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ホモ・サピエンスの歴史の長さを視覚的にイメージできるようにする
現生人類ホモ・サピエンス・サピエンスがいつ誕生したのか、どのデータを使ったらいいのかいつも迷う。
古生代・中生代・新生代などの地質年代はだいたいこの辺ってのはわかるんだけど、人類になると、いつもさっぱり。
いろいろ新しい学説が出てきて、あれこれ書き換えられそうだし。
とりあえず、ウィキペディアの人類の進化の項目から引用することにする。
ヒト属(ホモ属)はおよそ200万年前にアフリカでアウストラロピテクス属から別属として分化し、ヒトの属するホモ・サピエンスは40万から25万年前に現れた。
ここでは一番最近の25万年前としよう。
視覚化するには年表にかぎる。
1万年の幅を1メートルで書けば、25万年はちょうど25メートルプールの端から端までになる。
1000年は10㎝だ。100年=1世紀は1㎝。10年ひと昔は1mm。5年が0.5mmのシャープペンシルの芯の直径だな。
初の中華統一を目指す『キングダム』の時代は今この瞬間から25㎝と離れていない。
また、18世紀後半の産業革命は3㎝と離れていない。
ちなみに地球の歴史は46億年。46億[年]÷1万[年/m]=46万[m]
46万mとは460㎞だ。マラソンのさらに10倍以上の距離の年表が必要になる。だいたい東京と大阪を結ぶくらい。
人類の歴史がいかに短いかがわかるが、さらに今のような生活様式がいかに短期間に起こっているかもわかる。
電球が発明されたのはまだ1㎝ちょっと前の話。蛍雪の功なんて故事成語もあるが、それも4世紀の人の話なので、15㎝よりは先だけど20㎝よりも手前の話。
あ、それから江戸時代終わったの1.5㎝くらい前の話。
もう一度言います、現生人類の歴史は25mプールです。
プールサイドにいる自分をイメージしてください。
氷河期が終わったのが1万年前、1メートル先。
それまではほとんど狩猟・採集時代(異説ありそうですが)。
今の世の中が人類の歴史の中でいかに特殊で短い期間なのか。
これらは、人間が引き起こす多くの問題で、大前提としたいところ。
人間がどうあるべきかの前に、ヒトがもともとどういう生き物であるか、その土台をふまえないと、その上の建物はすべて簡単に崩れ去る。
なお、ホモ・サピエンスの歴史の中で、現代がいかに短いかを強調したかったので、ホモ・サピエンスは25万年前からを採用した。40万年前からを採用すれば、現代が比率的にさらに短くなる。
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