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彷徨うおっさん112 いい加減気が付けよ共感のまずさ(4/4) 所詮共感論もビジネスだろう

 前回は、共感がもたらす残忍さが、子供にも向けられること。そして、そんな共感共感の思想を妄信した結果、多くの男女が、愛情への認知を歪ませ、男が女を警戒するようになっていった現状を述べた。

 最終回の今回は、共感論は金儲けだろうというおっさんの持論と、そんな思想で世界が良くなったかの問いかけ、そして本来はどうあるべきかについて述べ、締めくくりたい。

<金儲けのトンデモメソッドが流行る一方で、大人が持つ愛情はあまり紹介されない>


 怒らずきちんと相手に説明して、一人でも自分を俯瞰して冷静に考え、自立した人間として純粋に相手を愛せる。そんな人も時には居るが、その生き方はあまり紹介されない。ある意味普遍的なもので、商業的には目新しさが無いからかも知れない。

 一方で「男が悪い」と叩いた方が面白くて本も売れるし、ある意味新しい切り口にもなろうものだから、あんなトンデモメソッドが流行るのだろう。
 武器や麻薬を売って金を儲けるのは許せないが、麻薬劇薬同然の思想の流布は自由というわけか。。。

 話が逸れたが、これこそが愛だとか、男の役割だとか、女はこういう生き物だから仕方がないだとか、

 共感論もつまるところは金儲けではなかろうか。


 劣悪な思想を広める教祖様に共感して、金を払って男女を分断させている。本当に男女仲良く世の中を良くしたいと思うのであれば、雑なカテゴライズを常に疑って、自分で考え、模索して欲しいと、おっさんは騙されている女性たちに思う。

<男に共感を大事にせよと発信したことで、何か変わったか?>


 女性差別撤廃とか、男性脳が社会を侵食しているなどとのたまう、一部のナンチャラ科学コメンテータやら、過激なフェミニストほど、前述のとおり、商業的に成功して幅を利かせ、共感共感と今日もまたのたまっているように思う。

 だが述べてきたとおり、共感には種類があって、情動的共感は有害な面もある。そこをフェアに訴えて分析し、その上で共感の大事さを述べなければと思う。

 にもかかわらず、今日も「共感=善」とだけ煽って、女が免罪符的に強権を振りかざし、男女が分断する構図を容認し続けている。

 なんだかんだ、結局やっていることは、彼女らが過激に否定し続ける、旧世代の封建的な男性の裏返しでしかない。


 むしろ全員が結婚し、横並びで成長し続けることができた戦後から1970年代ぐらいまでの方が、一面マシですらある(とはいえあの時代も、総合的には落ち着きがなく、いい時代とは思えないけど)。

 繰り返すが、共感という綺麗な言葉をうまい事利用して、現役世代の愛情の芽生えそのものすら、自分の商売のネタにしている連中が居る。そうした連中が旨い事メディアに取り入って、被害者を名乗る女性たちを味方につけ、都合の良い理屈を一方的に世に流布した。

 そんなつまらないものに惑わされ、不自由で不幸せな人生を歩むのが共感なのだろうか。

 あなたもそうよね、たいへんよね、みんなみんな被害者なのよねと、確かに共感には違いないが、

 被害者でい続けようとし、男を屁理屈で転がそうとする発想は、あまりにもさもしい。


<どうすれば共感のまずさから抜けられるのか? 後半おすすめ書籍も>


 時代は繰り返すのだろうか。
 男女には確かに違いがある。だが一方で同じ部分も数多くあり、個性による差の方が圧倒的に大きい。
 にもかかわらず、文化的にも生物的にも、男女という違いだけで大きな差異があるかのように言われ続けている。そして

①  その妄信が強ければ強い程、表面上の待遇を改善したところで、所詮はどちらかに対して差別的になる。
② 男女の違いなどというありもしない答えを探して、する必要のない配慮や態度を求められるようになる。

 なんだこの状況はと思わないだろうか? 

いいかげん気がつけよ共感のまずさ


 共感することが正解ではない。問題解決をすることが悪いことではない。また、それが男女を明確に分かつ特徴にはなり得ない。
 律義にも、頭のおかしい人が考えた雑なカテゴライズの中に自分を充て込んで、その中で解決策を探そうとして、最後は耐え切れず窒息し、いつまでたっても幸福にたどり着けない。それでも共感が大事だというのだろうか。

彼女や妻が悩んで相談してきたり、やらかしておかしなことを言っていれば、気にせずハッキリと「こうしたら良いと思うよと」伝えたらいい。 

男に話を聞いてもらいたいのであれば、共感がどうこうと意味不明な理論を振りかざさず、一人の人間として対等に接すればそれでいい。


 例えば、エーリッヒ・フロムの「愛するということ」という本が、1956年に出版されている。

 半世紀以上も前の本だが、そこには普遍的な内容が書かれており、いまだに色々な人に読み継がれている。共感についても、昨今のとんでもメソッドとは異なる、とても良い答えが書いてある。

 そうした良書をむしろ信奉し、本当の大人を目指さなければ、今太字でシャウトした内容すら、実行するのに勇気が必要かも知れない。
 繰り返すが、いい加減、共感のまずさに気が付かなければ、男性は勿論、女性もこの先不幸になっていくと思う。

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