営業マンのバイアス
営業を始めて4年。営業マンという生き物の中で、営業マンの野性味を感じる。デキる営業、デキない営業に限らず多くの営業マンが、自分の嗅覚を信じて営業している。あいにく私には、そういう野性味がないので、久しぶりにあったバイト先の店長にも、「多分営業は向いてないよ」と言われる始末だ。
そういう、僕の強みはやっぱり世界の知識に触れようという、坊っちゃん的な性質なんだと思う。今読み進めている本が、以下の本。ちょっと旬から外れのような気もするけれども、2017年ノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラー著作『行動経済学の逆襲』だ。
第29章 ドラフト指名の不合理で、なぜNFL(アメリカンフットボールリーグ ← サッカーではない)のドラフトでは、非合理的な指名権のトレードが行われているのか、本当に指名順位が高い人材はお得なのかを検証している。残念ながら、人間にはバイアスと呼ばれるクセがあるため、非合理的な選択をしているわけではないのだ。そして、我々営業マンもバイアスに支配されている。
ここでは、ドラフト指名で見られるバイアスから、営業のバイアスはどういうものがあるのか、仮説を出したい。
1. 営業は自信過剰:商談の見極めがデキるはずと思っている。人間の知力では見極めは困難であると思う。
2. 営業は極端にふれる:出来ること、やれることを過大に評価する。実際は思い入れのある案件、ない案件に関わらず得られる成果には大差がない。
3. 案件の呪い:実現した案件には意味があると思い込む。もしかしたら、別の案件を追った方が良いかもしれない。
4. 偽の合意:自分がやると思っている温度感と同じ温度感をお客様も持っていると感じる。
5. 現在バイアス:将来得られる利益よりも、現在の利益の方が価値が高いと感じる。
でも、営業をしている身から言うと、上のバイアスはどれもこれも案件を推進するパワーでもあるという矛盾もある。ということで、そういう人間の前向きパワーについて知りたい場合は、この本がおすすめです。では!
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