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元銀座のママが選ぶ!おすすめギフト!

銀座のホステスさんの源氏名には
必ず苗字があります
お客様に手紙を書いたり
プレゼント(お中元やお歳暮など)
を送る機会が多いからです

そのため
銀座のホステスには
贈り物のセンスというスキルはかなり重要です
ではセンスの良い贈り物とは一体何か
それは「相手をどれだけ想う」
これに尽きます
贈り物をおくる相手のことを「想う」時間が
多いほど喜ばれる品にたどり着くのです

時間がない時や知らない相手に贈る時
例えば、常連のお客様に連れてこられた
初めましてのお客様が
「実は今日誕生日なんだよ」となった場合
タイミングで席を外し
急いでプレゼントを調達します
銀座には贈り物専門店が夜中まで開いています
そのお店に電話して
年齢、職種、立場、雰囲気などを伝えると
何種類かのネクタイを選んで
お店まで持って来てくれるのです
(ブルガリやアルマーニ、ブリオーニまであります)
そこから無難な柄を選びお渡しします
(同時に黒服さんはケーキも手配)
なので実はネクタイというのは
知らない相手、初めましての相手に送る
あまり悩まない贈り物ということになります

値段ではなく
その人とお付き合いが長く
普段から話を聞き
相手の事を想うからこそ
喜ぶ品が贈れるのです
喜ばれないプレゼントを渡してしまうのは
単純に「自分の懐具合」や
「自分の好き嫌い」が勝ってしまう現象だと思っています

「自分がいい」と思うものが
「決して相手に喜ばれるもの」ではないのです
もちろん、イコールの時は最高ですが

私もかつて、自分が好きな生菓子を
挨拶の品として
同業者のママたちにお持ちしたことがありました
ある日、並木通りを歩いていると向かいから
先輩の大ママのひとりと出くわしました
(挨拶品はスタッフに預けるのが常)
開口一番
「音乃!(私の源氏名)あんた日持ちしないもの持ってくんじゃないわよ!」
と道中で怒られてしまったのです
大ママは笑って
「あんた、お土産にあんなのお客様に持たせちゃダメよ」
「私は美味しく頂いたけどね」
と笑って教えてくれました
その時に
(私の好きなものを食べてもらいたい)
の一心だった私は
相手の状況を考えず
日持ちしない品を届けてしまったのです
自分の気持ちの押し付けでしかないことに気づきました
他店のホステスにも教えをくださる
銀座のママ達は本当にありがたい存在でした

以来、私は贈り物を贈るということを
かなり慎重に大事に考えるようになりました

今までたくさんのお土産を選び
お客様にお渡ししましたが
その中で好評だったお持たせを紹介したいと思います

京都「雲月」さんの小松こんぶです

京都にある老舗の懐石料理「雲月」さんが作る
スッポンのお出汁で炊いた塩昆布です
今でこそ有名な贈答品となりましたが
私が最初に知ったのは12年ほど前
京都の画廊の大旦那さんにお土産として頂きました
その美味しさに感動して
お土産に使わせて欲しいと教えて頂きました
(当時はスマホとかないので簡単に検索とかできないのです)

今は南青山にも店舗があり
高島屋でも購入できます
お中元に使い始めた当初から
お客様に大好評で
瞬く間に銀座の街でも流行っていきました
その上品な包装に日持ちの良さ
お客様がご家庭に持ち帰っても
奥様からお礼を言われる品でした
何年もお中元で使っていたら
3年目になり
「雲月」の女将さんからお手紙をいただきました
それまでは大量発注でも現金取引だったのですが
お手紙には丁寧なお礼と
これからは請求書取引で大丈夫です
という旨が書かれていました
女将さんとはお会いしたことも
京都のお店にお伺いしたこともありませんが
信頼関係ができた瞬間で大変嬉しく思いました

私の銀座人生のおすすめギフトでは
思い出がたくさん詰まった品物となりました
いつか京都に行った際には
「雲月」の女将さんと会ってみたいなぁ





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ぬん
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