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おれの大切な空腹を返せ!

腹立つことを書いても仕方がない。
せめて笑いに包まなければならない。
食べ物の恨みがいかに人にnoteを書かせるか。

16時。微妙な時間。
東京駅は傘の花。
どうするか。
いま何か食べれば今日はのんあるで過ごせるからという理由でとんこつラーメンの食券ボタンを押したのが選択ミスだった。

即出てきた。
あれ。匂いがしない。味もしない。なにかの間違いではなかろうか。
エサを食わされてるよう。
Google口コミは評価悪くない。
外食でマズいと感じるのは稀だ。
残す訳にはいかない。
お腹だけが、おれの大切な空腹が満たされてしまう。
頼む!無かったことにしてくれ!delete!!腹スペースを返してくれ!と願いながら自らの箸で麺を口に運ぶこの苦行は何に例えられようか。
この二律背反は、ラーメン屋というシステムに組み込まれたから起こるものであり、世の中の縮図だ。

まったく話が飛ぶが、
映画プロミシング・ヤング・ウーマンを観た。
ホモソというシステムに組込まれた男による非人道的な行為は激しく糾弾されるべきもの。

おれは、
「ラーメンに明太子入れるんじゃねえっ!」と、ヌルいラーメンを厨房へぶん投げるべきだったのか!?

その日は寝るときまで悔しさを引きずった。1200円!いかにも観光客向けの東京のとんこつラーメン。判断が鈍っていた。
大切な、大切な、おれの空腹。
ごめんね、おれのストマック。

翌日は切り替えて仕事に。
うんこをした。
獣くさい。
うんこだけ立派に豚骨の仕事してんな!セカンドレイプとはこのこと。

二度と同じ過ちをしないと誓いながら、十字を切るように、大レバーを押したのだった。

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