した。それと、都立の工業高校を卒業しているが、クラスの半分以上は高卒で仕事をしている。そして、子どもにも恵まれて、70才近くでも元気だ。

面白い式がある「1/N」
「1/nのnを無限にした時の、無限級数の和は発散する。このことを証明しろ。これは数学だ」ここではNは実際の数として大文字としておこう。
N分の1 ちなみにN=相当大きな数字、100以上だとする。大きくなればなるほどゼロに近づく。つまり「1/N」の出来事は稀な事となる。

 またネットで凄い情報を発信している人達も、お釈迦様の手の上にいる孫悟空みたいな人が多い。

これは「西遊記」の中の話。概要
孫悟空が得意の足できんとん(雲)に乗ったりして遠く走りそこで見つけた柱に自分の名前を書いて得意になって帰ってきて報告をしたらそれはお釈迦さまの指に書いた名前だったと言う話で、所詮威張ってみたってやっていることは小さいと諭した話。

さて、ここからスポーツの話

スポーツの醍醐味
 日本のテニス界で昨年から注目を浴びている選手がいる。
伊東あおい選手(20才)WTAランキング自己最高位はシングルス109位 プロ3年目。

筋肉の余り付かない選手
 パワー系流行のスポーツ界で、運動をしても筋肉のあまり付かない選手がいる。遺伝なのか、練習の差なのか、そこを考えてみる。

 人によって速筋、遅筋など筋肉組織の差もある。あと遺伝的資質もある。スポーツによっては普通の体つきの選手が多い種目もある。頭脳、スキル系のスポーツ、特に道具を使う競技に多い気がする。

 テニス、今は女子もパワー系になっているが、伊東あおい選手は背も167センチで、アスリートとしては高いほうではない。後、痩せている。握力も12キロだという。小学4年生の女子並だ。握力計は握る力だけの測定だから、これはどうでもいいと思う。おそらく自分の動きの形では力が出せていると思う。

 スポーツクライミング トップ選手の森秋彩(もり・あい)20才も身長154センチ、体重は42キロ程度で、華奢な中学生の体型だが、パリオリンピックではリードで1位だったが、ボルダリングが上手く行かずメダルを逃した。

 ちなみに森選手の握力は40キロ近い。それと腕の筋持久力は日本一だと思う。

スローな動き
 おそらくこの2人は元々筋肉の付きにくい(太くならない)体質だと思う。その代わりに体の連動が素晴らしい。無駄な動きなく筋肉と間接(骨)の動きがスムーズな選手は、一見緩慢な動きに見えるが、実際には確実な動きをしている。そして結果として無駄な筋肉が付かない。これは自転車ロードの選手にも言える。

 私の子どもの娘1も、小学校6年の時、身長140センチ、体重30キロ、それで水泳のジュニアの選手になっていた。体が柔らかく動きがいいので、小学校4年の時、スイミングスクールで普通コースで泳いでいたが、スカウトされて選手コースへ移った。

*私の子ども、今は皆成人して自立している(息子、娘1,娘2)

 今、娘1に話を聞くと、「何故こちらで泳ぐのだろう。前のコースで泳げなくって悲しくなった」「物心ついてから、何時も泳いでいた」と不満を言っていた。それでも真面目な性格からサボらずに練習したので、タイムは伸びていた。しかし身長は全く伸びなかった。

 コーチも体が大きくなると思ったのだろう。予想は大きく外れて大きくならず。小さい体のまま選手をしていた。そして彼女も筋肉の付きにくい子だった。だから年齢を重ねると友達と同じ練習では差がつき、可哀想だった。

 泳ぎのスムーズさはトップクラスだったが、最後はパワーの差、体の大きさの差となっていた。
親としては、そんな指摘はせずに高校までの選手生活を見守っていた。結局高校でも150センチの選手だった。

 だから伊東あおい選手、森秋彩選手を見ると、当時の娘1を思いだしてしまう。頑張って欲しい。反論も多いと思うが、私は最近のスポーツにおけるパワー信仰が好きではない。

 森選手も、オリンピックでのボルダリングの失敗をフィジカル差だと言われていた。伊東選手もパワー系の選手に負ければ、体が細いからだ。パワースタミナがないと言われる。私としては、その安易な指摘に苛つく。(老化で前頭葉が萎縮中)

 現在娘1はその小柄な体でロッククライミングに凝っている。

ロープクライミング

遺伝
 娘1の特性は当然私も同じで、小柄な男だ。トライアスロン、スイムなど35年以上継続していたが、そこまでマッチョになったことはない。トライアスロンでも、日焼けした筋肉質の大柄なオッサンや若いのが偉そうにしているのを見ると、彼奴には勝とうと思って試合に望んだ。
経験から私はアスリートを見る目が肥えていたので、動きとか筋肉の質で、勝てるなと判断していた。

 ウエーブスタートだと年代で分けられるので、スイムでは常に上位で上がっていた。
ある試合で、スイムを2番目で上がってバイクの準備していたら、後から体育会丸出しのオッサンが上がってきて、私が既にバイクを押している姿を見て、目を見開いていた。
「その顔が見たかった」

スイム後、走る。この動きも慣れが必要

古(いにしえ)の武術に学ぶ 2004年
 一時期、甲野善紀さんの古武術の動きに注目して練習をしていた。体をねじるから余計な筋肉が付くし、故障もする。日本の武術に学ぶことは多い、人の動きは面白いもので、指先を曲げるだけで、肩の筋肉が連動する。手の平の開の向ける位置で肩周りの筋肉の動きが違ったりする。しかし、この種の連動した動きを身につけるには時間がかかる。それでも不思議なことに、この動きを最初から出来る人もいる。

古(いにしえ)の武術に学ぶ
自転車のペダリング、諸説ある

 昨年MLBで大活躍のドジャースの大谷選手の体の大きさばかりをあれこれ言う人が多いけど、大谷さんはその辺りの研究には余念がないはず。体の動きを理解して練習をしている。

 20年前の本を捨てずに持っていたが、今でも参考になる。
スケートボードでも手の平の動きで体が連動する。名前は忘れたけどオーストラリアのカリスマのサーフィンコーチがその動きを言っていた。私もサーフスケートで試してみた。

スポーツと遺伝子の話も少し
 素質は遺伝子の影響だと私は思っているが、その辺りがよく分かる本がある。

「スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?」 ディビット・エプスタィン
早川文庫 2016年

スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?

 特定のスポーツで特定の国の選手が強いのは何故か? 運動能力に影響を与える遺伝子は存在するのか、生物的資質とトレーニングの関係を検証した本。スポーツにおいて、常に言われている話を検証している。

 息子だけが父親のY染色体を引き継ぐ。またミトコンドリアは母親のものを子供達が引き継ぐ。この特性により、男性の系統と女性の系統を遡ることが出来る。遡ると分かることは、男性の先祖が少ない、つまり1人の男が大勢の女性と生殖して子どもを残している。

 アジア人の1600万人がチンギスハンのY染色体を持つと言う。チンギスハンの側室が数百といわれているので、それも納得できる。

ミトコンドリア
細胞内のミトコンドリアは、酸素を使って糖や脂肪をエネルギーに変えている、女性のミトコンドリアを子ども達が引き継ぐとなると、女性の資質が影響する。

Y染色体
日本人男性のY染色体は、四種類に大別され、うち二種類は縄文系、他の二種類は弥生系であることが判明している。その中の何人かはチンギスハンのY染色体かもしれない。 

サムネイルは瑞垣山で巨岩を見上げる自分。

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