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CIVIL WAR

イヤな事があったんですよ。

国税から委託された何とかから電話があり、6月送付したとされる税金の請求書が(10月中旬現在)未納になっているようで「延滞金つきの督促状送りつけたから今月中に払いやがれバカやろコノやろ(意訳)」

とのこと。

「大丈夫ですか」と聞かれたので「大丈夫じゃないです」と答えました。
詐欺ではなかろうかと電話番号を検索しました。
残念ながら本物でした。OK Google!

いやね、私、若い頃税金の滞納で痛い目見ており、封書が届いて3日開けずに全額きっちり(誤差あり)支払うようにしているので、手元に届いていれば支払っていないはずはないのです。
(口座引き落とし断固NO宣言)
おそらく、私か嫁ちゃんが受け取って忘れた果てにサクッと捨てたか、国税が送付してないか、送付してないか、あと送付してないか(大事なことなので3回言いますね~)しかあり得ません!!

なんつて。。

私は心優しい善良な一日本国民ですので、近々届く督促状を受け取り次第延滞金込みで支払ってやるでございます。

あ~~つけ麺食べたい。

その事をぼんやり夕飯の席で話しながら「こんな腹立たしいことがあったんで明日スカッとする映画見てくるわ。『ビートルジュース』か『八犬伝』とかどうだろう」と話したところ、息子より「『CIVIL WAR』が話題らしいよ~『エイリアン:ロムルス』の主演の人も出てるし、行くなら是非ドルビーアトモスで」とのこと。
優しい世界。

『エイリアン:ロムルス』はここ最近色んな意味で最も気持ちが昂った作品でした。主演の子もリプリーとまでは行かないまでも中々の好印象。
ロムルス鑑賞後に息子が「何あのカニみたいな尻尾が長い幼虫!めっちゃキモ怖かった!」だって。
そっか~~フェイスハガー初体験だったんか。。羨ましい。


上映10分前にネットで慌ててチケットを購入し館内に入って気づいた。

席の選択間違えてます。割と空いてるのに隣に同年代のおっさん。
ごめん。
チケット何度も確認してる。
ほんとごめん。

予告が始まり、MARVEL「キャプテン⭐︎アメリカ」だって。おっ、ファルコン主役?画的に弱くね?大統領に強強ハリソンフォードだからいいのか、なんか悪役っぽいけど。そういえば今日の映画は前のキャプテン・アメリカのサブタイ「シビル・ウォー」と同じなのね。「エンドゲーム」に至るまでの最もワクワクした「ウインターソルジャー」と並び立つ名作。そういえばここ最近、アベンジャーズ界隈は全然見てないな。DCもそうだが、そろそろ”超便利アイテムマルチバース”と”チート級の無駄に強すぎて手に負えないヒーロー”から離れてくんね~かな~~もうおなかいっぱい。

とか考えてると本編が始まり、

絶望の『A24』のロゴが、、でーーんと。

騙された。

エンド オブ ホワイトハウス並みの火薬多め能天気アクションムービー想定してた。


鬼門の『A24』

最高に面白いけど二度と見たくない映画群ランキング(俺的)一位の制作・配給会社。

  • 「ミッドサマー」の崖の上からヒュ~~~~~~~~グシャとエンディングの主演ケラケラ。

  • 「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」の「少しは止まれ!」と怒鳴りたくなる展開。止まったと思ったら『石』

  • ドラマ「BEEF/ビーフ ~逆上~」のずっと不安な展開とバーガー爆食い(途中で離脱)

  • 「X エックス」の陽気で乾いたポルノと惨劇、ガッツリ魅せられる老人夫婦の営み、あと惨劇。

などなど

不愉快を描いて額に入れたような情景のオンパレード。
でも決して嫌いではない。

あくまで個人的な印象ですが、現代アートのAndy WarholやDavid Hockney、草間彌生や会田誠とかあとJans Muskeeを観賞した後に感じた『享楽、退廃、分断、孤立、排除、恐怖がすぐ隣にあるのに日常は当たり前に紡がれるを具現化した”棍棒”で後頭部をガゴンと殴られた感じ。

(あくまで個人的な印象です。雑食であんま詳しくないので適当DEATH)

とりあえず雑感


ヒーロー、ヴィラン不在の異世界感
意識の鈍化と狂気
衝撃の赤めがね、異質なものをフラットに排除しようとする感覚→虫駆除かよ
母性と父性→ある種親子の関係性
血で染まるシート、撮影データの削除→感謝や愛情溢れる良い写真なのに
銃声、「ビクッ!!!」となる→音響すげーー。
ヒーロー≒独裁者とその末路→みんな本当はなんでもない市井の人なんだよね。。
承認欲求お化け上昇志向バリバリ伝説→おい、こら、バカかよ!
無様で無慈悲で無遠慮。


ところどころ差し込まれるなんでもない風景が絵画的で象徴的で最高によかった。
音響、あとサントラ。特にデ・ラ・ソウル

いや~~観賞中ず~~~~~~~~と不愉快でしたが、ものすごく面白かった。
誰かと語りたくなる変な装置の作品でしたが、
望んだ”スカッと”は一切ございませんでした。
取扱注意です。
ありがとうございました。

以下蛇足

どうやら想像できることは実現可能ってことらしいですぜ、旦那(ジュール・ヴェルヌ談)。
こういった余地のふんだんにある作品を観賞して、終わらない平和な日常を願いつつ、今どうすべきか、半径10メートルの身近に何を伝えるべきか、諸々思い巡らすのも一興ですぜ。。

まず、私は、きちんと期日通りに税金を支払うよう心がけることとします(苦痛)。これが遠くの誰かの、なんでもない平穏な明日を維持するために使われてくれると嬉しい。

おい、息子ども、たまには病気して毎年うん十万円支払ってる国保ちゃんと使え!
無駄に健康に育ちやがって、バカやろーー!!
嘘、ありがて~~

さ~~これからアマプラで『ボーはおそれている』観て追い討ちかけるか。


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