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陰謀論者の熱狂(4/5)

■ 本件はあくまで推察であるが、陰謀論よりはマシと信じるものである

 前回までの話は無論、筆者の「推理・推論」に過ぎない。
 だが、表面化している事実から、次の首長をどうするか判断しなければならないとしたら、推理・推論するしかないではないか。
 そして推理推論の域を出ない状況では、組織考察、人間考察を大きく無視した陰謀論を信じる方が余程リスキーと筆者は思う。

 元局長の処罰と自殺についても疑惑や疑問が多く、軽々に判断はできない。

 某ナントカ党のナントカさんが、知事選挙で立候補して、自身ではなく他候補の援護射撃をしていた時に、かなりセンセーショナルな内容を流布し「テレビメディアは信じられない」等と所謂プロパガンダを行なった。
 この後に世論が動いていったようにも思うが、後に証拠として不十分である等と当人も弁解し、嘘も方便とまで述べている。そして逆に別件では名誉棄損とそしられて、某委員長らの被害も受理されている(今も賛否両論ではあるが)。

 筆者は、どちらにせよあのような内容を過剰に鮮明に流布すること自体が異常であると鼻白んだものだ。某知事を一方的にたたくメディアに違和感を感じた人も居るだろうが、筆者が一連の件で最も違和感を感じたのはこの瞬間である。

 仮に暴露内容が事実であったとしても、自殺まで行ってしまった事に知事の責任は一定存在する。部下なのだから。
 過激にも「勝手に歯向かって、勝手に自殺した」とまで言う人も居たが、そこまで極悪人だったのか。むしろ本件について一貫して「道義的責任が分からない」「法的には問題ない」と繰り返す人の方がちょっと怖い。

 対抗馬が誰であれ、元局長が仮にエッチで公務員失格であったとしても、知事はとてもではないが支持などできない。もっと他に言い方なり、有権者へのアプローチ、部下へのフォローの仕方があったと思うのだが。

 某知事の罪がまったく無かったとしても、職員や議員が、知事との対話の度に大変なストレスを被っているのは、百条委員会の中継でもかなり伝わって来た。利権を守るために知事を集団でいじめ倒していたようには見えなかった。

 皆言葉を選んで慎重にやっていたし、知事と発言が噛み合わず首を傾げたり、不快感を表す議員もいた。これを見るに、恐らく再選しても、意見のすり合わせや意思疎通は困難だろうと、有権者は推察できただろう。

 にもかかわらず、もう一度某氏を知事に推した有権者達は、どうにも冷静さを欠いているように筆者には思えた。良し悪しや有罪無罪以前に、この選択はいったいどうして起こったのかと。

次回に続く

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