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読了のおっさん37 ハイスコアガール (押切蓮介/ビッグガンガン)
今日も、おっさんが全巻読んで面白かった漫画をご紹介です。
個人の感想であり、感じ方はそれぞれなれどご参考に。
概要的なネタバレは含みます。
ハイスコアガール(押切蓮介/ビッグガンガン)
2010年~2018年 全10巻(完結)
■ タイプやテーマなど
アーケードゲーム、おじさん向け、少年少女、恋、努力、趣味への没頭、憧れ、抑圧、格ゲー、ストⅡ
■ 簡単な内容
ゲームセンターを憩いの場と呼び、ゲームに明け暮れる小学生、矢口春雄(やぐちはるお、通称ハルオ)は、同じ年齢で天才的なゲームの腕を持つ少女、大野晶(おおのあきら)と出会い、圧倒される。
ハルオは晶に勝利すべく、得意の格闘ゲームの練習に明け暮れるも、大金持ちの令嬢である晶とは度々すれ違う。しかしそんな中で、本来はゲームセンターなど御法度の晶と、時には遠方のゲーセンに出かけ、時には一緒にゲーム大会で優勝を競うなどして、少しづつ関係を深めていく。
■ 読みどころ
ストⅡを始めとする、90年代に一世を風靡した「格ゲー」をテーマとしており、この頃に主人公らと同世代だった人には非常になじみ深い設定である。
アーケードのみならず、家庭用ゲーム機についても描写がある他、各ゲームの攻略法や技のコマンド入力、ひいてはゲームイベントなど、当時を思い起こす内容が目白押しで、やはり刺さる世代には非常に刺さる内容である。
また、主人公とライバルの女の子、そしてもう一人ゲームにのめり込んでいく女の子がいて、彼女たちとのゲームバトルや遠出(デートなど)、その後の恋愛展開もまた毎度気になって読み進めてしまう。
■ 雑多な感想
ストⅡ、餓狼伝説、サムライスピリッツ、ヴァンパイアハンターなどなど、おっさんが兄や友人とのめり込んだゲームが多々出てきた。
おっさんが当時を振り返ると、当初は友達付き合い(いわゆる社交)としてスタートしたものでもあった。しかし慣れてきて一先ず全クリア、そしてそれなりの対戦ができるようになってくると案外楽しいもので、本作を読んでいて、当時の友達や、気になる子がもし居たらこんな具合に一緒にプレイしていたのかなと、思い出や妄想が沸き上がってくるようだった。
また、当時はこれらのゲームを遊んでいたのはほぼ男の子で、女の子のプレイヤーはあまりいなかったのだが、創作とは言え(あるいは実際にいた人がモデルかもしれないが)、女の子がゲームに大分絡んでくるという展開がある意味新鮮であった。
主人公ハルオのライバル、大野晶は、劇中殆どしゃべらない上に、成績優秀スポーツ万能のお金持ちのお嬢様という、当時少年だったおっさん達の、一面における理想を最大限詰め込んだような設定で、あり得ないけど心地よいキャラクターである。
また、ハルオに影響されてゲームを始め、ハルオが好きになってしまうというもうひとりのヒロイン「日高小春(ひだかこはる)」が途中から登場し、ゲームでのぶつかり合いと共闘、趣味への喜びと感動、そして大野晶との三角関係が繰り広げられ、ゲーム抜きでも毎度飽きずに読めてしまう。
■ その他
アニメ化されている。こちらは未視聴だが、喋らない大野晶にちゃんと声優が付いているので、劇中で唸ったり「もがー」と言って何かを食べたりするシーンが
再現されているに違いないと思うところだ。
時々ハルオ達の脳内でしゃべりだす格ゲーのキャラクター達(ガイルとザンギエフ)もどうやら声が着いてしゃべっているようなので面白そうだ。機会があったら見てみたい。
また、続編としてハイスコアガールDASHが連載中である。チラ見するとアラサー(28歳)になった小春がそのままゲームをしているようだ。
この時代もストリートファイターシリーズなど、最新の格ゲーはまだまだリリースされていたはずで、アーケードゲームの歴史全体で見ても、画像表現や操作性、
ゲームシステムなどの全てが円熟期に突入していたと思う(あくまでおっさんの感想です)。
現在8巻まで見たが、あれからヒロインたちとの関係性がどうなったかも気になる。今後の連載にも注目したい。