彷徨うおっさん149 おっさん達をイライラさせる若手の言葉と態度(前編) お友達の距離感と子供の態度
最近の若い人はと言いたくないのだが、歳をとると言いたくなってしまう。かつて自分が若い頃にきちんとできていたかと言うと怪しいし、野暮ったさを抑えて、一定水準の魅力や自信を放っていたかと言うとそうでもないのだが、やっぱり若い人の空回りや不足、無作法は、歳を取ると目につくものだ。
いきなり言い訳がましい事ばかり述べたが、こんなおっさんでも「今の若い人よ、できればもっと大人になってくれないかな。」と言わせてもらいたい。
今回は「イライラさせる言葉と態度」と題して、最近おっさんが若い人からかけられた言葉や、不快な態度について列挙しつつ、思う所を述べたいと思う。
※ おっさんはマナー講師ではない。だからこれが正解だというつもりもない。
ただ、おっさん(40代ぐらい)は、こういう言葉や態度に不快感を示すのだと知って欲しい想いはある。
<〇〇じゃないですか~?>
最初の例なので例文を書いてみよう。相手先と何度か打合せを行い、では今後どうするか、20代若手社員が40代の上司・先輩に相談を持ち掛けるという場面にて。
若手「この間、××商会の××さんがぁ~、例の件で××を持ってくるって言ってたじゃないですか~?その件について確認なんですけどぉ~、ウチも受け入れ先に連絡しておく感じですかねぇ~?」
言葉のチョイスも間延びした喋り方も、なんとも不快だが、もしイラつかせないように言うならこうだろうか。
若手「今度の××商会の搬入の件なんですが、搬入先に念のため連絡しましょうか?」
原文のイライラポイントは色々あるが、この「〇〇じゃないですか~?」は特に耳障りだ。共感を求める言い回しでもあるので、相手に気を遣わせるべく言葉が纏わりついてきて、なんだか失礼な感じがする。
そういう意味じゃないよと反論もあるかもしれないが、仮に原文を丁寧な言葉に書き換えるとこうなる。
若手「先日、××商会の××様が、お話の中で××を搬入するという手はずにすると、発言していたのはご存じですよね? その件で確認をしたい考えです。当方からも受け入れ先へ一言連絡を入れておくべきだと思うのですが。。。?」
こう言い変えればどうだろうか? 単語はマシになったとしても、やはり鬱陶しさがあると気が付くと思う。詳述すると、
① 一緒に打ち合わせたから概ね「把握している筈ですよね」などと、いちいち言質を取るような言い方をするもんじゃない。
② 思う~ではなく、あんた、分かっているなら提案せえ。(結局許可なり後押しが欲しいのはわかっとるわい)
それでも気にしすぎだと言われれば、もう何も言えないが、一回一回の対話に、若手自身も、受け手の上司も、感情を殺すための余分なエネルギーを使っている会話だと、おっさんは感じる。
加えて原文としての「〇〇じゃないですか~?」という言葉は、距離が近くて纏わりついてくる感じが強くなる。
とにかく分かって欲しい、こっちを向いて欲しい、同じ目線で話がしたいという雰囲気、つまり「お友達の距離感」を醸しているのである。
ビジネスで、それほど親しくもない相手、しかも自分の子供ぐらいの若い職員に、そこまでにじり寄ってこられるのが、おっさんは不快なのである。
<えっと~>
言葉に詰まったり、一時思考する時につい出てくる言葉である。少々偏見も入ってしまうが、声量が大で、甲高いトーンで「えっと~」を連発されると、非常に子供っぽい印象を受ける。ビジネスなので子供とやり取りしたくないなという想いはある。
「えっと~」ではなく、せめて「ぇ~…」と小さく漏れるように。或いは無言で怨霊を殺した浅い深呼吸気味の吐息「スッ…」などに切り替えるならまだ良い。無論、いずれも芝居がかった雰囲気ゼロで頼みたい。
そもそも、落ち着いて要件をシンプルに頭でまとめてから喋ればいいと思う。頭の中でまとめる作業は、才能もあるが訓練である程度は改善可能である。訓練を重ねれば「えっと~」の回数は格段に下がる。
ゼロ回にせよとは言わないが、会話中に何度も「えっと~、えっと~、えっと~」と繰り返されると、まるで小中学生と問答をしているような気持になる。とにかく会社で子供のままはやめて欲しい。子供っぽい「えっと~」は止めてくれ。