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精神保健福祉士国家試験の勉強法

こんにちは。雇用支援員のサイトウです。

最近職場では、精神保健福祉士の実習指導を行ったりしています。

そこでよく聞かれるのが、試験勉強の方法。

こればかりは、その方の基礎学力や経験にもよるので、具体的なアドバイスはできず、わたしの経験談を伝えるのみでした。

ただ最近「その経験談をまとめてみたら、受験される方の参考になるのでは?」とも思いました。


なので今回は、わたしが考えうる限りのノウハウをまとめてみたいと思います。


精神保健福祉士国家試験の概要

精神保健福祉士の国家試験は、毎年2月上旬(だいたい第一土曜日曜日)に行われます。

試験科目は、2025年より新カリキュラムとなり、以下の科目が設定されました。

(専門科目)
① 精神医学と精神医療
② 現代の精神保健の課題と支援
③ 精神保健福祉の原理
④ ソーシャルワークの理論と方法(専門)
⑤ 精神障害リハビリテーション論
⑥ 精神保健福祉制度論
(共通科目)
① 医学概論
② 心理学と心理的支援
③ 社会学と社会システム
④ 社会福祉の原理と政策
⑤ 社会保障
⑥ 権利擁護を支える法制度
⑦ 地域福祉と包括的支援体制
⑧ 障害者福祉
⑨ 刑事司法と福祉
⑩ ソーシャルワークの基盤と専門職
⑪ ソーシャルワークの理論と方法
⑫ 社会福祉調査の基礎

[精神保健福祉士国家試験]出題基準:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター (sssc.or.jp)

多すぎますね。全18科目です。これを2日間でこなします。
もしこのnoteが好評であれば1科目ずつ解説やポイントについて述べたいと思いますが、そんな感じもしないので全体的な勉強法のみ話しますね。

ちなみにこういった国家試験には「この中から出題されますよー」という通称ブループリントという出題基準が示されています。

精神保健福祉士国家試験の場合はコチラ
正直、全部覚えるのは無理です。これでやる気失くしそうな人は見るのをやめましょう。

今では、たくさんの出版社がブループリントを元にわかりやすく、しかもポイントを絞って勉強できるよう参考書を出版しています。
そちらに頼るほうが効率的かなと思っています。

最新情報は、公式ホームページにて随時更新されますのでチェックしましょう。


注意する点

精神保健福祉士国家試験で一番注意しなければならないのは、0点科目を取らないようにすることです。下記をご覧ください。

次の2つの条件を満たした者を合格者とする。問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
1を満たした者のうち、試験科目9科目群の各科目群すべてにおいて得点があった者。
[1] 精神医学と精神医療
[2] 現代の精神保健の課題と支援
[3] 精神保健福祉の原理
[4] ソーシャルワークの理論と方法(専門)
[5] 精神障害リハビリテーション論、精神保健福祉制度論
[6] 医学概論、心理学と心理的支援、社会学と社会システム
[7] 社会福祉の原理と政策、社会保障、権利擁護を支える法制度
[8] 地域福祉と包括的支援体制、障害者福祉、刑事司法と福祉
[9] ソーシャルワークの基盤と専門職、ソーシャルワークの理論と方法、社会福祉調査の基礎

[精神保健福祉士国家試験]合格基準:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター (sssc.or.jp)

科目群というのは(似たような性質の科目)という風にとらえてよいと思います。医学と心理学とか、法制度群とか。それらで0点を取ってしまうと、その時点でゲームオーバーです。他の科目群がすべて満点であってもです。
なので、苦手なものはポイントを絞って最低1点以上、そして好きな科目は満点取れるくらい勉強することを勧めます。
なぜそういう考えなのかは、勉強方法の部分で述べたいと思います。とにかく0点は取るな!これに尽きます。ちなみにわたしが過去落ちたのもこのせいです・・・。


勉強方法

まずは過去問

一応受験資格を持っている方は最低限、講義、演習や実習を経て精神保健のイメージを持たれている方です。それであれば、テキストを読み直す勉強はやめましょう。
テキストをいちから読むと、膨大な情報量に圧倒されます。そして一周回した後に残るのは達成感のみ。中盤の記憶など消えていることがほとんどです。テキストはあくまでイメージ作り。わからなくてもよいので、過去問から回していきましょう。

過去問を一回全部解いてみてください。全然わからない用語や言い回しに戸惑うかもしれません。点数も低いかもしれません。それがチャンスです。
間違えた問題、わからない問題は、これからわかるようになる喜びがあります。

ポジティブすぎるだろと思うかもしれませんが、そうやって自分を鼓舞していきましょう。解説をよく読み、早いうちにもう一度同じ問題にチャレンジして正解を目指しましょう。できるを増やすと、それだけモチベーションがあがります。

テキストは辞書

先程もテキストからやらないように言いました。でもテキストも買っちゃったし・・・というあなたへ。

結論からいうと、テキストは無駄ではありません。辞書代わりに使えばよいのです。

わからない問題は、基本的にその問題集にある解説を見ます。それでもイマイチわからない。そんな場面に出会うことも少なくありません。

ここでテキストの登場です。テキストは事細かく、ポイントを押さえて解説されていたり、試験の問われ方を意識した情報が満載です。

辞書としてたまに使う。これがおすすめのテキスト活用方法です。

ちなみに一問一答集が出ていたりもしますが(安くて魅力的だから多くの人は買うと思います)、正直あまり意味がないと思っています。出題は5択ですし、情報が入りすぎて逆に深読みしてしまい間違える可能性も考えられます。勉強にかなり余裕があって高得点を目指したい方であれば購入してもよいかもしれません。


好きな部分はやる。苦手な部分はやりすぎない

これ、逆じゃないの?と思う方もいるかもしれません。確かに、苦手な部分をたくさんやるのが今まで学校教育でやってきた方法でしょう。
わたしがこう主張する理由は2つあります。

1つは、前述した通り0点科目を取ってはいけないこと。逆にいうと、1点さえ取ることができればよいのです。そして、得意科目で点数を稼ぐことで、合格にグッと近づくことができます。

実際わたしも、1回目の試験の合計点自体は高かったのですが、0点科目があったことで不合格となってしまった過去があります。次の試験では、0点を取らないように注意しながら、事例等の得意な科目を引き続き勉強することで、自信をもって合格することができました。

2つ目は、後述するモチベーションの話にもつながりますが、苦手なことばかり取り組む勉強は辛いです。やりたくないなあが勝って、毎日勉強するという習慣をつくることが難しくなってしまう可能性があります。

好き→好き→苦手→好き→好き… くらいのペースで勉強を進めるのが、自分のモチベーション維持にとって大切なのだと思います。


モチベーション維持について

試験勉強で一番大切なのは反復です。反復は、好きでないと行われません。嫌いなことを反復する人を見たことありますか?
スタンダードな勉強法は机に向かうことですが、その行為自体好きな人はあまりいないと思います。
ただ、10分でもいいので毎日続けてください。試験勉強は毎日続けることが一番大事です。
机に向かわなくても、スマホが好きな人は、スマホでよく間違える問題の写真を撮って、電車の中や、ちょっとした空き時間に見てみましょう。

また、過去問演習ができるサイトなどもあるので、無理に机に向かわず、使えるツールを最大限利用してください。

さいごに

今回紹介したのは、あくまで国家試験に合格するためのノウハウです。しかもかなり主観の入ったものになっています。
それでも、実際に合格しましたし、今でもその分野で働いていますので、まったく無意味な情報ではないだろうと自負しております。

ただ、資格を取ったらおわりというわけではないということは声を大にして言いたいです。

有資格者となったあとも、自己研鑽は欠かせません。
精神保健福祉士は精神障がいのある方の権利擁護、人として生きる権利の保障をメインにしており、その業務内容はとても幅広いです。一生勉強しても一人前にはなれないと、私自身思っています。

是非、資格取得した後も勉強を続けてください。この資格勉強を通して、学びのクセをつけてください。

精神保健福祉士になる皆さんと一緒に仕事ができるのを楽しみにしています。


最後までお読みいただきありがとうございました。


サイトウがおすすめする過去問集(まわしものではありません笑)

安心の中央法規さんです。長く福祉関係の試験分析を行ってきた出版社さんですので、安心して勉強することができます。答え合わせもしやすいです。

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