6年ぶりの旅行を終えて。

親の認知症やコロナ禍、自らの発病などで、すっかり遠ざかっていた国内旅行。

関東方面に3泊4日、今は帰宅の途に就いている。
まだ帰りたくない気持ちと、早く帰って寝たいという気持ちがぐるぐるしている。
明日も仕事。貧乏暇なし。

旅は日常と隔離されてこそなので、本当に楽しかった。
久しぶりに再会した好きな人達と、好きな場所で、好きなものを食べ、飲んで、話をして笑う。時々深刻な話もあるけど、それもまた楽しい。

今回の旅行も、航空券の早割→ホテルの予約ありきで、休みをねじ込んだ。
親には悪いが、ショートステイに4泊すること(本当は1週間とか半月を勧められている)を慣れさせ、その間に行くことにしたのだ。
お互い病気持ちなので、あまり先の予定は考えられないが、半年後くらいならいいだろう。

不在中にお互い何かあっても、仕方ないと腹を括った。そう決意する旅行は、初めてのことだ。

介護と仕事の毎日は、心身が休まらない。
親がレビーの認知症になって5年。その前からあちこち通院していて、その送迎に約5年。
途中で3度も熱中症になったり、軟骨が完全にすり減り両膝がダメになったり、デイの送迎バスで圧迫骨折をしたり…90代は互いに未知の領域だ。

私が仕事に行く日はデイに行く日なので、公休に一緒の休みとなる。でも、ショートステイは違う。行ってもらうのため、納得させるのがひと苦労なのだ。

母と娘は、毒母じゃなくても上手くいかないと思う。相性もあるし、若い時と歳をとってからとは全く違う。
何を言われようとも、娘の私が倒れたら、親は即施設入所だ。今までのようにワガママは通らないし、環境の変化で認知症が進むだろう。

旅行でも、友達とそんな話になった。みんな母親で悩んでいる。
私も、この旅行が終わったら、また介護の日々だ。来月は3ヶ月に1度の、乳ガン検査もある。

人生は長い(と思う)。
母のように長生きはしたくはないが、かといって年金を貰う前に死にたくもない。
これからは、旅行というガス抜きをしつつ、せいぜい1~2年先のことを考え、深刻にならないようにしたい。

そんなことを、空港バスの中で考えていた。

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