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陰謀論者の熱狂(5/5)
■ その後もやはり県政は空転、そして起こった公職選挙法違反疑惑
それでも民意で選ばれたのは重い。故に選挙直後は、やりづらかろうと徹底的にそのまま行ってくれと筆者も思った。
そうして追いかけるのをやめたが、一月もしないうちに今度は公職選挙法違反疑惑である。
思うに本当に県民の事を考えているのであれば、このような事態にならなかったのではなかろうか。
話がやや飛躍してしまった上に脱線もするが、選挙制度も含めてもっと勉強して課題を拾い、もっと周囲とも打ち解けて意見を取り入れ、うまく行かないことも受け止め、譲ったり協力する中で喜びを感じられるような生き方であれば、そもそも議会の全会一致不信任や、その原因となった数々の疑惑、離反行為、そして公職選挙法違反もなかったように思う。
単純に人間的問題での統治の失敗だったように思う。
そして、有権者はその問題よりも、陰謀論にフォーカスしてしまった。有権者が知事の統治能力や人間性について、もう少し気を配っていれば、陰謀論という熱狂に負けなかったようにも思う。事態の根本は、恐らく以下で首長経験もある人物が
述べているような内容なのではないか。
兵庫県知事選、斎藤氏が再選確実 出直し選で返り咲き SNS活用し稲村氏に競り勝つhttps://t.co/CT8FiznSaA
— 橋下徹 (@hashimoto_lo) November 17, 2024
➡ 民意は大変重いものですが、僕は引き続き斎藤さんは権力者として不適格であることを主張し続けます。
パワハラ・おねだり・公益通報者保護法違反を理由とするものではありません。
知事の実績を評価する声も大きいが、それ以前という事ではないのだろうか。あまりにも混乱が長すぎる。
■ カルトや宗教は嫌うのに陰謀論にはコロッと騙されるのか
筆者の某知事への意見について批判はあるだろう。だが、陰謀論は陰謀論でしかない。判断が難しい局面は多々あるものの、やはり陰謀論の採用はリスキーだ。
日本人は宗教や、特にカルトへの嫌悪感は大きい民族であるように思うのだが、何故か陰謀論の類は大好きだ。妙な占いや性格診断など、雑なカテゴライズにも引っ張られる傾向があるようにも思うが、それと似ているようにも思う。
白黒つける必要はないのに雑にでも良いからカテゴライズして白黒つけたがりすぎる。そして遂には、統治能力や人間性といった重要な評価要素を度外視してまで、一心不乱に一つの意見を信奉し、それ以外を排除するきらいがないだろうか。そんな都合の良い陰謀論が早々成り立ちはしないのに。
今後もネットの拡大と同時に、同様の政変や事変は怒るように思うが、その度に冷静なジャッジが必要だろう。事実は全部見えないし嘘も多いのだから、テレビが悪い、ネットが信用できるなどと安易にカテゴライズして決めつけるのはそれ自体筋違いである。
幅広い普遍的な経験や、組織学・心理学・人間学といった確立された理論で、正しく事態を推理せねばなるまい。