![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/150939194/rectangle_large_type_2_d0ea92a1bbd94d08c16da731bad1bfe4.jpeg?width=1200)
窓際のおっさん88 あの人は良い人だから?の罠(1/4) ヤバイ奴ほどやたらと良い人呼ばわりされてないか?
最近はかなり減ってきたように思うが、おっさんが若かりし頃(15~20年ぐらい前)は、何か集団に所属すると、真っ先に新参者にちょっかいを出してくる人が居て、新参者はいきなり面食らうといった場面が良く見受けられたものだ。
大声で推しが強く、やれ俺たちのグループに入らないかとか、やれこの課は大変だけど仕事覚えれば楽しいだとか、早速だけど飲みにいかないかとか、いきなり新人を私兵の如く扱い、妙な仕事を提示して「手伝え」だとか。。。
またそんな時、必ずその問題者の取り巻きか、直属の上司などで立場上問題者を自身の預かりとしている人がこの一言を言う。
「あの人は良い人だから」
言うまでもないが「悪く受け取らないで」という圧力を込めたメッセージである。若ければ若い程、そしてこれからこの組織になじもうという意識が強い程「はい、そうですね」としか返せない一言であった。
15年ぐらい前までは職場内でのコミュニケーションは無駄に活発なことが良いとされ、自己開示も含めて、妙に深い付き合いを求められた背景があったように思う。
故にその状況を良いことに、変な奴がいきなり懐に入って仕掛けて来る事態。そしてその様子を見た関係者が「あの人は良い人だから」という旨の鎮静剤的一言を入れてくるという動きが繰り返されていたように思う。
なんとも芝居がかっているというか、面倒な時代だった。
近年は人との距離を適切にし、コンプラ上、推しの強い人は鳴りを潜めるようになり、段々と面倒な我慢をしなくて済むようにはなってきている。
好ましいことだが、「あの人は良い人だから」という一言だけは、同じく問題者の周囲でしょっちゅう聞こえてくるのではないだろうか。
今回は「あの人は良い人だから?の罠」と題して、あえていい人呼ばわりされている人ほど気を付けた方が良いという話を、おっさんの体験談を交えつつ、注意喚起したいと思う。
<基本は変な奴ともみんな仲良くの国>
学校では「みんな仲良く」と習い、大人になってもその癖が抜けきらないという人は多いと思う。特に若い人や、教育関係者に近い立場の人は、人を選んではいけないという意識で動いていると思う。
だが現実問題、人には合う合わないの話があるし、何処に行っても問題者とされるような、面倒くさいコミュニケーションスタイルの人も居る。
そしてこのギャップを埋めるためにしばしば用いられるのが
「あの人は良い人だから」
の一言ではないだろうか。
では、おっさんが実際に耳にした時のことを2つほど紹介しよう。
<①労働組合で有名な悪徳書記長が やたら良い人呼ばわりされていた>
水道で働いていた時の事、新人として配属された課で、いきなり労働組合の書記長と同じ職場になった。その書記長は10年以上同じ課におり、通常3~4年で異動するのがセオリーであるところを長居していて、周囲からもその異様さが目立っていた。
遡るとどうやら、面倒な事をやらかして今の課に配属され、同時に労働組合の部屋がすぐ隣にもあったことから、本人が強く希望して、現状維持が続いているとのことだった。
今の時代に、労働組合の活動に熱心であることからお察しではあるが、我儘で権利意識が強く、組合を通じて大小の要求を通してきた人物だった。
それが組織全体のためなら良いが、自分の手柄のため、自分の利益確保のため、果ては組合費の一部を自分の趣味のために捻出するといった逸脱行動にすら手を染めており、一応公の組織としては非常にモラルの低い人物であった。
おっさんも、いきなりその男から「組合入って、組合入って」と執拗に言われ、周囲も気圧されて入っているので仕方がなく入ったが、実態があまりにも酷かったので、1年未満で三行半を叩きつけた。
その時に、まず当時の組合幹部から「あの人は良い人だから」と言われ、うまく付き合うように諭された。
おっさんはそれでも脱退の意思を固辞した。案の定問題の書記長に小部屋に呼び出され、助けてやらないぞとか、恥をかかせやがってなどと詰め寄られ、政治の話などもグダグダとされ、以後嫌がらせも受けた。
そしてその様子を見た、今度は書記長の直属の上司から「あの人は良い人だから」と全く同じことを言われて、うまく付き合うように諭された。
更に、当時おっさんが仲良くしていた課長代理が居たのだが、その人からも「まあ分かるけど、うまくやっといても良いんじゃないか?」と、ややおっさんに寄り添う姿勢は見せたものの、やはり同じことを言われ、諭された。
次回に続く