リップクリームの蓋だけが見つかった
大切な人であるはずなのに、傲慢で不遜な態度をとってしまう事が多かったように感じる。コミュニケーションをまともに取ろうとせずに放棄していたのかもしれない。もっと耳を傾けるべきだったし、対話をするべきだった。最後に笑った顔を見たのはいつだっただろう。
後悔しても遅いけど、自分にとって大切な人だったんだと今更になって実感する。ことある毎にそんな後悔をする。この後悔は人生で何回目だろうと自問するほどに嫌気がさす。
もう元には戻らないかもしれないし、失くしてしまうかもしれない。けれど、たとえ数パーセントでも、再び顔を見て対話する事ができるのなら、どんな状況であっても、この先後悔しないために向き合いたい。
なんとなく書いて留めておかないと、また同じ後悔を繰り返しそうだったので書いた。ふとした時に鞄の奥から見つかるリップクリームみたいに、すぐにとは言わないけど、またいつもの日常に戻って来てほしい。たとえリップクリームの蓋だけが見つかった時でも、誰も後悔しないように向き合わないと。
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