「お酒は百薬の長」はウソ?
お酒は百薬の長と言いますが、本当なのでしょうか?
体に悪いという印象の方が強いですよね。
これは、一説には本当です。
実際に、お酒が体に良いというデータがあります。
1981年、イギリスのマードックという博士が行った実験です。
毎日、適量のお酒を毎日飲んでもらったこの実験では、血管系の病気が改善されたという結果が出ました。
じゃあやっぱりお酒は身体に良いんだ!
と思いますよね?
でもふたをあけてみると、それには裏がありました。
実はイギリス・ヨーロッパにはお酒が飲めない人は1人もいないそうです。
ヨーロッパの人は全員、アルコールの分解酵素を持っています。
分解酵素がない人が多いのはアジア人。
特に多いのは日本。
日本人の約4割が、アルコールの分解酵素を持っていなかったり、上手く働かないそうです。
お酒を飲むと顔が赤くなるのは、アルコールの分解ができないための反応であり、ヨーロッパの人はお酒を飲んでも見た目に変化はほとんどありません。
つぶれることは時々あるそうですけどね。
だから、この実験には「お酒が飲めない人」が実験に入ってないんですね。
つまり、体質的にアルコールに強い人にとっては、お酒は百薬の長になり得るものの、そうでない人には「百害あって一利なし」なんです。
とは言え、どんなにアルコールに強くても、適度な量や飲み方をしていればの話。
過剰摂取はどうしたって身体に悪いし、どちらにせよ利尿作用が強いため、慢性的な水分不足におちいります。
かつ、アルコールを分解するとアセトアルデヒドになり、それが脳を萎縮させます。
お酒は百害あって一利なしなんです。