薄葉紙選びにお困りの方へ -薄葉紙3種の特徴について-
「どの薄葉紙を選べば良いのか分からない!」
というお声をこれまでいくつかいただきましたので、
今回は当ショップ取り扱いの薄葉紙3種のそれぞれの特徴をご紹介します。
薄葉紙は、資料の保護や包装、緩衝材として使われる非常に薄くて柔らかい紙です。
一口に薄葉紙と言っても、いくつも種類があり、保存と展示の専門店『筧-KAKEHI-』で取り扱いの3種類の薄葉紙は、なかでも文化財や貴重資料等の保存・保護に適した薄葉紙のみを厳選しました。
商品によりそれぞれ特徴がありますので、薄葉紙選びの参考になれば幸いです。
●新薄葉紙 Qluminくるみん
<特徴>
・紙両面がなめらか(痛みのある資料の保護にも◎)
・PAT(ISO18916:2007 写真保存用包材のための写真活性度試験)合格品
…文化財保存包材のための国際的な品質確認試験。資料に長期間接触していても安全であることを確認しています。
・抗菌性・ガス吸着性
…汚染ガス吸着シート「GasQ®ガスキュウ」の機能性素材『ゼオライト結晶合成パルプ繊維』を配合。
平均pH 6.8(中性)
※200m巻タイプは、長物の資料・資材を保管するためのガスバリア袋(密閉袋)にぴったり入るサイズですので、保管時のスペースやほこり・汚れの心配が必要ありません。
あわせてチェックしてみてください。
●薄用紙スパイダ―
<特徴>
・100%マニラ繊維
・高湿潤強度(繊維を水につけた状態の強度が高い)
…薄葉紙に水分を含ませ、裏打ちや土器などの出土品の調湿保存に使用できます。薄葉紙に水溶性接着剤を使用することも可能です。
・透過性が高い(包装されている資料の判別が容易)
・長繊維(ほつれにくい)
…包んだり、丸めたりして緩衝材にも使用できるなど多用途に利用できます。
pH 7(中性)
●中性薄葉紙 ピュアSILティッシュ
<特徴>
・美術工芸品など立体的な作品の保護・包装紙向き
…漆器をはじめとする表面がデリケートな工芸品を包む保護紙として開発された商品です。
・繊維の流れに方向性があり、タテ方向の引っ張りに強い。
pH6~8(中性)
保存と展示の専門店『筧-KAKEHI-』では、いきなり購入するのが不安な方のために、サンプルをご用意しております。
実際に触ってみたり、資料と合わせてみたり等、使用感をお確かめいただき、最適な薄葉紙をお選びください。