旅ブロガー医師が「現地の人イチ推しグルメ店」必ず疑うワケ
ズバリ! 旅先の「おすすめ」は現地に住む人に聞くのが間違いないのか?
そう考えてる方、多いですよね。
アタシからすると、
甘~い!!
です笑笑
そもそもが医師って、人が言っていることはまず疑ってかかる職業じゃないですか。
私の答えは
「自分が住んでる地域外の事情がわからない方による『個人的』なオススメは鵜呑みにしない」
です。
観光客目線がわからない地元民の意見は疑ってかかるべし!!
理由1:現地に住んでるからって「観光客目線」をご存じとは限らない
現地の方からのおすすめにあたっては、
その方の居住地域の食事情は、東京のそれと大きく違いがあるということを知ったうえでのアドバイスか否か
まずそこを見極める必要があります。
というのも、今まで、私が一番遭遇してきたのが、自分の地域で食べられているものが、他の地域で食べられていない事実を把握されていないケース。
福岡に住まわれている方から、
大阪からきた取引先の面々を「行列のできるオムライス屋さん」に連れていった
という話を聞いてビックリ。
あのすみません、
わざわざ高い交通費かけて福岡にまで行って、
オムライス、食べたいですか?
それだったらとんこつラーメンやもつ鍋食べたいのですが。
思いませんでしょうか。
自分だったらオムライスはガッカリくるだろうな、と思います。だってそれ、東京でいくらでも食べられるじゃないですか笑
でも福岡の彼らに言わせると、
「とんこつラーメンやもつ鍋なんて、普段(アタリマエに)食べてるもの。そんなのでいいのか?と申し訳ない気持ちになる。だったら美味しくて話題のオムライスを」
という思考回路になるのだそうです。
この時の「アタリマエ」というのはあくまで福岡の方にとっては、ということであり、福岡の外の人間にはそうではない、ということを把握されていないのです。
このテのお話、枚挙にいとまがございませんで、
大阪人に美味しいたこ焼きのお店を聞くと「そういうのはわざわざ外に食べにいくものではなく、家で食べるものなので、知らん」と言われたり(注:彼ら、ガチで一家に一台たこ焼き器持ってますww)
姫路城でアジアン&エスニック料理食べてたり、
京都でフレンチ食べてたり?
まあ、福岡にしても、姫路や京都の件にしても、私ではなく人様のことなんで、当人同士が納得のうえのチョイスで、満足ならば良いのですけれども、どちらかというと、ええ~!となってしまう方が多いのでは?
逆に、説明が足りないことで「それは東京でも食べられるので、不要です」と美味しいご当地グルメをスルーしてしまいそうになったケースもありました。
先に福岡を例に出したので福岡の例で続けてまいりますが、福岡の方々は、県外の人間に高確率で「焼き鳥」をすすめてきます。
こちら、県外事情を知ってる人であれば「焼き鳥」でなく、「とりかわ」「豚バラ」などと言ってくださいますし、観光客向けのガイドブックにもそう注釈または記載してあります。
実は福岡でいうところの「焼き鳥」は東京のそれと全く別のシロモノなのです。
「とりかわ」はおそらく福岡県外ではまずお見かけすることのないもので、福岡に来たら絶対食べておかないといけない、お酒を飲みながら10本20本はペロリといってしまう美味しさですし、
「焼き鳥」といいながら実は豚バラが代表的なメニューであるというその事実を知らないと「いや、わざわざ福岡まで来て焼き鳥はパス」となってしまいます。
この「すれ違い」、なんで起きてしまうのか。
それは、県外在住のアタシにとってとんこつラーメンやもつ鍋はそこまで「日常」じゃなく、下手すりゃ2~3年は食べないで過ごすこともあるシロモノ。
お通しの定番「酢もつ」に至っては、福岡から一歩外にでも出れば、一生に一度も食べたことのない「それ、どんな食べ物ですか?」という人の方が多数派であるという事実を把握されていないから。
お相手が自分の居住区域外の、他地域の事情を知らないと、そこで考えが食い違ってしまうわけです。
なもので、最近は、現地の方に「そんなん、東京でも食べられるじゃん」というものをすすめられた場合は、なぜそれをすすめてくるのか、それは東京では食べられないシロモノなのかなど「細かいすり合わせ」が必須です。
『秘密のケンミンSHOW極』で徳島県が特集された時に、徳島県外出身のゲストが「別に我々、1年に1回も”すだち”をかける機会がなかったとしても困らない」といった趣旨の発言で徳島県出身のゲストを「煽って」笑いをとっておりましたが、私もこのほど大阪で「別に私は1年に1度もお好み焼きやたこ焼きを食べれなかったところで、あまり困らない」と言い放ってきたところでした。
彼らも、悪気があってそう提案されてるわけではないのですから、こちらが求めていることを細かく説明すれば、気を悪くすることはありません。
なんにせよそのためには東京で食べられない、現地で食べられる名物料理がなんなのか、当然のことながら勉強して臨まなくてはいけません。それ無駄金かも!公式HP「丸投げ」でいいんですか?で書いたそれと同じで、予備知識がないままの「丸投げ」はダメなんですよ。
さもなくば高い航空券代払ってオムライスを食べる羽目になってしまいます。
理由2:現地の方の舌が自分と同じくらい「肥えている」保証はない
韓国人留学生がオススメするお店、ってフレコミでお伺いした新大久保の某韓国料理店が激マズでした時に、思いました。
韓国人「留学生」つまり学生さんが、本当に「韓国のうまいもん」をわかっているのか??
私はいつも、韓国行くときは、現地の有名フードジャーナリストさんですとか、味にうるさそうなOLさんとかで埋まる店に行きます。
が、果たしてその韓国人留学生さん、母国でそのようなお店に通われているでしょうか?
このケースでは、
おそらくワタクシ、韓国で、たぶん、その韓国人留学生より「韓国のウマイもの」を食べてるだろうな
という結論に達しました。
これに派生する感じでもう一つ、「ふるさとの味」「おふくろの味」「よそもん」が美味しく感じるとは限らない、という事実もございます。
日本の納豆、台湾の臭豆腐、沖縄の「ひーじゃー」(ヤギ料理)などなど、
ゼンゼンダメな人と超気に入る人と、評価が真っ二つなこれらの料理を例に出すのは極端過ぎるかもしれませんが、
その地に長く伝わった「ふるさとの味」、自分が慣れ親しんだ味が、外の人間にとっても美味しいものだとは限らない、というのはこれまた、いったん外に出てみないとわからないわけです。
現地で実際に食べてこそ、その味が生まれた背景を思い浮かべながら味わえる、というのはあるにはあるのですが、旅が難行苦行になってもいけません。お互いの「味」を尊重しながら、美味しく味わえるものに出会えるにこしたことはないのです。
ちなみに、旅先で立ち寄ったお店のレポをブログやSNSにアップするとたまに、
地元民はまずこんなとこ行かない
ってマウントとってくるのがいます。
が、これも、今までに書いてきた内容や背景を知っておくと、どうとも感じません。
観光客だけでいっぱいのお店につきまして、私も敬遠している時期とかありましたし、今でもちょっと躊躇します。が、昔ほど「完全悪」とは思っておりません。
日本国内のお店で、個人旅行客でいっぱいになっているお店は、時と場合によっては、あえて利用することもあります。
地元民御用達のお店は観光地から離れすぎててルートに組み込めない、とか、いろいろな事情があるのです。
個人旅行の観光客で「いつも」いっぱいなお店は、たとえ地元民は寄り付かなくても、それなりの理由はあるのかな、と思います。
ただし、韓国とかだったら、やめとくかもです。それは私の場合、日本人観光客が好む味より、韓国人の好みの味の方が、自分自身の好みに近いので、日本人観光客より、グルメな韓国人が集うお店に行きます。
また、ツアー客とか、団体客をやたら入れてるところは、完全に「金銭のやり取り」をもっての「ツアー会社との癒着」だと思うので、避けてます。
と、いうわけで、
現地人の「個人的な意見」は必ず「ウラ」をとるべし!!
ワタクシ、現地の方に個人的にすすめられたり、提案されたりしたお店は、その方が県外の事情にも明るいか否かをふまえたうえで、仮に明るかったにしても、そのまま鵜呑みにせず、必ず、食べログ、Googleマップ、インスタなどで検索し「ウラ」をとります。
やはりお一人のみではなく、さまざまな地方の、さまざまな方の意見を耳に入れて、多角的な視点で判断するの、大事でございます。
それだって、たまには外すこと、あるわけでw
しかしながら、ハズレをひく頻度は少ないですし、自分でじっくり探した結果のハズレなら、不思議と後悔はあんまりないものです。
それも思い出のひとつかな、と。ケセラセラ~~
それでは、本日はこのへんで。
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