私なりのエニアグラムのファシリテーターの考え

はじめに

初めにお断りしておくと、これは私個人の意見として題名にある内容の事を述べたいだけで、特定の個人や団体を非難するものではありません。

今回、とある理由により、エニアグラムによく起こる誤解と、自分にとってのファシリテーターの心得を残すことにしました。

ステレオタイプに注意する

例えば、こんな発言(超意訳)は注意が必要です。

ボクは繊細で、引っ込み思案で、人とは違うと認識している。だからタイプ4だ。

正直言って、タイプに憧れてるか、特別な何かになりきろうとしてるように見えます(あくまで私見)。
その理由は、はっきり言って理由が薄っぺらいから。「無意識の動機」を探らなければいけないはずなのに、これだけの理由ではタイプ4だとは言えない。

タイプ4は、全員繊細で引っ込み思案なの?
人は全員違う前提なのに、人と違うと認識すればタイプ4なの?

つまり「Aならば、Bである。なぜならば◯◯だからである。」に答えられていない。

話の背景がなく、深掘りしていない

ボクは感情の起伏が激しい。タイプ3はそんなに感情を露わにしないから、タイプ4だと思う。

タイプ4以外のことは知らないけど、感情の起伏は誰だってあるはずですよ。
他者とコミュニケーションして、衝突したり、がっかりするようなイベントが頻繁に起きてたら、どのハートセンターも感情が揺れ動くでしょうし、他のタイプでも感情ではなく何かが揺れ動くはずです(揺れ動いたのは本当に感情なんでしょうか?)

感情の起伏が起きた時の、具体的な事象を深掘りしていない。
限られた時間の中での説明であることは理解してますが、だからこそ、ワークショップや公の場での説明は注意していただきたいと思います。

タイプの特徴を根拠に、自分を説明しようとしている

こんな発言(超意訳)にも注意が必要です。

タイプ4は感受性が強い。だからボクは人に寄り添う事ができる。
タイプ4は想像力がある。だからボクはアイデアマンだ。

文と文の間、タイプとお前自身に因果関係がない事に気づいてない。(あるとしたら、根拠のない最初のタイプ診断の結果のみ)
タイプの特徴を根拠に、自分の特徴を補強してるだけ。
ワークショップでも、こんな事を言う人がよくいます。

「俺は、お前自身のことを聞きたいんじゃ、本で聞き齧った事を、さも自分のことのように語るんじゃねぇよ!」
って、私はいつも心の中で思ってますよ(にっこり

ズバリ言います。こんなこと言ってるようならエニアグラムのファシリテーターを名乗るのやめて、一から学び直した方がいいです。

「O型はお人よしだから〜、私よく人に騙される〜」と言ってるのと同じです。
純潔のブラジル人は100%O型らしいですが、純潔なブラジル人は全員お人よしなんですか?

それともエニアグラムなら、こんな論法で説明しても大丈夫だと思ってるんですか?
もしそうなら、ぜひ理由を教えてよ(煽り

ファシリテーターの役割

相手の無意識の動機を探って、気づきを与えることです。そこに集中するべき。

タイプは表面だけでは分かりません。

その通りです。

だからこそ、ファシリテーターを名乗ってる以上、その人の内面に触れて、深く理解する事が大事だと思います。
ファシリテーターは、その人に気づきを与えて、自己理解を深めることが最重要事項でありますが、その人がどんなタイプかは重要ではありません。正直タイプを知る必要がない。

上にも書いた通り、ファシリテーターは間違った伝え方をしてはいけません。
エニアグラムの説明は超大事ですが、タイプというフィルターを通して人を見てはならない、と言うのが私個人の意見です。

ファシリテーターは、相手自身の事を否定してはいけないですが、上のような間違った使い方をした場合はっきり否定するべきです。

ワークショップをする講師は最低限そういった教育を受けて訓練されるべきで、将来ファシリテーターになる人に対して正しく教えていくべきです。
そうしないことで、タイプの誤認、間違った理解ないしは(尺の関係で簡略化して)間違った説明をするファシリテーターが出てきます。

が、現状そうなっていないし、そう言った意識を持ってる講師はあまり見かけない。偉そうな事を言ってる自分も全然できない。

今後、講座やメディアを通して、間違った発信が行われず、大きな問題に発展しない事を願っています。

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