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北海道だからできた。北海道だから怖かった。人生初体験の連続。最後の関門編、そして世界三大夕日の一つへ

怖かったのは、一つ前の以下の記事に集約される。

もう後は、最後の関門だけ。その関門とは、

ガソリンスタンドに寄って、ガソリンを満タンにすること。

レンタカーを返すもあるが、まあ、こちらは、車庫入れは軽自動車だし、駐車場の一番端だし、なんとかなるだろう。

え?なんだ、たったそれだけのこと?と思ったアナタ。

まずは以下の記事までさかのぼってお読みいただきたい。

ガソリンスタンド、未体験ゾーンなんだよ。

振り返ってみれば、ガソリンスタンド、親父の車で、親父が助手席にいる時に行ったことはあったかもしれない。しかし、そのときは、まだセルフスタンドというものがない頃だった。

今どきのガソリンスタンドというものをまるで知らない。

それに、ガソリンスタンド、レンタカーを借りた場所の近くで、どこにあるの?

釧路に滞在過去から通算5日目になるが、道を歩いていて、ガソリンスタンドは特に目に入らなかった。必要ないので意識もしないからな。

釧路をセットするべくカーナビをいじっていた時に、偶然、ガソリンスタンドという項目も発見したので、また適当にいじりながら探す。

石油会社名で検索もできるようだが、なにか特典のカード等もあるわけがなく、どこが安いのかもわからない。知らない。

どこが安いかは調べればわかるかもしれないが、実は、時間が惜しくなってきている。

幣舞橋ぬさまいばしからの夕日を余裕をもって、今日こそ、今日こそ、撮りたいのだ。

時間的には余裕がある…はずだった。

幣舞橋の近く、栄町の中を入っていって、釧路川沿いのところで一度車を止めたんだ。ここに駐車場があることは前回はじめて釧路(どころか北海道)に来たときに知っていた。

無料ならここに止めるつもりだったが、さすがにここは有料だった。

ここでの時刻を記録しておくべきだった。

以下、時刻・時間について推測・推定する。

ガソリンスタンド探しに行く前、最後に撮った写真が以下のもの。

14時16分に撮影。

何を撮ったか、これだけ見たら私もわからないし、すでに忘れていた。1枚前の写真を見たら、アカゲラを撮っていた。塘路駅のすぐ近くだ。あと数分歩いて(その後トイレに入ったが)車に着くところ。

14時半に塘路を出発したとすると、塘路から釧路まで、車での所要時間、以下のサイトで調べると、

38分。もたついたとして、50分ちょっととったとしても15時半前。

それでもまだ日没まであと30分以上ある。前日の釧路の日没は16時10分だ。

余裕でしょ。

実際、カーナビでガソリンスタンドを調べた時刻は15時半頃だったと思う。

余裕だなと思った。

細岡展望台に行ったら確実に時間がなかったこともわかって、なんか、選択が正しかったと納得したところでもあった。

さて、カーナビでガソリンスタンドを検索すると、うわ、いっぱい出てくる。

一番近いところは、というか、おススメのように出たのだったかな、なぜか橋を渡った向こうだ。しかも、スタンドにはいる時は最後、右折だ。これって、交通量が激しかったら、永遠にたどり着けないパターンじゃないか。

解せない。

が、それも面白かろうと、そこにセットする。他のところもなんかちょっと遠い感じがしたせいもある。その次と次に近そうなのが駅の向こうだったりするし。

で、釧路川沿いを走って、栄町に入って、また左折して、幣舞橋を渡りましたよ。

ここは初めて来た6月のとき、歩いて渡ってもいるので、渡った先が上り坂になっている分岐点やその信号が全然変わらないことなども知っている。

カーナビでは、そこをすぐ左と出た。

坂、登らないんだな。

が、そこから先のナビが「ちょっと何言ってるかわからない」

あれ、このあと右じゃないの?左?え?え?

どこか右に曲がるところを見落としたか。

左に曲がって、え?それまた橋渡るの?

ぐるっと回って、結局、また幣舞橋を通ることに。

幣舞橋を過ぎてからまた同じところで左折。今度は注意深く右を見たが、あれ、曲がるところなくない?

またぐるっと回って幣舞橋を通り、また同じところで左折。

あれ?全然わからない。今度は途中でハザードランプつけて、止まった。

カーナビを弄る。

指で地図を動かす。

が、そのせいで元に戻らなくなった。

ええい、もういい。

かまわず出発。

あれ、ナビももうめちゃくちゃ。

もういい、ナビは虫。もとい、無翅。違う、無視。

車自体は20時半まで借りられるので、いったん車をレンタカーを借りた元の場所に戻し、夕日を楽しんだ後、もう一度ガソリンスタンドを探せばいい。

夕暮れになってもさすがにこのあたりならば、エゾシカも出まい。日没後の運転、知らない土地でできればしたくなかったがやむを得ない。

もう同じところぐるぐる回っているので、橋渡ってからもうちょっと行って、適当なところで左に曲がれば、駅前まで戻れる。

多少間違えても、釧路駅から幣舞橋まで1本道の北大通は何度も歩いているし、なんとでもなる。とんでもない方向に行ったら、またどこかで止まって、釧路駅でもカーナビで指定すればいいし。

なんというか、意識がシフトチェンジした。

それが良かったんだろうな。

今まで左に曲がっていたところをさらにまっすぐ行った少しその先、その右側に、あ、ガソリンスタンド!

数学のテストの終了時刻すぎたその瞬間に解法が浮かぶあれと似ていた。

右車線に変更。ウィンカー出す前にハンドル切ってたような気もするが。一応、追突怖いから右のドアミラーは見た。

少し先が信号でしかも赤のため、もともとスピードは遅くなっていた。

しかも信号が変わったばかりなのか、交差点を左折して、こちらに向かってくる車、まだスピードが出ておらず、これならそのままスタンドに入れる!

運が良かった。

昔のガソリンスタンドは、元気な若いお兄さんが誘導してくれたものだが、やはり誰もいない。

ゆっくり敷地に入っていき、どこに車を止めればいいのか、どこでも良さそうだが、一番止めやすそうな一番右端にした。その向こうではセルフであろう洗車している女の人が見える。

止める場所のポジショニングがわからず、適当に止めた。

めちゃくちゃ幅が空いて笑った。

ガソリンを入れるときはエンジンを切るところまでは覚えている。

エンジンを切ったまではいいが、このあとのやり方がわからない。

昔の車は、ガソリン入れるところに鍵を刺して蓋を開けなかったっけ?

もうとにかく分からんので、間違えて爆発しても困るし(大学時代の同級生、稼業がガソリンスタンドの男がいて、ガソリンは常温で発火すると聞いたことある)、事務所の方へヘルプへ。

「すみません。ガソリン入れたことがなくて」

このあとは一人しかいないっぽいスタッフのおばちゃんが親切に教えてくれた。

なんというかなあ、この親切さが、めっちゃ北海道って感じがするのよ。温かいの。あったかいの。ぽかぽかなの。俺の色眼鏡ですかね?

子どものころ、スタンドのお兄さんがやっていたような動作を自分もやった。あ、車のガソリン入れるところの蓋はおばちゃんが開けたけど。

これ、いつ止まるんだろう…全然入っている感じもしないが…と思ったら、やっぱり入ってなかった💦

けっきょく、全部おばちゃんがやってくれた。

「あれ、全然走ってないのね」

レンタカーはじめて借りたこと、運転超久しぶりなこと等々話した。

支払いは楽天カードで。1,000円超えた。1,197円ガソリンってこんなたけーのか。生まれて初めてガソリン代払ったわ。

ガソリンが高くなったとか、円安できついとか、聞いてはいたけど、たけーな。

まあ、最初は無駄に燃費が低い走り方したからな💦

さて、カーナビを釧路駅にセットし、出発。駅前は何度も歩いている道なので、そこからはカーナビがなくても戻れる。

出発した瞬間警告音ピーピー、やべ、パーキングブレーキ解除してなかった💦

レシートを見ると15時45分。実際の時間はどうだったかわからない。

レンタカー屋から幣舞橋まで歩いて10分くらいかかる。急ぐぞ。

どこのガソリンスタンドに着いたのか、結局わからないまま(翌日自転車借りて探したがやっぱりわからず、衝撃の事実を今調べて知ったがそれはまた機会があれば別の記事で)、ナビにしたがい釧路駅前を通り、ナビも終了、無事、元のところに戻る。

車庫入れも、一応できた。ちょっと曲がっちゃったけど。まあ、必要なら後で直せばいい。エンジンを切る寸前、まもなく日没です、ライトを点灯させましょうという音声案内が出て、笑ってしまった。

レンタカーを返却手続するとそれだけタイムロスする。どのみちホテルに帰るもここに戻るもほとんど距離も変わらないので、返却は後回しにしてこのまま幣舞橋へ向かう。

けっこう時間ヤバいぞ。

小走り。

細い月が見事だ。

風景といっしょに撮ろうとして、啞然とする。

広角ズームレンズを車に置いてきた!?

戻るか?

いや、戻るともう時間が過ぎる。

しかし、広角レンズなしでは…。

いったい何のために…。

ふと、リュックを背負っていることに気づく。あ、この中に入れていたんだ。

焦りすぎていて、背中の重さすら忘れている。

撮った写真がこれ。16時3分。

ほら、雲が色づいて綺麗でしょう?

16時5分。ヤバいよぉ。

橋が見えてきた!

おお、いるいる。

撮影時刻の記録、16時6分28秒。

橋の上から。

ウソぉ!!!!!!!!!!

間に合わなかった…。

三度間に合わなかった…。

16時8分46秒
16時19分22秒
16時19分26秒

上の写真を最後に夕日編は終了。改めて調べるとこの日の釧路の日没時間は16時7分。

このあと、この写真の右側でもある釧路フィッシャーマンズワーフMOOへ。

前回釧路に来たときは、この外側でやっている屋台しか目に入っていなかったんだよね。この建物の中のこと、全く知らなかった。MOOってなんだ?くらいで。

明日買うお土産チェックと今夜、ここで食べようと思っているので下見も兼ねて。その前に、この建物のベランダからも夕日撮れるんじゃないかとそれも気になって。

1階のお土産コーナーは店じまいしているところもある一方、2階以上の食事コーナーは17時からのところが多く、これからというところだった。

またホテルに帰ってから調べようと、ササっと通っていくだけにする。

あれ?記憶が錯綜?MOOに日没後に寄ったのは1日目だけだったか?2日目も寄ったっけ?

ちょっと怪しいな。

そしてレンタカーの返却手続へ。

16時34分28秒

借りたのは一番右の車。ちょっと曲がって止めてあります。また、左右の幅が均等ではありません(笑)。まあ、画面向かって右、めちゃくちゃ余裕ありますからね。

月が綺麗ですね。

無事ミッション完了したよ。ホッ。

この記事書くのに先日、スマホの通話記録見たら、16時12分にレンタカー屋さんから着信履歴があったよ。

おそらく、車を置いたものの返却手続をしていないから、心配してかけてくれたんだろうね。防犯カメラに、私が映っていたんだろう。

その時間帯、こっちは見たかった日没ちょっと前から見られず、失意のどん底…は言い過ぎで、ちょっと残念がっていたところだったな。

もっとも、三脚持ったおばちゃんが、さらに私の後に来て「間に合わなかったかー」と言っていたのを見て、お仲間と内心笑ってたけど。

ああ、楽しかったあ~。

自然と声が出ていた。

何度も。

レンタカーという自分にとっては超難関をやり遂げた満足感と開放感も大きかったと思う。

このあと、17時までの和商市場に明日の下見のために行った。

ほとんどのお店がもう終わっていて、なあんだと思っていたら、

おじさんが「ごめん、もう終わりなんだよ」と声をかけてくれて「いいんです、明日の下見です」「朝8時からやってるよ」「朝はホテルのビュッフェなので。お昼に」「シシャモの刺身あるよ」etc.

隣りでは、なんと、刺身が値引きで売ってる。

思わず食い入って見ていたら、おばちゃんが話しかけてきた。

「こっちは200円引き」

刺身が俺を呼んでいる。

ホテルでは22時からお茶漬けサービスがある。つまり、白いご飯はある。

好きなお刺身をこの場で買って、ご飯に乗せて食べる勝手丼は明日の昼に考えていたが、「そうか、お刺身を持って帰って食べればいいのか」

「そうよ」
「あ、でも、おしょう油がない」
「しょう油つけるよ」
「え、ほんとですか」
「わさびもね」

お刺身がいろいろいっぱい入っている1830円からの200円引きの刺身セットに惹かれる。それが3パックあって、どれにするか迷う。

「違いは何ですか」
「こっちは大トロ。あとのは中トロだね」
大トロはパス。
あとの2つは見た目もの問題か。

アワビの貝柱、黄色い方が気になる。

「これは黄色いですね」
「味に違いはないわね」
「なあんだ」
「開けて見るまでわからなくて。なんか黄色いのが出てきたら…(どういう表現か忘れたが、うれしいという内容)」

「お兄さん(といったっけ?)お一人様?」
「お一人様です」
「じゃあ、ちょっと多いかな」
「いや、これくらい楽勝です」

私も黄色いの、なんかいいなと思っていたので、
「じゃあ、こっちで」

許可を撮って写真も撮らせてもらった。

私が買ったのは左上のやつ。

包んでもらっている間、お財布で小銭を探すべくごそごそしていたら、
「1600円でいいよ!」
とさらに30円負けてくれた。

「スーパーで、○○から来たんですけど、よくお刺身半額で買うんです。旅行にまで来て同じような感じになっちゃった」
このときのおばちゃんの笑顔がめちゃくちゃ素敵で、脳裏に焼き付いてる。

これにて、夜ご飯、MOOではなくなり、ホテルで取ることに。

炉端焼きにも惹かれるものの、お値段的にも、お一人様的にもやっぱりこっちがいいかな、ということで、なんだかまた幸せな気分でホテルに帰ることに。

実はもう一つだけ懸念事項があったんだけどね。それはまた別の記事で。

とにかく、北海道、釧路、最高です!

人があたたかい!


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こんとん
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