【第9話】説教はバケツとビンタ
「まっちゃん(僕の姉)、コーローちゃんまた立たされちょるよ」
と、姉の担任の先生が校庭を指差し笑いながら言った。姉が先生の指差す方を見ると僕はバケツを持って校庭の真ん中に立たされていた。と、後になって姉から聞いた。
どうして校庭の真ん中にバケツを持って立たされていたのか、今でも鮮明に覚えている。確か、小学校3年生の時だったと思う。
ある日の遊び時間、全校生徒が校庭で遊んでいる中で、僕は掃除用のバケツを手に持ち、静かにそして堂々とした様子で校庭の真ん中まで歩を進めた。そ