【旅行プランニング虎の巻】 何から何まで全てここにまとめたよ!
連載100回を超えたm3.comメディアでの旅連載にて、
編集部が企画くださり、1188名もの読者=m3医師会員様にご回答いただけましたアンケート内での、大変貴重なご質問にお答えいたしてまいります。
情報収集――いつもどこから??
A: Google先生に勝るものはないです。とにかくなんでもキーワードを入れて、検索。「◯月 ベストシーズン 旅行先」とか「2023年 話題 ホテル」とか、もうとにかくなんでも。
ほかには、『カレンダー通りにしか休みが取れない人向け!旅予約必勝法』でご紹介した「スカイスキャナー」。
このエアラインでこんな乗り継ぎ経路あるのかよ!? という驚き。
気になるホテルやエアラインがあったら、そのホテルないしエアラインのメルマガに登録、とかもよくやります。
あと、本屋さんの旅行ガイドセクションをのぞいたり。雑誌とか、なんかこれ面白そう!というのがあれば躊躇なく買います。
人間の脳みそって、この情報が欲しい!って常に思っていると、潜在意識下に勝手にその情報を拾ってくるようにできている、って言いますけど、自分は「それは実にそうだ!」と強く感じる部分があったりします。
暇さえあれば旅行に行きたいと思ってる生活を何年も続けていると、特に自分から働きかけなくても、それにまつわる電車の広告や、本屋さんでは雑誌のタイトルが勝手に目に入ってきますし、ここぞ!ってタイミングで母や友人から情報が入ったり。あとネットやSNSの広告が笑。旅行のことをアップしたりとか、そんなんばっかやってると、広告が全て旅行とか、その関連のことばっかりになっています。
失敗したくない旅行先決め、ポイントは?
A: ポイントは、年間に「旅行」できる回数だと思います。
そもそも連続した休みがあるのかどうかもそうですし、土日の休みがあったとしら、そこでも「週末弾丸旅」「週末海外」に行けちゃうタイプなのか、それとも、どちらかの日は家にいたいタイプなのか、そこにもよると思います。歯科開業医の友人は、土曜の午前中の外来が終わったらその足で沖縄に飛び、日曜夜に帰宅する、といった「弾丸旅行」を年に何度もしちゃうタイプです。
何が言いたいかというと、年間の旅行回数が多ければ、そのうちの数回を「お気に入りの場所やホテル」に費やし、残りの数回は、ちょっと新しいところにでも行こうかな、と、なりますが、年1回のみの旅行なら、そこであえて「お気に入り」を外して、新しいところに行こう、となるか、です。
自分が大学病院に勤務していたころは、1週間の休みが年に1回、週末旅行が年に数回、というレベルでしたので、1週間のお休みはハワイ、それもホノルル(オアフ島)、週末のお休みはソウル一択、つまり毎年ハワイとソウルしか行ってませんでした。で、5年に1回くらい、「いい加減、ハワイ以外のところも行くか」となり、ロサンゼルスに行った年がありました。
あと、どうしてもモンサンミッシェルに、しかも日帰りでなく「宿泊」で行きたくて、フランスの、モンサンミッシェル島内に宿泊するツアーに行きました。大学病院10年間のキャリアの中で、1週間のお休みを「ホノルル以外」に費やしたのはその2回だけで、あとは全部ハワイです。
東南アジアシティ&リゾートとか行きだしたのなんて、大学辞めてフリーになり、毎月のペースで旅行に行きだしてからのお話です。そうもなってみて、ハワイにいくのが2~3年に1回、とかに減った感じです。
そんなこんななので、自分は本来「同じところに何度も行く」ことに抵抗がなく、むしろそれが旅の醍醐味なのではないか、くらいに思っています。
行けば行くほど発見があり、そこから「どこに行くにも、1回では巡りきれない」という事実を毎回毎回、強く実感しています。
なもので、ソウルは、今年3回以上は確定してますし、釜山も2回!決定しちゃいました!!
誰と行く?
A: まず、普段、どこかに出かけられる時は、メンバー、どうされてますか? 誘うのが面倒で一人で行っちゃうタイプですか? それとも、いつも家族とわちゃわちゃですか? メリット・デメリットは、日頃のスタンスによって、大きく変わってきます。
場合によっては自分にとってのメリット・デメリットが、相手には真逆、なんてこともありえます。
旅行は日常のそれに「寝泊まり」というプラスアルファ要素がもれなくセットになりますので、普段のスタンスから離れすぎないのが一番です。普段から一人気ままに行動しているのであれば、一人旅が良いと思いますし、普段から少人数でしか行動しないのならば、旅も少人数がいいと思います。
日頃から一人ではなく、誰かしらと一緒にいるのが普通なのに、突然一人旅をしても、一人でどうすれば良いのかわからなくなってしまい、きっと楽しめるものも楽しめません。逆に、日頃から一人で行動する時も、二人の時も、大勢での行動も、それぞれ楽しんでいる、とかでしたら、その「棲み分け」はもう、体感されているはずなので、旅行にもそれを当てはめていけば良いのです。
よほど旅慣れたら別ですが、そうでなければ、日頃の人との付き合いのスタンスを旅にも当てはめて行くのが一番だと思います。
旅行会社 vs 個人手配
A:本来、個人旅行と旅行会社のパックツアーというものは「プラモデルを自分で組み立てたい」か、「すでに出来上がったものが欲しいか」くらいの差があるわけです。そして「楽しみどころ」「重点を置くところ」が全く違います。
個人旅行される方、というのは「旅のプランニング」をも楽しんでいることがほとんどです。「旅そのものより、プランニングがメイン」と思っている人も、少なからずおります。
そして、プランニングはウキウキで、実際に出発する前の日「うわあ、明日からか、なんか気が重い。なんで予約しちゃったんだろう」と、マリッジブルーのような感覚に陥る旅人が後を絶ちません笑 まあ、いざ、出発してみると、無心になって楽しんじゃうんですけどね。
そういう実態を踏まえると、パック旅行に慣れてしまっている方にとっての、個人旅行計画のコツ、というのは、楽しむポイントを切り替えられるか、だと思います。プランニングの過程を楽しめないのであれば、個人旅行なぞ、苦痛でしかないと思いますので、そこは遠慮なく、パック旅行に身を任せてしまえば良いと思います。
A:列車と航空券は、旅行会社でも個人でも差がほとんど出ないところなので、移動手段のみの手配や、移動手段込みのパックツアーで「同じようなプラン」で比較するのであれば、どの旅行会社も価格は似たり寄ったりだと思います。
価格の安いところ、というのは高いところと、小さい要素までよーーく比べてみると、安いなりの「何かしらの理由」がありますので、その地点で「同じようなプラン」という条件が成り立たなくなります。
ホテル予約サイト、ともなると話は別になってくる感じで、一休.comはハイクラスな案件が安く出てます。あと、エクス◯ディアやア◯ダといった、外資系のホテル予約サイトで、ホテルにではなく、サイトに払い込む形式だと安くなってますが、日本の旅行業法が適用されない業者さんになるので、私はこうした業者に払い込むような予約の取り方はしないです。
(詳しくは【総合旅行業務取扱管理者目線】 「外資系ホテル予約サイト」 に絶対料金を払い込まない理由参照のこと)
旅の予算・旅の精算
A:カード会社をざっくりと分けると、VISA、マスター、アメックス or ダイナース、JCB、4種別。私は全部揃えていますが、どれと言われると、海外旅行へ行くのであれば、VISAかマスターのどちらかは必須です。VISAだとタッチ決済できるので、若干、こちらが優位、でしょうかね。
ダイナースとアメックスですと、後者を選ぶ人が多いですが、私は日本の企業を応援したいので、ダイナースクラブカードを使用しています。
海外旅行に行くことを考えると、一つの会社に偏るのはリスクがありますし、盗まれたり紛失したりしたときのリスク分散という意味でも、私は4枚でVISAゴールド、ダイナース、JCB、マスター4種別全て網羅し、海外旅行の際はこれらのカードを一箇所にはまとめず、違う場所に「散らして」保管しています。
国内ではダイナース・楽天・JCBをメインに使用し、VISAカードは主に海外旅行や、海外モノを決済するときに使用しています。
あとはどこのVISAなりどこのマスターカードにするか。私の場合は飛行機のマイレージが貯まるカードを最優先としています。JALとANA両方とも上級会員でありますため、その維持のためにはJALカード及びANAカードそれぞれゴールドカード以上のランクのものを最低1枚ずつ保持することが必須であり、メインカードは必然的にその2つになるのです。(年会費はマイレージ特典航空券で実質チャラです。)
サブカードとしてお気に入りは、交通系ICカード付帯のクレジットカード(JAL VIEW Suicaなど)と、楽天ANAカードです。
Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カードがとても人気ですが、私は旅行の時、マリオット系のホテルに泊まる機会が少ないので、所持いたしておりません。
A:同じホテル・同じ航空会社のツアー金額を複数のツアー会社で比べ、それに加えて、全てを個人手配したときの値段と比べます。
個人手配の際、航空券は航空会社から直接購入が原則。
ホテルについてはホテルに直接予約した場合と、ホテル予約サイトからの場合の値段を比べます。
旅行会社と個人旅行のところで述べましたが、相手の言い値をそのまま飲むということに少しでも疑問を感じるのであれば、値段を調べるという面倒なプロセスすら楽しむ、という気持ちがないとダメです。
楽しみながら、場数を踏むことで、だんだん「相場観」が身についてくるのです。お仕事と一緒です。
もし調べるのが億劫と感じるのであれば「知らぬが仏」。これという旅行会社の言い値以外、知らなければ、そこが一番じゃないですか笑 下手に調べるから、「ああ~あそこが安かった」とかなるんですよね!? だったら調べなきゃいいんですよ。たとえ損しているとしても、そのことを知らなければ、落ち込んだりしません。
私は余裕のないときは、というか、このところはあちらこちらやりすぎて、ほとんど余裕なんてないんですけれども笑
まあ私は部屋の写真を見ればこのくらいの価格が妥当だな、ってのがもう大体染み付いてる、というのもあるかもですが、一休.comの値段だけ見て、まあ、ここが一番安いだろうな、って、勝手に信じ込んで、もう他は調べずに通すことなぞ、一度や二度じゃないです。
他を探せばもっと安く予約できたかもしれない、けど、別にあえて知ろうとは思わないし、その必要性も感じないです。実際泊まって、支払った額に納得がいけば、もうそれでおしまいです。
A:「相場」がわかれば、毎月の稼ぎは大体決まっているので、毎月の給与および事業収入から、予算は必然的に決まってしまいます。なもので、あえて決めるも何もないです。毎月の稼ぎ以上に使ってしまわないこと、極力赤字を出さないようにするのみです。
あとは月に1回の旅でどかーんといくか、各々の単価は低いけど毎週のように飛び回るか、そこだけです。
宿探し
“効率的に探すのがとても難しいです”とのコメントをいただきました。その通りだと思います。
仕事に置き換えるとわかります。「効率の良い仕事ぶり」というのは、ある程度の年数と経験を経てこそ、叶えられるものです。それができるまで、時間をかけながら試行錯誤してきた方が大多数じゃないでしょうか。
旅や宿の手配も同じで「この宿なら大丈夫そうだな」と「野生のカン」が働くまで、ある程度の場数が必要になってきます。
慣れないうちは時間がかかるものとして、先の、個人手配のように「宿の手配そのものを楽しむ」ことができるか否か、じゃないでしょうか。
ここからは、寄せられた質問にお答えしてまいります。
A:基本的に、行ったことがあろうがなかろうが、プロセスはほとんど一緒です。
宿でのステイそのものに重きを置くのであれば、
【ステイケーション(ホカンス)虎の巻】失敗しない!ホテル・宿泊プランの選び方
観光やグルメで出歩くのがメインで「寝るだけ」で宿を選ぶのであれば、
観光地で失敗しない!「寝るため」のホテル選び
と、
宿泊プランで選ぶのか、寝るだけのホテルを選ぶのか、この2パターンが基盤となります。
A:
スケジュールを決めてから宿を絞っていく場合と、宿を決めてからスケジュールを決めていく場合とで少し状況も異なってくると思うのですが、でもまあ、スケジュールを決めてから宿を決められる方が多数派でしょうかね。
両者の境界、一番わかりやすいのは、価格での線引きじゃないでしょうか。
寝るだけだし、この値段でいいか、ですとか、この価格払うなら、寝るだけで済ますのはもったいない、といった感じになるのでは?
この価格の線引きは、個々の価値観だと、私は思います。
自分の場合は「寝るだけ」なら高くても1万円台。2万円台が「境界域」で、3万円以上するお宿だと、お宿に滞在する比重を増やして、ある程度はお部屋でゆっくりできるようなスケジュールにします。
両方のケースで、自分が最重要視するのは「お風呂」です。が、あとはそれぞれに重要ポイントは異なってきますね。「寝るだけ」のホテルだったら、立地が良ければ事足ります。食べ歩くのでホテルの朝食もつけないことが多いですしね。
ホテルステイそのものを楽しむ、とかですと、次なる優先順位は窓の大きさと眺め、ですね、私は。
A:ホテル予約サイトで、ホテルごとの「総客室数」というものが書いてあるはずなので、20室以下のお宿で、口コミの点数が高いところをお探しください。そこが「隠れ家」です。
A:ホテル予約サイトによっては、条件が絞り込めるようになっていて、そこに「客室露天風呂」ですとか、「屋外プール」などといった、絞り込み条件が設定されています。そこをうまく利用してみてください。
プロの写真では把握できない、 行き先の「真実」を知る方法
“ホテルのHPでも旅行社のサイトでも、宿泊先のイメージが実際と違うってことは良くあります。よくある「写真マジック」ですね。ですので、支配人やレストランで働いている方々の中でもベテランと思われる方におすすめを聞いているんです。”
というコメントをいただきました。
確かに旅行会社のパンフレットや「公式サイト」というのは綺麗事しか載せていないので、それを見るだけでは不十分ですよね。
支配人やレストランで働いている方々におすすめを聞く、というのは、医師に「自分が病気になったらどこにかかる?」と聞くのが良い、というそれと一緒ですよね。
最近は「旅行系インフルエンサー」つまり、ベテランホテルスタッフに負けずとも劣らぬくらい「目の肥えた」旅人がブログ、SNS、YouTubeなどで発信していますので、それを見るのもいいと思います。
ただ、注意すべきは情報源を一箇所のみとしないことです。ホテル支配人や、ベテランスタッフも、お仕事上のお付き合いもあるでしょうから、はたして100%本音で話してくれているんだろうか、私なら疑ってしまいます。なので、もう一人か二人、ブログやインスタグラムで自分とテイストが近そうな人が何をおっしゃっているか、裏を取りに行きますね。
「クチコミ」信頼できる?
ホテル検索サイトのクチコミと、口コミサイトを信用できるのか、という質問が目立ちました。
A:両方みて比較すると良いと思います。たいがいは両方高いか、両方ほどほどか、だいたい一致しています。さらに余裕があれば、もう一つ追加して、3つのサイトを比較すれば、さすがに「本当の評価」が見えてくるでしょう。
大事なのは必ず複数のサイトを見ること、良い評価ばかりでなく、悪い評価も見ることです。
A:複数のサイトを比較して、ここの予約のクチコミは信憑性が高そうだな、となったら、その予約サイトのクチコミを見れば見分けがついてくるのではないでしょうか。
現地の観光&グルメスポットのプランニング
使用ツール&探すときのポイント
A:はい。私もまさにそのようにお店を選んでいます。
が、昨今のお若い方は、Google Mapも食べログも見ないのだとか! 圧倒的にInstagram! あとTikTokでも探されるらしいです。
Instagramは、改訂して、キーワード検索しやすいようになってきてるみたいですね。このあたりの若者視点を知るため、私も最近、余裕のあるときは、Instagramで検索かけるようにし始めました。
「ガイドブック的なところ」から卒業したい!
A:何度目の旅行か、にもよりますけれども、そこに訪れるのが2度目以降の場合、という感じで回答してよいですかね。
というのは、「常識」を知らないと、常識をぶち破ることができないのと一緒で、その地の「王道」を知らないと、王道を突き抜けることはできないので。
なもので、私は初めて行く旅行先では「ガイドブック」的なところばかり回ります。グルメも「王道のご当地グルメ」「このメニューはとりあえずこのお店で食べておけ」的なところしか行きません。
が、2回目以降ともなると、確かに、ガイドブックには書いていないところに踏み込んでみたくなりますね。
キーポイントは「地元の人」がどうされているか。これをマークします。
ただし、旅ブロガー医師が「現地の人イチ推しグルメ店」必ず疑うワケでも書きました通り、地元の人だったら誰でもいいわけではありません。その場所で最先端を追っている人(芸能人やインフルエンサー、味にうるさいOLなど)や、その地域以外にも住んだ経験があり「よそもん」の視点が客観視できる人に注目します。
海外だと、英語は必須として、英語圏以外でも、たとえば表音文字だったら読めるように勉強して、日本語や英語メニューがなくてもなんとか読めるようにしておくとか、ちょっと「踏み込める」とベターです。
以上、参考になる部分、ありましたでしょうか?
旅のプランニングにつきましては、ここでひと段落です。
しかし書けていないネタは飽和状態ww😂
今後の投稿も楽しみにお待ちください。
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