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彷徨うおっさん101 松井一郎氏の斎藤元彦氏擁護に見る 政治実績の違和感(3/4)

 2回にわたって、斎藤元彦氏を長く擁護してきた松井一郎氏の発言に、おっさんが疑問を持ったことを書いてきた。

 そのうち前回は、知事報酬退職金カットの是非について、良し悪しや、高給であるべき理由も述べた。

 今回はその続きとして、松井氏の意見には無かった、斎藤元彦氏のその他の政治活動について、私見を述べたい。

<その他実績にも。。。うーん>


 前回までに述べた、松井氏が主張する斎藤元彦氏の成果・実績について、仮に大いに評価すべきだと世論が認めたとしても、やはり多くは、井戸前知事の事業をちゃぶ台返ししてばかりの、ダメな仕事ぶりのように思う。

一番大きいのは新庁舎建設の凍結だろうか。。。

 これも「無駄を削減しました」という、単純すぎるメッセージを有権者にアピールしつつ、「前の知事とは違うのだよ」と、これまた繰り返すが単純すぎるメッセージを有権者にアピールするだけの愚策であったようにおっさんは思う。

庁舎を新しくするというのは容易ではない。

 何年も調整が必要なことでもある。自治体や取り掛かりタイミングによっては、下手をすれば10年ぐらいかかることだってある。

 その間に時代は移ろい、職員の働き方、県民にとっての庁舎の使い心地、各種法令との整合性、先進的な行政との乖離などが生じてくる。
 いつだってハコモノ大改修は、いよいよ限界だ、いや、限界などとうに超えた、という時期になって、ようやく「施工着手」というのが、多くの自治体のあるあるの現状であると思う。
 そうしたやむをえない鈍足の事業から見ても、既に回っている大プロジェクトを、むやみやたらに凍結することがどれ程ダメージが大きいか、ちょっと考えれば、分かろうというものだ。

 この案がもしまだ、計画スタート段階であり、より優先すべき事業があるというのであれば、凍結の判断も評価できたかもしれないが、既に旧庁舎が取り壊されており、新庁舎の設計・調整・計画まで進んでいた話でもある。

 それまでの積み上げ自体もまた、当然、大事な「財産」であるのに、それを活かさず、単純に凍結したからと言って成果でもなんでもありゃしない。


 センチュリー廃止の件と根っこは同じだが、規模を大きくしただけで結局、「今ある資産を有効活用できていない」「むしろ資産をドブに捨てただけ」という判断におっさんは思う。

 東京で言えば、豊洲移転を難癖付けてを渋ったり、環状線の工事を遅らせたり、

 かくも一部の政治家はパフォーマンスのために「無駄無駄無駄ァ」と常套句を叫んで不安を煽り、住民を騙して支持を得た挙句、積み上げてきたものをドブに捨てる。あまつさえ「自分は県民のためにいい仕事をした」と強弁しがちだから、始末に負えない。


 告発文で憤死したとされる方もまた、このパフォーマンスの類型による犠牲者と言えるかもしれない(詳細は告発文をご覧いただきたい)。

 前任者がとんでもない悪政をしていたならまだしも、前知事は一定の支持と評価を受けていた人物でもある。その人の成果を可能な限りと言っていいぐらい、斎藤政権は批判してしまっているように思う。
 これではよもや、批判が目的になっていて、政治でも何でもない。成果だなどと軽々しく言えないだろう。

<本質を捉えない有権者も悪い>

 近年は緊縮財政について、疑問を投げかける識者も出始めた(同様の考えの政治家も増え始めた)。


 借金は悪い、国は財政破綻寸前だ、政治家や公務員が給料高いのはけしからん。そして財務省は増税すれば、それを成し遂げた職員と政治家が出世する。そんなことを何十年と続けて経済は停滞し、悪徳政治家がはびこり、公務員の質は低下した。

 一方で選挙は、何年経っても政治と金の話ばかりで、有権者は経済財政や、叡智人徳を判断せず、表面上のお行儀の良さや、知名度のみを手がかりに、投票し続けているように思う。

いい加減気が付いて欲しい。そうじゃないのだと。


 政治家は贅沢でも良い。派手でもいい。大金持ちが政治家やって毎日豪華ディナーで何が悪い。友達グループ、或いは親族が大会社を経営して影響力があって何が悪い。

 無論、一定の歯止めやルールは当然必要だとしても、金持ちが政治家をやること自体や、くだらない枝葉末節の贅沢な振る舞いへの揶揄と中傷、果ては隠れて風俗でエッチしたとか、綺麗な愛人がいるとか、そんなくだらないことばかり批判して、庶民感覚がどうとか言っている。

 だから、正しい候補者を選べないのではないだろうか。 

 経済を回した。地域を豊かにした。住みよい街にした。安心安全を確保した。大事なのはそこではないだろうか。


 子供にも分かるようなマニフェストや、きれいごとばかり口にする政治家を有難がっているかぎり、我々は再び、斎藤元彦氏のような「道義的責任」すら理解できない子供を、有権者は首長にまで祀り上げてしまうだろう。

繰り返すが。。。
経済を回した。地域を豊かにした。住みよい街にした。安心安全を確保した。大事なのはそこではないだろうか。


センチュリーやめて、報酬減らした?
ハッ! そんなんで地域行政が成熟したり、住民の満足度なんて上がるかよ!

次回に続く

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