2023年に観に行った展覧会②【振り返り】
◆『2023年に観に行った展覧会 ①』では上半期を振り返りました。
ここでは下半期を振り返ります。
◎下半期
10.《発掘された珠玉の名品 少女たち ー夢と希望•そのはざまで 星野画廊コレクションより》京都文化博物館[2023.08.31]
◇秦テルヲという表記は目立つので、自ずと足が止まる。《妊みし女の喘ぎ》《淵に佇めば》等でその作品の世界観にも惹かれる。平山成翠《憶い》で思い知った私の性癖。下村良之介《たこ焼き》が変。
11.《ルーブル美術館展 愛を描く》京都京セラ美術館[2023.08.31]
◇神話の場面を描いたら男も女も肌の露出が多くなるから、中2男子がこの場に来たら大変なことになりそう。49歳おじさんの私は下世話な17世紀オランダ絵画ファンだけど、続く展示の18世紀フランス絵画も良かった。ニコラ・ランクレとジャン=バティスト・パテルを覚えた。
12.《特別展 生誕270年 長沢芦雪 奇想の旅、天才絵師の全貌》中之島美術館[2023.10.20]
◇この展覧会から以降は感想文をnoteに投稿しています。《方寸五百羅漢図》がすご過ぎた。実物を見ればこその面白さ。
13.《竹内栖鳳 破壊と創生のエネルギー》京都京セラ美術館[2023.11.02]
◇猫や身近な生き物の写生画もたくさん見られてお得感。
14.《京都画壇の青春 栖鳳、松園につづく新世代たち》京都国立近代美術館[2023.11.02]
◇受付で「お向かい(竹内栖鳳展)の半券があれば100円引きになりますよ」と言われて、"お向かい”っていうのが良いなーと思った。岡本心草、秦テルヲをきっかけに大正京都画壇に興味津々。
15.《特別展 東福寺》京都国立博物館[2023.11.02]
◇展覧会鑑賞後のその足で東福寺にも参詣。
16.《生誕140年 ユトリロ展》美術館「えき」KYOTO[2023.11.03]
◇鑑賞後にポストカードをレジに持って行ったところ、レジ係のお姉さんがカードの端がほんの少し折れ曲がっていることを見つけてくれて、きれいなものと取り替えてくれた。良い気分で帰ることができた。
◎まとめ
今年は『16』の展覧会に足を運びました。
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《大阪の日本画》や《少女たち》などが私の好きなテーマを掲げている展覧会で、期待に胸膨らませて出かけたら期待通りに面白かった。
あらかじめネットで情報を得るなどの準備をして出かけたのが、上記のふたつのような展覧会だとしたら、泉屋博古館とBBプラザ美術館で観た展覧会は、下調べも何もなくふらっと立ち寄ってみたら思いのほか面白かった展覧会。そういう出会いがあると嬉しくなります。
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2023年のマイ・ベスト展覧会には京都国立近代美術館の《京都画壇の青春》を挙げたいと思います。
この展覧会も《竹内栖鳳展》をメインにして出かけた日に、偶然立ち寄ったような展覧会だったのだけれども、なんとこれが、めちゃめちゃ面白かった!!!
つい、エクスクラメーションマークを3個も付けてしまったけれども、それほどの興奮、久々の高揚感。
甲斐庄楠音は知っていたけど、岡本心草、秦テルヲを始めとした、同時代の作家たちによる、いわゆる『妖しい美人画』の魅力にすっかり取りつかれてしまいました。岡本心草は、2ヶ月前の《少女たち》でも観ていたはずなのに、そのときには、スルーしていたんですよね。
『大正時代の日本画』という新たなテーマを見つけてしまった2023年。これは今後、追いかけて行かなあかんなー、と思う次第でありました。