当たり前になっていた、日本の魅力シリーズ①「発酵文化」
こんにちは、藤井このみです。
私は、幼少期をアメリカで過ごし、大学時代に途上国でボランティア経験を経たおかげで、日本を客観的にみる機会が多かったように感じます。
海外では、自分の国の政治や文化について、しっかりと自分の意見を持ち、友人同士で日常的に話題になることが多いように感じます。
『あなたはどう思う?日本はどうなの?』海外に行って当たり前のようにそう聞かれることが、学生時代はとても新鮮でカルチャーショックでもありました。そして、当時はそれに自信を持って答えられないことも多かったです。
その時の悔しさ、日本人でありながら、日本の政治や文化について語れない恥ずかしさが忘れられず、そこからの私は日本についてもっと知ろう、誇れるように勉強しようと努力してきました。
今では、営業代行業を主軸としながら、日本文化を発信するセレクトショップの立ち上げに携わり、来店される海外旅行客の方々に、自信を持って日本の魅力についてご案内するようになりました。日本を客観的に見るようになったからこそ、今こうして胸を張って日本の魅力を伝える仕事ができていることは、とても幸せです。
そんな私自身のこれまでの学びのまとめと、同じように日本の魅力をもっと知りたいという方のために、このシリーズでは、日本の様々な魅力について語っていきたいと思います。
第一回目の今回のテーマは、『発酵文化』です。
発酵とは、何でしょうか?
世界にはたくさんの発酵食品がありますが、これらは全て食品に微生物が増えることによって変化する過程で誕生します。
この微生物が人体に有害だと『腐敗』と呼ばれますが、無害の場合に『発酵』と呼ばれるわけです。
世界にはたくさんの発酵食品があるのに、
なぜ発酵文化は日本独自のものと言われるのでしょうか?
そこには『麹(こうじ)菌』の力があります。
麹菌とは、『コウジカビ』という日本の国菌にも認定されている、カビの一種です。
これをお米に培養させることによって『米麹』を生み出したのが日本人だと言われています。
和食には欠かせない、醤油、味噌、みりん、酢、酒などは全て米麹を使って作られているので、醗酵文化は和食のベースを作ったと言っても過言ではありませんね。
日本には、麹師と呼ばれる、麹作りを手作業でやってきた職人たちが今も存在しています。
昔から神様のお供物にしたりと、貴重な食糧であったお米に麹菌を混ぜ、手でその温度、感触を感じながら五感をフルに使って全国各所でそれぞれの味わいの麹を作り上げてきました。
発酵食品は、そんな麹と様々な食材によって作り上げられているので、日本食特有の奥行きある美味しさ、繊細な味わいが実現しています。
このように、発酵文化は、まさに日本人の先人の知恵、繊細な作業と工夫の連続によって作られてきました。
私自身も、とある老舗のこうじ屋さんにお話を聞きに伺ったことがあり、実際に麹作りを体験させていただいたこともあります。手作業で、想いを込めて作ってこられた麹は、無くしてはならない素敵な日本文化の一つだなと感じました。
「お味噌汁を飲むとなんだかホッとする、和食を食べると安心する」という日本人ならではの感覚は、海外から日本に来る旅行者の方の日本食の感想を聞いても万国共通だと感じます。
こんな素敵な発酵文化について、自信を持って話せるようにするためにも、先人の知恵を知ること、より一層発酵文化を盛り上げていこうと動いている方々についても知る努力が必要ですね。
日本の魅力シリーズ、次回に続きます!
(参考)
https://www.hakko-blend.com/
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2211/spe1_01.html