ガチのヘドウィグファンが丸山隆平版のヘドウィグをとことん語るの巻。
私にはここ20年くらい、人生の節目とか悩みにぶち当たった時に必ず観る映画があります。
それはヘドウィグ・アンド・ザ・アングリーインチ。
この作品は私の心のバイブルで、これを観ると内容はともあれ、自分らしく強く生きよう!と自分を奮い立たせる事ができるわけで…。
そんな影響力がある素晴らしい作品だから
もちろん舞台化も何度もされていて、日本版で初演されてからかれこれ今回の舞台化で日本版のヘドウィグが5代目になります。
超とにかくこの作品の楽曲は生で体感したいから
舞台は絶対観に行きたいと思っています。
おっと!ここで私があまり若くないのがバレますが実は初代ヘドウィグから見続けています。
ですが2021年。日本版のベドウィグの舞台が
発表されたと同時に絶望した……。
丸山隆平主演……。
え、関ジャニ……。
これ、一般のヘドウィグファン(私)にはチケット行き渡らないのでは?!とむちゃくちゃ絶望の縁に立たされた。(丸山隆平には罪はない。)
果たして、楽曲(グラムロック)の素晴らしさが関ジャニファンに伝わるのだろうか…。その前に観れるのか…。私。などと。
ザックリと歴代のヘドウィグの印象を。
初代三上博史⇒本当に映画さながらの美しさと芯の強さで当時仙台で観賞しましたが客席を練り歩く演出でとてもいい匂いがして真近を通った時に白い太ももをガン見した記憶。
2代目山本耕史⇒めっちゃガタイがいい!うーんイメージが…?!と思ったが思った以上に歌が上手くて感動しました。後にきのう何食べた?の小日向さんでヘドウィグの経験がめちゃくちゃ活きたのでは?
3代目森山未來⇒申し訳ないけど1番思い出したくないヘドウィグ。素敵で迫真な演技だった!けど!けど……。森山未來や作品に罪はないけど、ヘドウィグの世界観を震災後の日本にされたのは言いたいことはわかるけどいろんな意味で悲しかった。演出でこうも変わってしまうのか。イツハク役の後藤まりこもなんか違った。(ほんとゴメンなさい。)
4代目浦井健治⇒そうそう!オリジナルへの回帰。ヘドウィグはそうでなくっちゃ!!もはや、女王蜂アヴちゃんのイツハクの成長物語。華やかで煌びやかでまさにグラムロックだった。そして浦井健治の歌唱が最高!!!
からの5代目丸山隆平。
お茶の間目線でしか丸山くんを知らないので
正直、ヘドウィグのビッチでしょうもないアバズレ感が…イメージ的にピンと来ず…。
関ジャニ聴いても、歌が上手くて歌声優しいイメージしかなく大丈夫だろうかと……。
アバズレになってもファンの方々が受け入れてくれるん??って疑問に思うことが多く、この目で丸ウィグを目撃せねば!!と思いました。
幸運にもHP先行でチケットが取れたのでいざ参戦!!!まさかの2階席最後列!!でも入れるだけでも有難い。
私の不安は丸ウィグだけでなく、共演のさとうほなみさんもで小柄で華奢な彼女にイツハクを演じられるのだろうか……。
でもこれらは無駄な心配だったけど。
まず、日本版の舞台で初の本家ジョン・キャメロン・ミッチェルの演出でそれはもう素晴らしかった。
歴代ヘドウィグは劇中歌を日本訳詞で歌ったりもあったけど、丸ウィグは全曲英語で歌ってくれた!!
そして内容がわかるようにパンフに訳詞が書いてたりモニターにヘドウィグの世界観を表すイラストと共に描かれていたり、初見の方でもわかりやすい仕様に!!!
この物語はロックミュージカルと一言で片付けられるような簡単なストーリーではなく、とても哲学的で精神的なものなのでそんなわかりやすくしてある演出が素晴らしかった。
そしておちゃらけた寒いギャグを言ってもめげない鉄のハートが丸ウィグらしい、新しいヘドウィグを見せてくれた。
変なことを言っても、お下劣なことを言っても許されるのはみんなから愛されてる丸山くんあっての事。真実の己の姿と対峙する丸ウィグはベースを弾きながら(このベース!番宣でおしゃれクリップに出演してた時に紹介してたベースだ!!!)
歌唱したのは驚くことに涙が止まらんかった。
クールでセクシーななんか憎めないわがままビッチのヘドウィグを。あたたかい優しい雰囲気で見守られている感じがとても良かったです。
イカついイメージのイツハクも心配しかなかったけどとんでもないパワフルでかっこよった。
そんなわけで、過去最高に不安で満ち溢れていたヘドウィグが過去最高に素晴らしい舞台でした。
丸ウィグも劇中ボヤいてましたがこのエンタメにとってはとても残酷で過酷なこの時代に、全公演完走するためにご尽力いただいた、スタッフキャストバンドのメンバーには感謝しかないです。
ヘドウィグ…そしてグラムロックの素晴らしさを新たな形で人々に幅広く伝わる機会を設けて下さってありがとうございました。
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