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わたしの家のはなし1️⃣

私は大学に入ると同時に一人暮らしをはじめた

これは私そしてなにより母のたっての願いであった

単身赴任で海外にいた父

その元から離れようとしていた母と私

母は私を家から出したあと

父の帰国と同時に家を完全に出た

だから私は家をでるときにすでにこの今いる家が「我が家」とは呼べなくなることを予期していた気がする

母になぜついていかなかったか

母は私と姉を産んで以来ずっと専業主婦であった

そんな生活が変わったのは私が中学に入ってから

ゆくゆくは父の元を離れることを見越していた母はパートにでるようになり、やがてはフルタイムで働くようになった

それでも稼ぎは父とは比べものにならないのは言うまでもない

母は母が1人でやっていく分だけで精一杯

一方で私立の大学に入学し留学も夢見ていた私

まだまだお金がかかるのは明白であった

そんな中で父の経済的援助は受けつつ父とは物理的な距離を置ける方法が大学近くでの一人暮らしであった

幸い進学する大学も首都圏だが家からは少し遠い場所にあった

こうしてはじまった一人暮らし

本当の意味での闘いがはじまる

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